1: 名無しで叶える物語(らっかせい) 2018/03/11(日) 07:08:54.17 ID:mq8+V1BI
曜「むーっ!」

鞠莉「むーっ!」


果南「ちょっとちょっと。何があったの、一体」

千歌「わかんない、私たちが来たときには既にこんな様子で…」

2: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:10:09.64 ID:Lpp3Vqpx
鞠莉「大体曜はいつもそう!この前だって――」

曜「それは今関係ないでしょ!?鞠莉ちゃんの方こそ――」

鞠莉「言ったわねぇ!?」


千歌「ど、どうしよう」

ダイヤ「あのお二人が喧嘩なんて、珍しいですね」

梨子「というより、あんなに怒ってる二人を見るの初めてかも…」

果南「よっぽどのことがあったのかな…」

3: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:11:21.50 ID:Lpp3Vqpx
曜「はいはい、わかりましたよ!私が悪うございました!小原家のご息女、いえ、理事長どの!」

鞠莉「曜!何よその言い方!」

曜「ふんっ」

鞠莉「こいつぅ…!」



梨子「わわ、収まる気配が見えないよ!」

果南「こうなったら仕方ない…千歌!」

千歌「了解!はぁぁぁぁぁ…!」

4: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:12:32.99 ID:Lpp3Vqpx
梨子「えっ、千歌ちゃん?」

果南「梨子ちゃん、火線上から離れて!」

梨子「えっ、えっ」

千歌「はぁぁぁぁぁあ!」ゴゴゴゴゴ

ダイヤ「梨子さん、こちらへ!耳を塞いで!」

梨子「ええっ!?」

千歌「…充填完了!」

果南「よし、てーっ!」バッ



千歌「いい加減に、し――」

5: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:13:56.81 ID:Lpp3Vqpx
曜「!」シュッ

千歌「もごっ!?」

果南「なっ!?」

千歌「もごもご!」

梨子「千歌ちゃんの口にみかんが!」

ダイヤ「そんな、みかんで発射を封じたというのですか!?」

曜「ごめんね千歌ちゃん。今は静かにしてて」

千歌「もご!もごもごもご!」

果南(かつて私たちの乱闘に割って入り、その威力は校舎を揺らす程の、千歌の『いい加減にしろ砲』が…こんな方法で防がれるなんて!)



曜「この際だから言わせてもらうけどね!」

鞠莉「言わなくて結構デース!承認しませーん!」

梨子「あわわ…」

6: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:15:26.41 ID:Lpp3Vqpx
翌日

曜「…」ズーン

鞠莉「…」ズーン

果南「やれやれ。昨日は大荒れだったけど、今日は打って変わって曇り空」

梨子「普段明るい二人があんなだと、こっちまで元気がなくなってきちゃう…」

7: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:16:18.27 ID:Lpp3Vqpx
ダイヤ「一体、なにがあったんでしょう」

果南「ちょっと見当付かないけど、両方とも普段は辛いこととか隠しちゃうタイプだからね」

果南「ここまで表情や態度に出ちゃうのは、余程のことだと思う」

千歌「おお!さすが果南ちゃん、両方の幼馴染!」

ダイヤ「原因不明とはいえ、このまま放っておくわけにもいきませんわ。ルビィたちも数日中には函館から帰ってくる予定ですし」

梨子「うーん…」

果南「仲直りするにもきっかけが必要、か」

8: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:18:44.55 ID:Lpp3Vqpx


曜『…明日?いいけど、随分急な話だね」

果南「急なのはご愛嬌、千歌の発案だからね。せっかくの休みだから遊びに行きたいーって」

曜『はは、千歌ちゃんらしいね』

果南「ダイヤと梨子ちゃんも、都合が合えば参加してくれるって」

曜『…鞠莉ちゃんは?』

果南「その場にいなかったから、声かけてないよ」

果南(そのときは、ね)

曜『そっか…』

果南「そういうわけで、また明日ね!おやすみ!」

曜『うん、ありがとね』

ピッ

果南「さてさて、次は鞠莉に電話っと」

9: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:20:08.14 ID:Lpp3Vqpx
翌日 沼津駅前

曜「…なんで鞠莉ちゃんがいるの?」

鞠莉「…どうして曜がいるの?」

果南「あれ、誘ったって言わなかったっけ?」

ようまり「言ってないよ(わよ)!」

ようまり「っ!」

果南「ありゃ、それはうっかりだったかなー。でも仲間はずれって良くないと思うし」

千歌「そうそう、みんな一緒が一番!きっと楽しいよ!」

曜「それはわかるけど、今は…」チラ

鞠莉「…」

10: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:21:12.48 ID:Lpp3Vqpx
鞠莉「…いいわ。行きましょう、行きたくない人は置いて」

曜「だ、誰も行きたくないなんて言ってないじゃん!」

鞠莉「あら、別に曜のことを言ったわけじゃなかったんだけど。ひょっとして心当たりでもあるの?」

曜「ちょっと、なにその言い方!?」

果南「はいはい、そこまでそこまで」



梨子「もしかしたら、あの後仲直りしてるんじゃないかなって思ったけど、結局今日もこの調子…」

ダイヤ「まったく、困ったものです」

千歌「だからこそ、私たちがサポートしないと、ね!」

ダイヤ「ええ!」

梨子「うん!」

11: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:22:09.11 ID:Lpp3Vqpx
梨子(とは言ったものの…)

千歌「見て曜ちゃん、このスマホケース!すごいよ、可愛くて多機能な優れものだよ!」

曜「うん、いいね」

梨子(私たちのとりなしも虚しく、二人の仲は一向に回復する兆しが見られない)

ダイヤ「この猫さん、鞠莉さんみたいですわね」

鞠莉「そうかなぁ、同じなのは名前だけだと思うけど」

梨子(むしろ、朝のやりとりが火に油を注いだせいで、今や完全な冷戦状態に…)

果南「うーん…」

12: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:24:35.10 ID:Lpp3Vqpx
ダイヤ「そろそろお昼にしましょうか」

千歌「賛成!お腹空いちゃったよー。何食べよう?」

果南「オススメのお店があるんだけど、よければどうかな?メニューが豊富で、なにより美味しいんだ」

ダイヤ「では、おまかせします」

梨子「果南ちゃんのオススメ、興味あるなぁ」

千歌「千歌も賛成!ね、いいよね?」

ようまり「うん…」

ようまり「!」プィッ

ダイヤ「あらあら…」

果南(なかなか雪解けのチャンスは訪れなかったけど、ここらで決着つけたいところだね)

13: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:26:23.11 ID:Lpp3Vqpx
レストラン店内

梨子「和食にイタリアン、カレーに中華まで。本当にバリエーションが豊富だね」

果南「メニューが幅広いと、お客の好みを選ばないからね。家族や親戚と食事するときに便利なんだ」

ダイヤ「なるほど」

果南「それはさておき。ほらほら、お店が混む前に頼んじゃおうよ。私は和食ランチで」

千歌「私もそれにする!」

梨子「じゃあ私も同じで」

ダイヤ「私は、そうね…中華ランチにしましょう」

千歌「あ、じゃあやっぱり千歌も中華で!」

果南「ありゃ、じゃあ変更ね」

ダイヤ「いいんですか?」

千歌「うん!実はあんかけチャーハンが気になってて、誰かが頼んだら選び直そうって思ってたんだ!」

梨子「ふふっ、自由だね。鞠莉ちゃんは?」

鞠莉「私は、洋食ランチで」

曜「…私は和食ランチを」

鞠莉「!」

15: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:27:30.77 ID:Lpp3Vqpx
千歌「いいの?洋食ランチはハンバーグ付きだよ?」

曜「うん、大丈夫。あと、納豆追加してもいいかな」

鞠莉「!!」

果南「いい、けど…」ウーム

梨子(鞠莉ちゃん、確か納豆が苦手なはず…曜ちゃんてば…)ハァ

千歌「でも、お出かけの途中なのに納豆っていうのも」

曜「歯磨きセット持ってきたから大丈夫だよ」

果南「へぇ、準備いいね?」

曜「…まあね」

鞠莉「…いいんじゃない、この際好きなものを食べれば」

千歌「ん…」

16: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:29:18.78 ID:Lpp3Vqpx
梨子(料理が到着しても、相変わらずな二人…)

曜「あー納豆って久々に食べると美味しいな。今まで気を遣って食べれなかったからなー」

千歌「よ、曜ちゃん」アセアセ

梨子(曜ちゃんに至っては子供みたいな挑発まで…こんなの曜ちゃんらしくないよ…)

鞠莉「カチン」

果南「ま、鞠莉?」

ダイヤ(カチンって言葉にしちゃう鞠莉さん可愛い)

鞠莉「すみませーん!追加注文いいですかー!」

店員「はい、伺います」

17: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:31:12.16 ID:Lpp3Vqpx
鞠莉「デザートに、こだわりバームクーヘンを全員分お願いします!あ、セットで紅茶も!」

曜「!?」

ダイヤ「鞠莉さん、私たちの分まで頼まなくても」

鞠莉「私のおごりデース!どーぞ、遠慮せず食べてね!」チラッ

曜「くうっ!」



千歌「まずいよ、バームクーヘンは!」ヒソヒソ

梨子「え、美味しくないの?」ヒソヒソ

千歌「あ、今のは味が良くないって意味の『まずい』じゃなくて、状況が好ましくないことを指す『まずい』の方で…」

18: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:32:34.35 ID:Lpp3Vqpx
果南「ギャグを解説してる場合じゃないよ。曜はバームクーヘンが苦手なんだ」

ダイヤ「あら、そうでしたの?」

千歌「お口がパサパサになっちゃう系の食べ物だからね。最近ではしっとり系のもあるけど、曜ちゃんは昔から避けてたから」

梨子「じゃあ、鞠莉ちゃんはそれを分かってて…」

鞠莉「ふふん」

曜「ぐぬぬ」

19: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:33:16.21 ID:Lpp3Vqpx
店員「お待たせしました、こだわりバームクーヘンの紅茶セットです」

店員「お好みでメープルシロップをかけてお召し上がりください」

鞠莉「メープルシロップ…!?」

曜「…!」

果南「この展開、鞠莉にとっては誤算だったみたいだね」

梨子「確かに。シロップをかければ、お口のパサパサは軽減される」

千歌「鞠莉ちゃんは策に溺れたのだ!」

曜「へへ、たっぷりシロップかけちゃおーっと。いただきまーす!」

鞠莉「ぐぬぬ」

20: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:34:26.15 ID:Lpp3Vqpx
千歌「たださ…」

曜「…」モグモグ

千歌「納豆食べた後にバームクーヘンって。絶望的に合わなそう」

梨子「うん…」



果南「あ、美味しいねコレ!」

ダイヤ「本当ですわ、お上品な甘さが口の中に広がって。ね、鞠莉さん」

鞠莉「…」モグモグ

果南「ふくれっ面のまま、ほぼ一口で食べちゃってる」

ダイヤ「こんなに美味しいバームクーヘンなのに。なかなか手強いですわね」

21: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:36:11.85 ID:Lpp3Vqpx
…………………

曜「ごちそうさま。歯磨いてくるから、待っててくれる?」

梨子「うん。ゆっくりしてるから大丈夫だよ」

曜「ごめんねー」スタスタ

鞠莉「私、お会計すませてくる」スッ

千歌「あ、じゃあみんなの分もまとめて…」

鞠莉「いいわ。デザートも含めて私が払うから。ゆっくりしてて」スタスタ

梨子「あっ、鞠莉ちゃん…」

ダイヤ「まったく、頑固なんですから」

果南「…ふむ」

22: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:37:25.57 ID:Lpp3Vqpx
果南「ダイヤ」

ダイヤ「ええ。梨子さん、これをお願いします」スッ

梨子「えっ?これ、お金…」

果南「私も。鞠莉だけに良い格好させるわけにはいかないからね」スッ

梨子「果南ちゃん…」

果南「みんなの分は私たちが出すからさ。鞠莉に渡して来て」

梨子「うんっ!」タタッ

千歌「ありがとう、果南ちゃん、ダイヤさん」

果南「いえいえ。さて、私は歯磨きの様子でも見てこようかな」

千歌「お願いね?」

果南「任せなさいっ」

23: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:39:00.01 ID:Lpp3Vqpx
…………………

曜「はぁ…」シャカシャカ

果南「失礼ー?」

曜「あ、果南ちゃん」

果南「歯磨きとはマメだねぇ。女の子の嗜みってやつ?」

曜「あはは、なんとなくね」

果南「昔みたいに仕上げ磨き、してあげよっか?」ニシシ

曜「ふふ、もう子供じゃないよー」シャカシャカ

果南「そうだね。なら、した方がいいよ。仲直り」

曜「…」シャカ…

24: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:40:22.31 ID:Lpp3Vqpx
果南「歯磨きセットなんて持ち歩くようになったの、鞠莉と仲良くなったからでしょ」

曜「…知ってたの?」ジャー

果南「知らなくてもわかるって。バレバレだよ」

曜「…」ブクブクブク

果南「鞠莉、食べ物の匂いとか敏感だからね」

曜「…」ジャー

25: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:42:36.62 ID:Lpp3Vqpx
果南「2年もすれ違ってた私だから言わせてもらう。二人には早く仲直りしてほしいんだ」

曜「…どうして、色々してくれるの」

果南「放って置けないっていうか、危なっかしくてね。見ててじれったい」

曜「ん…」

果南「子供じゃないけど、謝れるほど大人でもない。今の気持ち、そういうことでしょ?」

曜「…うん」

果南「だけどさ、いつまでも『夜空はなんでも知ってるの』の1番をやってるわけにもいかないでしょ」

曜「!」

果南「いい加減、2番に進まなきゃ。だから、ね?」スッ

曜「果南ちゃん…私…!」ギュ

果南「そうそう。素直にならなくちゃ」ナデナデ

曜「う、ううっ…!」ギュー

27: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:43:45.21 ID:Lpp3Vqpx
…………………

鞠莉「お会計、お願いします」

店員「ありがとうございます。お会計は――」

梨子「鞠莉ちゃん!」

鞠莉「梨子…?あ、お金は良いって」

梨子「ダイヤさんと果南ちゃんが、鞠莉ちゃんだけに払わせるわけにいかないって」

鞠莉「…そっか、ありがと」

梨子「うん」

店員「ありがとうございましたー」

28: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:45:48.47 ID:Lpp3Vqpx
鞠莉「さっ。支払いも済んだし、そろそろ…」

梨子「そろそろ、仲直りじゃないかな」

鞠莉「…梨子」

梨子「喧嘩してる二人を見るの、辛いよ…」

鞠莉「それは悪いと思ってる。けど…」

梨子「意地悪しちゃったの、気にしてるの?」

鞠莉「…」

梨子「引き返せないことなんてないよ」

鞠莉「!」

梨子「曜ちゃんに対抗してバームクーヘンを頼んだけど、紅茶セットにしたのは、本当は曜ちゃんを困らせたくなかったからでしょ」

29: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:46:59.49 ID:Lpp3Vqpx
鞠莉「…すごいね。気付いたんだ」

梨子「きっと曜ちゃんも気付いてるよ」

鞠莉「曜…」

梨子「だからきっと大丈夫。曜ちゃんも、きっと大丈夫だよ」

鞠莉「…梨子、わたし…」

梨子「決まった?」

鞠莉「…うんっ」

31: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:48:40.93 ID:Lpp3Vqpx
…………………

曜「鞠莉ちゃん…!」ダキッ

鞠莉「曜っ!」ギュー

曜「ごめんね、私がいけなかったのに…意地悪なことまでして…!」

鞠莉「私の方こそ、ごめん。ごめんね…!」



梨子「ふふ、良かったね」

果南「これにて一件落着、かな」

ダイヤ「お二人ともお疲れ様でした」

千歌「ナイスアシスト!」グッ

32: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:49:48.62 ID:Lpp3Vqpx
曜「ごめんね、みんな。私たちのせいで迷惑かけちゃって」

鞠莉「ごめんなさい。そして、ありがとう」

ダイヤ「まったく。早くに仲直りしておけば、こんなに拗れることもなかったのに」

千歌「まあまあ。色々あったけど、二人ともやっと喧嘩できる仲になったってことで」

梨子「ふふっ、終わりよければ全て良しだね」

果南「結果オーライってね」

ようまり「えへへ…」

ダイヤ「ま、お二人はやはり笑顔の方がよくお似合いですわ」クス

千歌「うんうん!二人はこうじゃないと!」

33: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:51:03.83 ID:Lpp3Vqpx
果南「ところでさ、二人はどうして喧嘩しちゃったの?」

千歌「そうだ、ずっと気になってたんだよ」

曜「あー、それは…」

鞠莉「えっと…」

ダイヤ「こーら。喧嘩の原因は得てしてデリケートなものなのです。それを無理に聞き出すのは」

果南「いいじゃん。もう解決したことなんだし。最後にみんなで笑い飛ばせば」

千歌「そうそう!」

曜「…言う?」

鞠莉「ん…みんなには迷惑かけちゃったし、ね」

34: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:52:00.64 ID:Lpp3Vqpx
曜「じゃあ、私から言うね。えっと…」

鞠莉「ん…」

曜「喧嘩の理由は…」

ちかりこダイかな「理由は…?」



曜「私が、鞠莉ちゃんのお胸をわしわししたからなんだ」

ちかりこダイかな「…は?」

35: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:52:57.18 ID:Lpp3Vqpx
鞠莉「…」カァァ

果南「えっと、えっ?」

千歌「よ、よくわからなかったから、もう一回言ってもらえる?」

曜「だからね、私が鞠莉ちゃんをわしわししたのが原因なの」

ダイヤ「…はあああ?」

梨子(反応に困る…)

36: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:53:20.76 ID:Lpp3Vqpx
曜「ほら、鞠莉ちゃんってスキンシップ激しいって言うか、突発的にハグとかわしわしとかしてくるでしょ?」

果南「それは…」

ダイヤ「まぁ…」

千歌「うん…」

梨子(ってあれ!?被害無いの私だけなの!?)

曜「だからね、あの日は思い切ってやり返してみたんだよ」

…………………

曜「いた、鞠莉ちゃんだ!」

鞠莉「♪~」

37: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:54:47.17 ID:Lpp3Vqpx
曜「鞠莉ちゃんは一人!周囲に人影もなし!今が仕掛ける絶好のチャンス!」タッ

鞠莉「♪」

曜(気付かれないように背後から近づいて…!)スッ

曜「うりょっ!」わしっ

鞠莉「きゃ!?よ、曜!?」

曜「いっくぞー!」



曜「見よう見まね、わしわしMAX!!」

鞠莉「きゃああああああっ!?」

38: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:56:23.79 ID:Lpp3Vqpx
曜(わ、なにこれ!すごい感触!)

鞠莉「やあっ、んっ!」ジタバタ

曜(っと、逃げられないようにさらに密着しないと)ギュ

鞠莉「きゃっ!?」

曜(あ。鞠莉ちゃん、いい匂い。それに柔らかい)スンスン

鞠莉「ちょっ、んっ!ああっ!」

曜(この安心感、幸せな感じ…鞠莉ちゃんがスキンシップが好きな理由、わかった気がする)

鞠莉「あ、んんっ!」

曜(そうか。安らぎはここにあったんだ…)

鞠莉「んっ、あっ!やあああっ!!」

39: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 07:58:40.19 ID:Lpp3Vqpx
鞠莉「あ…ふぁ…」ヘタリ

曜「っと。へへ、びっくりした?」

鞠莉「よ、う…」ハァ…ハァ…

曜「いつものお返しだよ!される側の気持ちがわかったかー、なんてね!」

鞠莉「…」プルプル

曜「でも、凄いんだねわしわしって。初めてだから加減がわからなかったけど、大丈夫――」

鞠莉「っ!!」パシーン

曜「へぶっ!?」

40: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 08:01:25.89 ID:Lpp3Vqpx
…………………

曜「――というわけなんだ」

鞠莉「…」モジモジ

ちかりこダイかな「…」ポカーン

曜「私がやりすぎっちゃったせいで、びっくりさせちゃってごめんね」

鞠莉「もう、いきなりあんなハードなのはやめてね?」

曜「だったら、もっと練習が必要かなー。なんてね」

鞠莉「もう、おバカぁ♪」ハグッ

曜「ふふっ♪」ギュ

41: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/11(日) 08:04:53.49 ID:Lpp3Vqpx
果南「はい、解散解散。おつかれー」

梨子「まったく、本当に人騒がせなんだから」

ダイヤ「解決してよかったです。こんな話、ルビィの耳に入れるわけにはいきませんもの!」

千歌「バカップルは放っておいて、ウチでご苦労様でしたの会やろっか」

果南「さんせー、さんせー」



曜「鞠莉ちゃん♪」

鞠莉「よ~う♪」

この後めちゃくちゃいちゃついた。
そして後日、この日のことを冷静に思い返して他の4人にめちゃくちゃお詫びする、ようまりであった。


終わり