1: |c||´.-`|| なんかよく分からない果南さんSSですわ・・・。(笑) 2017/05/13(土) 14:39:50.97 ID:ULznI6EG
私の名前は松浦果南。

内浦の小さな島に暮らす、太陽と空が好きなどこにでもいる普通の女子高生…だと思う。


ザァアアア…

果南「あの日もこんな嵐だったな…」

果南「…!」ザワッ

果南「奴がいる…!近くに来ているのが分かる…!父さんにケガさせたアイツが…!」


これは普通の女子高生だった私が復讐に取り憑かれた物語。

いまの私は、復讐の鬼だ…!

2: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:41:47.77 ID:ULznI6EG
店の外…

モブ男「うわぁあああ!サメだー!」

モブ女「きゃー!助けてー!」

果南「みんな逃げて!早く逃げてください!」

モブ母「果南さん!海に…海に突然サメが出ました!」

モブ女の子「ママー!怖いよー!」

果南「…大丈夫だよ。私に任せて!」ナデナデ

サメ「グルル…」

果南「また会ったね、“内浦の悪魔”の異名を持つ…その名もサタンシャーク!」

果南「父さんの仇を取らせてもらうよ!」


――
――――

7: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:43:36.78 ID:ULznI6EG
1ヶ月前、船の上…

果南父『まただ…。ここ最近、海に魚が大量に浮かんでいるな』

果南『どれも惨たらしく食い千切られてるね…。可哀想に…』

果南父『大型のサメも何匹かやられてるな…。こんな事が出来るのは“アイツ”しか…』

果南『アイツって?』

果南父『むっ…!?』ハッ

果南父『この強大な気配は…!まさかヤツか!?』

ザバァアアア!

サタンシャーク『グゥオアアアアッ!』

果南『う、うわあっ!?』

8: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:44:58.40 ID:ULznI6EG
果南父『くっ…!出たか内浦の悪魔、“サタンシャーク”め!』

サタンシャーク『グルルル…』

果南『父さん!コイツは!?』

果南父『おそらくサメや魚たちを殺したのはコイツだ!』

果南父『果南、コイツは俺が引き付ける!その隙に泳いで逃げろ!』

果南父『銛を喰らえ!その脳天に突き刺してやる!』ブンッ

グサアッ!

サタンシャーク『ギャアアアアア!』

果南父『くっ…頭は外したか…!だが深手は負わせた、次こそは…!』

サタンシャーク『グォオオオオ!』ゴオッ

バキィッ!

果南父『ぐあああああああっ!』

果南『父さーーーん!』

――――
――

9: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:45:26.31 ID:ULznI6EG
果南「まさか“伝説のフィッシャーマン”と呼ばれた父さんがやられるなんてね…!」ギリッ

果南「奴から体当たりを喰らった父さんは全治3ヶ月の重症…絶対に許さない!」

果南「かかってきなよ!この父さんの銛で…お前を仕留めてみせる!」グッ

モブ母「あ、あの銛はっ…!?」

モブ女の子「え?知ってるのママ?」

モブ母「ええ。あれはこの地に伝わる伝説の三叉の銛…ヌマヅ・トライデント!」

モブ母「選ばれた船乗りにしか扱えない銛…まさか果南さんの家にあったなんて…!」

モブ女の子「ま、ママ…?」ポカン

11: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:46:04.48 ID:ULznI6EG
サタンシャーク「グォオオオオ!」ザバァアアア

果南「すばしっこい奴め。頭を目掛けて銛を投げるのは難しそうだね」

果南「だったら…奴の背中に飛び乗るまで!」バッ

スタッ

サタンシャーク「グォオオオオ!」ブンブン

果南「振り落とされないよ!これでも…喰らいなっ!」ヒュッ

サタンシャーク「グォアッ!」ブンッ!

果南「うわっ!?」

バシャアアアアン!

果南「プハッ!」バシャッ

果南「くっ!振り落とされた!」

サタンシャーク「グルル…」スイー…

果南「あいつ逃げる気だね…。向こう側に行けば追い詰めれるけど桟橋を渡ったんじゃ間に合わない…!」ザバァッ

果南「対岸までの距離…18メートルってとこかな」

果南「…」アシブミ

果南「問題はない!20メートルまでならっ!」ダッ

12: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:46:56.09 ID:ULznI6EG
シュバババババ!

モブ女の子「か、果南ちゃんが水の上を走ってるよ!?」

モブ母「片足が沈む前にもう片足で水面を蹴り上げてるんだわ!」

果南「はぁあああああっ!」シュバババ!

果南「はっ!」バッ!

スタッ!

サタンシャーク「!?」ビクッ

果南「逃がさないって言ったよね?」キッ

13: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:47:37.34 ID:ULznI6EG
ザァアアア…ゴロゴロゴロ…!

果南「次の一撃で…決める…!」スッ

サタンシャーク「グゥアアアッッッ!」

果南「やぁあああああっ!」

ピカッ!

果南「うわっ!?」ビクッ

ドォオオオン!

モブ男「大変だ!雷が落ちたぞ!」

モブ女「桟橋が燃えたわよー!」

14: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:48:12.04 ID:ULznI6EG
メラメラメラ…

果南「危ない…雷が当たるところだった…」

果南「…!奴は…サタンシャークは!?」キョロキョロ

果南「…」

果南「逃げたか…」ギリッ

ザァアアア…

果南「嵐…まるで私の心を表しているようだね」グッ…

果南「いいよ…また嵐の日に来なよ。その時こそお前の最期だから」キッ

ザァアアア…

16: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:48:50.06 ID:ULznI6EG
1ヶ月後、松浦家…

果南(今朝も大量のサメや魚が海に浮かんで死んでいた。またサタンシャークの仕業か)

果南(海の生態系を荒らすなんて…許しておけないよ!)ギリッ

ピンポーン

曜「果南ちゃーん、こんにちはー!」

果南「あ、遅かったね2人とも?」

千歌「はい、回覧板とこれお母さんから!」スッ

果南「どうせまたみかんでしょ?」フフ

千歌「もー文句はお母さんに行ってよー」ブー

曜「あはは!そういえばどう?おじさんの骨折は?」

果南「うーん…まだ治るまでは時間がかかりそうかな。もう少し休学してるから学校で何かあったら教えてね」

18: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:49:23.93 ID:ULznI6EG
千歌「そっか…果南ちゃんも誘いたかったなあ、スクールアイドルに!」

果南「…」ピクッ

千歌「ねぇ知ってる?スクールアイドルってスゴイんだよー!すっごくキラキラしてるんだ!」

千歌「だからね?おじさんの具合が良くなったら一緒に…」

果南「やらないよっ!」キッ

千歌・曜「!」ビクッ

果南「父さんが退院するまでは店の手伝いもあるから、そんなことしてる暇ないし」

果南(それにアイツを倒すまでは…余計なことに気を取られてる場合じゃないんだ)

千歌「そ、そっか…ごめんね…」

曜(…果南ちゃん、おじさんが怪我してから少し怖いよね…)ヒソヒソ

千歌(…うん、なんだか人が変わったみたいだよ…)ヒソヒソ

バララララララ…

千歌「…ん?なんだろあのヘリコプター?」

果南「…小原家でしょ」

果南(…鞠莉、帰ってきたんだ)

19: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:50:03.99 ID:ULznI6EG
その日の夜、果南の部屋…

果南「父さん…もう少し待っててね。必ずサタンシャークを討ち取ってみせるから」

ザァアアア…

果南「また嵐が来たみたいだね…」

果南「…!」ハッ

果南「奴の気配がする…来たか…!」ダッ

20: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:50:43.51 ID:ULznI6EG
ザァアアア…

サタンシャーク「グルル…」スイー

果南「いた…!今度は逃がさないよ!」

サタンシャーク「グゥウウ…!」ズキズキ

果南(こいつ…父さんが付けた傷以外にも怪我してる…?)

果南「…ふん、どうせまた暴れて他の人からやられたんでしょ?」

果南「今日こそ…この銛で必ず父さんの仇を討つ!」スッ

サタンシャーク「…!」

サタンシャーク「グルルル…」プイッ

スイー…

果南「なっ…!どこへ行くの!?」

果南「待てっ!逃げるなっ!」

果南「戻って私と戦え!サタンシャーク!」

サタンシャーク「…」ザブンッ

果南「…」

果南「くそっ…!」グッ…

ザァアアア…

21: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:51:22.27 ID:ULznI6EG
数週間後、浦の星の3年教室…

先生「…で、この数式はこうなって」カキカキ

果南(父さんは退院して私は学校に戻れたけど、まだサタンシャークを倒せていない…)

果南(必ず仕留めてみせる…。奴がいたらまた誰かが怪我するに決まってるよ…!)

先生「じゃあ次の問題を…松浦さん」

果南(奴は嵐の夜に来る…次の嵐は1週間後…!)

先生「松浦さん!」

果南「えっ!あ、は、はいっ!」ガタッ

先生「いま言ったところを答えてちょうだい?」

果南「す、すいません…聞いていませんでした…」

先生「ボーッとしてちゃダメよ?考え事なら休み時間にね」

果南「はい…」

ダイヤ(果南さん、様子が変ですわね…?)

22: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:52:00.73 ID:ULznI6EG
休み時間…

鞠莉「果南が先生に怒られるなんて!珍しいこともあるもんだね~☆」ププ

果南「…ちょっと考え事があってね」

鞠莉「最近の果南、激おこぷんぷん丸だもん!そんな顔してたらお店のお客さんがいなくなるよ~?」

果南「…うるさいな」

鞠莉「ね、ね!もう一度スクールアイドルを始めよ?そしたらプリティフェイスになれるよ?」

果南「…」イライラ

鞠莉「ほら昔の衣装!またみんなでスクールアイドルを始め…」

果南「うるさいって言ってるの!」ガタッ

バンッ!

鞠莉「ひっ…!か、かな…」ビクッ

23: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:52:36.24 ID:ULznI6EG
果南「人の気も知らないで!私が今どんな思いでいるか分からないくせに!」

果南「なんで…なんで戻ってきたの!私は戻って来て欲しくなかった!」

果南「スクールアイドルなんて…私は二度とやらないから!」クルッ

スタスタスタ…

ダイヤ「ま、鞠莉さん!大丈夫ですか?」

鞠莉「う、うん…」

鞠莉(果南…何があったか分からないけど…私は諦めないわ…)

鞠莉(私は果南のストーカーだもん!必ず果南の気持ちを聞いてみせる…!)グッ

24: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:53:07.58 ID:ULznI6EG
1週間後、松浦家…

果南「ありがとうございましたー!」

モブ母「果南さん、よかったわね!お父さんが退院できて」

果南「はい、でもまだリハビリ中なので店番は私がやってますけどね」

モブ女の子「あの怖いサメさんはもう来ないの?」

果南「どうだろうね…。でも来たら私が倒すよ!内浦の悪魔を放っておけないからね」

モブ子供「果南ちゃんかっこいいー!」

果南「はは…嵐が近付いてるみたいだから気をつけて帰るんだよ」

果南「…ん?」ピクッ

果南「噂をすれば何とやら…奴の気配だ!」

25: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:53:39.39 ID:ULznI6EG
店の外…

サタンシャーク「グルルル…」

果南「これでお前と会うのも4度目だね。そろそろ終わりにしようか」

サタンシャーク「…」ザブンッ

果南「また潜って逃げる気だね!させないよっ!」バッ

ザブンッ!

モブ女の子「果南ちゃんとサタンシャークが海に潜った!?」

モブ女の子「マズイよママ!いくら果南ちゃんでも息がもたない!勝てないよ!」

モブ母「いえ、それは分からないわ。なぜなら果南さんは…」

26: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:54:12.32 ID:ULznI6EG
海中…

果南(私は潜水のアマチュア世界記録保持者!肺活量には絶対の自信がある!)ブクブク

果南(来い!サタンシャーク!)キッ

サタンシャーク「…」

サタンシャーク「グゥオアアアア!」

ゴォオオオ!

果南(…!速い!)バッ

果南(さすが海の王者!あの突進を受けたらひとたまりもない…!)

果南(だけど目で追えないスピードではないね。次の突進で…頭に銛の一撃を放つ!)

サタンシャーク「…」

27: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:54:54.82 ID:ULznI6EG
サタンシャーク「グゥウウ…」グル…グル…

グルグルグル…

果南(何…?高速で回りだした…?)

グルグルグル!

果南(まさか…超高速回転で渦潮を発生させる気!?)

グルグルグルグルグル!

果南(ま、まずい!水流に飲み込まれる!)

ゴォオオオオオオ!

果南(くっ…飲まれた!)ゴォオオオオオ

果南(なんて勢い!上か下かも分からないし身体の自由が全く効かない!)ゴォオオオオオ

果南(いま突進を喰らったら…!) ゾクッ

28: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:56:04.89 ID:ULznI6EG
サタンシャーク「グォアアアア!」

ゴォオオオオオ!

果南(きたっ…!)ビリ…ビリ…

果南(速…!避け…!)

果南(無理!ガードする…!?)

果南(無事で!?出来る!?)

果南(否…死!)ドクンッ

果南(父さん…!力を貸して…!)グッ

ドゴォオオオオッ!

果南(ぐっ…!ふっ…!)メキメキ…

果南(がはっ…!)ゲホッ

果南(父…さん…)ガクッ…

――――
――

30: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:56:32.38 ID:ULznI6EG
モブ母「…さん!果南さん…!」ユサユサ

モブ女の子「しっかりしてよ果南ちゃーん!」ユサユサ

果南「あ…こ、ここは…」ハッ

果南「私…生きて…る…?」ゲホゲホ

果南(思ったほど体にダメージは無い…。あれだけのタックルを受けて…?)

モブ母「サタンシャークが…気絶したあなたを岸に運んだのよ…」

果南「さ、サタンシャークが…!?」

モブ女の子「その後はまた海の底に消えていったよ」

果南(一体…どうして…?)

31: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:57:18.46 ID:ULznI6EG
次の日の夜、海岸…

モブ母『これは私の推測だけど…サタンシャークに敵意は感じないわ』

モブ母『むしろ憎悪に満ちた果南さんを止めたかったように見えた…』

モブ母『ひょっとして…強引な手を使ってでも、あなたの戦いを止めようとしたんじゃないかしら?』

――――
――



果南「…」

果南「そんなはずないよ…!あの内浦の悪魔がそんなことをするわけ…!」ギリッ

鞠莉「ハァーイ!果南!」タッタッタ

果南「鞠莉?…もう遅いよ。こんな時間に何しにきたの?」

鞠莉「ンー、果南とどうしても話がしたくなっちゃったの!」

果南「…私は話なんてないよ。帰って」

鞠莉「…」

鞠莉「果南は優しいね…」

果南「…何が?」

鞠莉「…だって私の怪我や留学に気を遣ってくれるんだもん」

果南「なっ…!もしかしてダイヤから…?」

鞠莉「違うよ、何となくそんな気がしただけ」

鞠莉「小さい時からの付き合いだよ。果南が考えてる事くらい分かるよ」

鞠莉「それに…今の反応で確信したよ」クスッ

果南「あっ…!」ハッ

32: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:58:00.86 ID:ULznI6EG
鞠莉「果南は意外と隠し事が下手だからね~。すぐ顔に出るし!」

果南「…違う、鞠莉のためなんかじゃない。私は歌えなくなって…それでスクールアイドルがイヤになっただけ」

果南「鞠莉の勘違いだよ…じゃあね」クルッ

鞠莉「いつまで逃げるの!?」

果南「…っ!」ビクッ

鞠莉「今だって!スクールアイドルの事だけじゃない!何か一人で背負いこんでる!」

鞠莉「本当のことを…話してよ…!」グスッ

果南「…鞠莉」

果南「…」グッ…

果南「…話すことなんてない。もう帰って」スタスタ…

鞠莉「果南…」

33: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:58:41.19 ID:ULznI6EG
数日後、松浦家…

『サタンシャークは…憎悪に満ちた果南さんを止めたように見えたわ』

『いつまで逃げるの!?本当のことを話してよ!』


果南(うるさい!私は…何も間違ってない!)バンッ

果南父「どうした果南?何かあったのか?」

果南「あ…何でもないよ。それよりまだ安静にしてなきゃ」

果南父「はは、そうだな…そういやお前、スクールアイドルはもうやらないのか?」

果南「え…?」

果南父「お前も3年だし、長く休学させちまったから女子高生らしいことさせたくてな…」ポリポリ

果南「父さん…」

果南(父さんまでそんなこと…)

ザァアアア…

果南「…」

果南「また嵐…あいつはいるのかな…?」

34: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:59:13.67 ID:ULznI6EG
店の外…

果南「サタンシャークは…」キョロキョロ

サタンシャーク「グルル…」ボロボロ

果南「サタンシャーク!これは…この大量の咬み傷は一体?」

果南「前についていた傷は人の手によるものだと思ってたけど…違う」

果南「もっと大きな生物から受けた傷だね。サタンシャークよりも遥かに巨大な…」

モブ母「…そういうことか。サタンシャークは逃げてきたのね。この海に…」

果南「モブ母さん!」

モブ女の子「えと…何から逃げてきたの?」

モブ母「恐らく…“デビルオルカ”からよ」

モブ母「一度現れたら、その海域の生物を全て殺し尽くす残虐非道の魔王よ」

36: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 14:59:43.96 ID:ULznI6EG
果南「デビルオルカ…!聞いたことがある…!」

果南「残虐なだけじゃない…殺した生物を残された同胞への見せしめにする怪物…」

果南「そうか…!あのとき浮かんでいた大量のサメはサタンシャークの仲間…!」

サタンシャーク「…!」ハッ

サタンシャーク「~~~!」ガタガタガタ

モブ女の子「サタンシャークが震えてる?」


???「ガルルルルルル…」


モブ母「…来たわね」

果南「デビルオルカ…!」

37: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 15:00:35.49 ID:ULznI6EG
果南「仲間をデビルオルカに殺されたんだね。船にいた私たちに助けを求めたけど、敵意を向けられたから反撃してきた…」

サタンシャーク「グゥウウウ…」ガタガタ

果南(お前も逃げていたんだね…)

デビルオルカ「ガルルルゥアアア!」ポタポタ

果南「…ううん、違う。ヤツのあの傷…お前はアイツと戦ったんだ…」

果南「逃げていたのは私だけ。お前は立ち向かった…仲間たちのために…!」

果南「…私も!」

果南「…私ももう逃げない!友達からも…自分の夢からも…!」

果南「私がお前を殺させはしない!戦うよ!一緒に!」

サタンシャーク「…!」

サタンシャーク「グルル!」コクリ

果南「来い!デビルオルカ!」

38: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 15:01:16.03 ID:ULznI6EG
デビルオルカ「ガルルルル!」

シュバババババ!

果南「なんて速さ…!これじゃ銛が当たらない!」

デビルオルカ「ガルルルァッ!」ゴオッ!

ドゴォッ!

サタンシャーク「グゥァッ…!」メキメキ

果南「サタンシャーク!大丈夫!?」

サタンシャーク「グゥ…」ズキズキ

果南(なんて強烈な体当たり…!いくらサタンシャークでもあれを何度も受けたら一たまりもない!)

デビルオルカ「ガルルルァ…」ニタァ

果南(なるほど…動きを止めてからあのキバで嬲り殺すつもりだね)

果南(そうはいかないよ!頭上から銛で攻撃して逆にお前の動きを止める!)

39: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 15:01:49.76 ID:ULznI6EG
果南「サタンシャーク!私を背中に乗せて!」

サタンシャーク「グルルァ!」コク

果南「行くよ!デビルオルカ!」

バシャアアアアッ!

デビルオルカ「ガルァッ!?」

モブ女の子「果南ちゃんとサタンシャークが飛んだ!」

モブ母(あの姿…あれはまさに…)ハッ

モブ母「伝説のフィッシャーマン…!」

41: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 15:02:40.40 ID:ULznI6EG
果南「はぁああああっ!」

デビルオルカ「グルルァアアア!」

モブ女の子「あの銛じゃデビルオルカにダメージを与えられないよ!」

ピカァッ!

果南「雷が…銛に宿った!」バリバリ

モブ母「伝説のフィッシャーマンは強さだけじゃないわ!天候すらも味方につけるの!」

果南「これならイケる!サタンシャーク、もっと奴に近付いて!」

サタンシャーク「グルルル!」コク

ゴォオオオ…

果南「これでも…くらいなっ!」ブンッ

バリバリバリバリ!

デビルオルカ「ギャァアアアアアア!」

果南「お前が傷付けた魚たちの報いを受けるときだよ!」

デビルオルカ「グ…グ…」ガクッ

モブ母・女の子「やったーーーーー!」

42: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 15:03:17.36 ID:ULznI6EG
デビルオルカ「グギギ…」ピクピク

モブ母「果南さん、デビルオルカはどうする?」

モブ女の子「…殺すの?」

果南「ううん、殺さないよ」

果南「デビルオルカ、生きるためや食べるために殺すのは仕方のないことかもしれない」

果南「でも…もしただの遊びで他の生き物を殺したら、また私たちがお前の元に行くからね!」

果南「例え地球の裏側にいたとしても!」キッ

デビルオルカ「グゥ…!」ビクッ

果南「サタンシャーク…これでいいかな?」

サタンシャーク「グルル!」コク

果南「ほら、行きな!」

デビルオルカ「…ガゥ」ペコリ

44: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 15:04:19.32 ID:ULznI6EG
モブ女の子「これで一件落着だね!」

果南「うん。サタンシャーク、ありがとう」

果南「それから…ごめんね」

サタンシャーク「グルル♪」ニッコリ

果南「ふふっ…またいつでもここにおいで。待ってるからね!」

サタンシャーク「グルルルルルー!」バシャン

果南(私も、友達のためにやらなきゃいけないことがあるから…!)

モブ母「…あら?」

モブ母「…嵐、止んだわね」フフ

45: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 15:05:01.26 ID:ULznI6EG
翌日、浦の星女学院…

鞠莉「どうしたの果南?屋上に呼び出したりして…」

ダイヤ「わたくしにも話があるとか…」

果南「…私、2人に言わなきゃいけないことがあるんだ」

果南「鞠莉、ダイヤ、ちゃんと私の気持ちを伝えられなくてゴメン…」

鞠莉・ダイヤ「え…?」

果南「勝手だろうし…きっと怒られると思う…」

果南「でも…私はもう一度…!」

果南「もう一度2人と…スクールアイドルをーーー!」

――――
――

46: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 15:05:30.50 ID:ULznI6EG
数週間後…

果南「はい!1、2、3、4!」パンパン

果南「ルビィ!マル!もっと動きをダイナミックに!」

花丸・ルビィ「は、はいっ!」

果南「曜と梨子はステップ少し遅れてるよ!」

梨子「わ、わかりました!」

曜「ヨーソロー!」

善子「1、2、さん…し…!」ヨロヨロ

善子「ぐふぅ…堕天使、陥落…」ドサッ

果南「だからー!善子はその黒い服を脱ぎなっての!」

千歌(果南ちゃん、いつも通りに戻ったみたい…!)クスッ

果南「千歌~?腕が落ちてきてるよー」

千歌「は、はーい!」

48: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 15:05:53.60 ID:ULznI6EG
鞠莉「シャイニー!やっぱり果南はこうじゃないとネ!」

ダイヤ「まさか果南さんの口から、またスクールアイドルをやりたいと聞けるなんて思ってなかったですわ」

鞠莉「あの時までちゃんと打ち明けなかったからマリーは激おこだったケド!」

鞠莉「…でもいいの、こうして大切な仲間たちとまた輝けるんだから!」

ダイヤ「ふふ、そうですわね。それにしても…今日はすごくいい天気ですわね」

鞠莉「だね~♪」

果南「ほら鞠莉!ダイヤ!お喋りしてないで練習練習!」

鞠莉・ダイヤ「はーい!」タッタッタ

49: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 15:06:29.60 ID:ULznI6EG
私の名前は松浦果南。

内浦の小さな島に暮らす、太陽と空が好きなどこにでもいる普通の女子高生。


果南「じゃあ最後は一曲通しでやるよ!みんな、準備はいい?」

8人「「「はいっ!」」」

果南「よーし行くよー!Aqoursー…」

Aqours「「「サンシャイーン!!」」」


これは普通の女子高生だった私が…ううん、“私たち”が輝き始めた物語。

いまの私は、スクールアイドルだ…!




おわり

50: 名無しで叶える物語(笑) 2017/05/13(土) 15:08:37.16 ID:ULznI6EG
|c||´.-`||  おわり。読んでくれた方ありがとうございます。

|c||´.-`||  サタンシャークって名前は、ふと読んでた昔のバーチャファイター攻略本から取りましたわ。

52: 名無しで叶える物語(おいしい水) 2017/05/13(土) 15:09:33.37 ID:vBzB9ITM


果南ちゃんはノッキング上手そう

55: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2017/05/13(土) 15:18:38.37 ID:dnStqjWb
モブに解説を任せるのはディーふらぐを思い出す
面白かった

56: 名無しで叶える物語(庭) 2017/05/13(土) 15:25:34.56 ID:8AfGH6wH

洋画のデビルシャークパロかと

57: 名無しで叶える物語(たこやき) 2017/05/13(土) 15:37:33.07 ID:gAYfjC28
ゴレイヌさん思い出した