1: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/13(火) 22:18:42.59 ID:QLyBmk4O
~バレンタイン~

曜「千歌ちゃん……その……」

千歌「……んー?」

曜「す、好きです!」

千歌「……へ?」

曜「こ、これ、チョコ作ったから!よかったら食べて!」

千歌「え…?…ほ、ほんt……」//

千歌「……」

4: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/13(火) 22:23:04.64 ID:QLyBmk4O
千歌「ねね、曜ちゃん。それって手作りなのかな?」

曜「え?う、うんそうだけど……型とかも買って…」

千歌「そっか……」

千歌「じ、実は私、今まで黙ってたけど、型に溶けたチョコを流し込んだだけのものとか」

千歌「”手作り”のチョコとは認めてないんだよね!」

曜「!?!?!?」

6: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/13(火) 22:26:24.94 ID:QLyBmk4O
曜「そ、そんな……」シュン

千歌「ということでごめんっ!」

千歌「それは受け取れないのです!」

曜「…………うん」

千歌「……」ホッ

曜「じ、じゃあ!じゃあさ!」

千歌「?」

曜「来年!来年またちゃんとしたの作って、出直すから!」

千歌「へ?」

曜「それまで待っててね!」ダッ

千歌「あっ、ちょっ……」

千歌「……」

10: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/13(火) 22:32:03.07 ID:QLyBmk4O
~一年後~

果南「おはよー」

ダイヤ「あら、おはようございます果南さん」

鞠莉「おっはー!」

果南「いやー聞いてよ二人とも…この前ね」ガチャッ

ドサドサドサ!!

果南「!?!?」

ダイヤ「か、果南さんの下駄箱から大量のチョコが!?」

鞠莉「……」メラメラメラ

12: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/13(火) 22:36:53.45 ID:QLyBmk4O
果南「な、なんで?イタズラ……?」

鞠莉「あ、そういえばもうすぐ……」

ダイヤ「……バレンタインでしたわよね」

果南「あー……」

ダイヤ「あえて当日外に渡すことによってライバルを減らそうとしたのでしょうか…」

果南「ライバルって……ここ女子校だよ?」

鞠莉「あ、そういえば曜とルビィも何か…」

ダイヤ「ルビィがなにか?」

鞠莉「一緒にチョコの材料買ってるの見たわ」

果南「へー」

13: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/13(火) 22:40:21.53 ID:QLyBmk4O
ダイヤ「なんですって⁉相手は⁉相手は誰なんですの~!?」ユサユサ

鞠莉「し、知らないわよぉ!」

果南「普通に義理チョコじゃないの?」

ダイヤ「あっ、そ、そうですわよね……」


千歌「ふわぁ……ねむぃ……」スタスタ

果南「あ、千歌おはよう」

千歌「あ、みんなおはよー…」

15: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/13(火) 22:49:23.11 ID:QLyBmk4O
千歌「……」スタスタ



ルビィ「私がどうかしました?」ヒョコッ

ダイヤ「あっ!ルビィ!」

ルビィ「ふぇ!?」

ダイヤ「チョコを作っているんですの⁉私に内緒で⁉一体誰に!!」

ルビィ「ぇえええ……⁉」

果南「こら、ダイヤ」

ダイヤ「私は認めませんわぁ!」ジタバタ

ルビィ「い、いや…その……」キョロキョロ

ルビィ「その、曜ちゃんのチョコ作り手伝ってただけだよ……?」ボソッ

ダイヤ「……え?」

鞠莉「よかったネ、ダイヤ」

ダイヤ「あ、ああ……。そうでしたの……」

ルビィ「あっ!でもこれは千歌ちゃんには内緒だからねっ」

ルビィ「曜ちゃん、千歌ちゃんにサプライズしたいんだって!」

果南「へえ、曜にしては小洒落てるね」

ルビィ「ルビィも頑張ってるんだあ…うふふ…」

20: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/13(火) 23:01:44.77 ID:QLyBmk4O
~放課後~

ルビィ「曜ちゃーん!」タッタッタッ

曜「あっ!ルビィちゃん!」

ルビィ「今日もやるんだよね?」

曜「うんっ!今日こそ千歌ちゃんが納得する最高のチョコを作るよ!」

ルビィ「よーしっがんばルビィ!」

ルビィ「……でもさ、曜ちゃん」

曜「ん?」

ルビィ「曜ちゃんから聞いた千歌ちゃんの言い分からすると……」

ルビィ「カカオから作ったものしか受け取らないって捉えられるけど……」

曜「大丈夫!それが無理だってことは千歌ちゃんもわかってるだろうし!」

曜「それに、今年は縛り付けてでも食べてもらうんだから!クックック……!」

ルビィ「あ、あはは…」

22: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/13(火) 23:08:47.91 ID:QLyBmk4O
果南「……ん」スタスタ

果南「あれ、千歌一人?一緒にかえろ!」

千歌「あ、果南ちゃん。いいよ」

果南「いやあ、まだまだ寒いよねえ」

千歌「雪はけっこう好きなんだけどね」

果南「あ、そういえば千歌。今度のバ––」

千歌「……?ば?」

果南「ううん。なんでもない」

果南(危ない危ない……)

果南(それにしても……)

果南(当日が楽しみだなあ……♪)

果南(頑張ってね、曜!)ガッツポーズ

千歌「……?」

24: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/13(火) 23:13:32.12 ID:QLyBmk4O
~渡辺家~

曜「うぅ……もうしばらくチョコ食べたくないよぉ……」

ルビィ「ここ最近、味見でたくさん食べてたもんね」

曜「ごめんねルビィちゃん……付き合わせちゃって……」

ルビィ「ううん。もう少し頑張ろ?」

曜「そうだね!絶対千歌ちゃんに食べてもらうんだからっ!」

25: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/13(火) 23:19:36.79 ID:QLyBmk4O
~バレンタイン当日~

果南「…………」ドッサリ

ルビィ「ど、どうしたのそれ?」

果南「いや、なんか……もらっちゃった…」アハハ…

果南「少しの間部室に置かせてもらおっと」

果南「あれ……?なにそれ」

ルビィ「えへへ……コレ?」スッ

ルビィ「ジャーン!ついに曜ちゃんのチョコが完成したんだよ!」

果南「ず、随分大きいね。……カバンに入るの……?」

ルビィ「ううん。手持ちで来たって」

ルビィ「登校中すっごく見られたらしいけど…」アハハ

27: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/13(火) 23:24:30.07 ID:QLyBmk4O
果南「私はこの後ちょっと理事長室に行かなきゃならないんだけど」

ルビィ「あ、ルビィはここでチョコ見張ってるから大丈夫だよ」

果南「ごめんね」

ルビィ「ううん。それじゃあまた後でね」

ガチャッ

パタン

ルビィ「…………トイレ行きたくなっちゃった……」ブルッ

29: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/13(火) 23:31:07.47 ID:QLyBmk4O
~理事長室~

果南「……それで?何の用なの?」

鞠莉「…………」ゴゴゴゴゴ

鞠莉「誰に、何個チョコを貰ったのか白状しなさい」

果南(やっぱり……)

果南「それは渡して来た子が可哀想だから言えない」

鞠莉「……!」ポロッ

鞠莉「わぁぁあん!もう果南なんて知らないんだからぁ!」

果南「あーはいはい、ハグする?」

鞠莉「する!」ダキッ

果南(まったくもう…)ナデナデ

鞠莉「かなぁん♡」

ダッダッダッ

ガチャッ!

30: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/13(火) 23:36:47.54 ID:QLyBmk4O
果南&鞠莉「!?!?」

ルビィ「はぁ……はぁ……」

千歌「……」

果南「千歌に、ルビィちゃん?」

鞠莉「どうしたの?そんなに慌てて」

ルビィ「た、大変……」ハァハァ…

ルビィ「曜ちゃんの……チョコが……!」

ルビィ「盗まれちゃった……!」

32: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/13(火) 23:41:24.71 ID:QLyBmk4O
~部室~

果南「盗まれたって……そりゃまた、なんで?」

ルビィ「ルビィ、お手洗いに行ってて……それで……帰って来たら……!」

ルビィ「なく、なってて……」

果南「……なるほどね。千歌は見なかったの?」

千歌「私は今さっき廊下でルビィちゃんとすれ違ったよ」

果南「…………」

34: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/13(火) 23:45:30.44 ID:QLyBmk4O
果南「私の置いといてたチョコはあるね」

千歌「ルビィちゃん、曜ちゃんには言ったの……?」

ルビィ「……」フルフル

ルビィ「曜ちゃんは水泳部のミーティングがあるから、来れるまで見ててって……」

ルビィ「ルビィのせいだ……!」ポロポロ…

千歌「だ、大丈夫だよルビィちゃん……」

ルビィ「……ほんとは、こんなの卑怯だってわかってるけど……」

ルビィ「曜ちゃんが来る前に、探すの手伝ってほしいんです……!

37: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/13(火) 23:48:21.25 ID:QLyBmk4O
果南「…………」

ルビィ「お願いします!!」

果南「わかった。みんなで探そっか」

ルビィ「……!」パアアア

果南「千歌も、手伝ってくれる?」

千歌「うん!もちろんだよ!」

果南「……でも手がかりとかないよね……」

果南「とりあえず、この階の部屋、片っ端から探してみようか」

38: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/13(火) 23:56:52.72 ID:QLyBmk4O
~数分後~

千歌「な、ないね……」

果南「ここじゃないのかなあ……」

ルビィ「じゃあ、次は上の階!」ダダッ



ダイヤ「んしょっ……くっ……届きませんわ……!」

ルビィ「お姉ちゃん?」

千歌「生徒会のポスター?」

果南「他の生徒会の人に貼るの手伝ってもらえばいいのに」

ダイヤ「ああ皆さん!いいところに!」

ダイヤ「これ、直角に見えますか?」


ルビィ「台形……?」

千歌「下げすぎましたね」

果南「あっ!ダイヤ危ない!」

ダイヤ「え?ひゃっ……!?」ガタァン!

パシッ

果南「ふう……」

ダイヤ「た、助かりましたわ果南さん」

果南「気をつけてよ~」

39: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 00:06:48.89 ID:NkVyM/Jg
~二階~

善子「どうしたのよ?」

花丸「もうすぐ練習の時間ずらよ?」

ルビィ「実はかくかくしかじかで……」



善子「……さあ……あんた知ってる?」

花丸「ううん。チョコっぽいものは見てないずら」

果南「そっか……」

果南「でも盗んだにしても、動機とか気になるなあ……」

千歌「曜ちゃんの恋路を邪魔したかったとか?」

ルビィ「ゆ、許せない!」

千歌「あ、いや、例えばの話ね?」

40: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 00:14:26.71 ID:NkVyM/Jg
~数分後~

ルビィ「な、ない……」

果南「やっぱり、誰かが制服の中に隠し持ってるんじゃ……」

千歌「でも制服の中って無理があるんじゃ…」

果南「そうかな?太ももに縛り付ければスカートが隠してくれると思うけど」ナーンテネ

ルビィ「そ、そっか!」

果南「あ、いや冗談なんだけど……」



梨子「あら?どうしたの三人とも?」スタスタ

千歌「あ、梨子ちゃん」

果南「いやさ、それが……」

ルビィ「ちょっと失礼します!」ガバッ

梨子「きゃああああああ!?!?///」

千歌「ちょっ!ルビィちゃん落ち着いて!」

ルビィ「あ、ご、ごめんなさいぃ……!」

梨子「な、なんなのぉ⁉」

果南「いやー実は……」カクカクシカジカ

41: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 00:18:45.09 ID:NkVyM/Jg
梨子「そんなことが……。ごめんなさい、見てないわ」

ルビィ「そう、ですか……」

果南「このまま探しててもキリなさそうだし、一旦部室に戻ってみる?」

ルビィ「で、でも……」



曜「あれ?みんなこんなとこで何やってるの?」

ルビィ「!」

42: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 00:25:40.79 ID:NkVyM/Jg
ルビィ「あ、あのっ……よう、ちゃ……」オロオロ

曜「あっ!千歌ちゃん!」パア

曜「その……見た、かな?私のチョコ……」

果南(いきなりくるか……)

曜「こっ今年は!かなり頑張ったんだからね!」

ルビィ「あっ……あのっ……曜ちゃん!」

曜「ん?どうしたのルビィちゃん?」

ルビィ「そのっ……!」

曜「ん?」

ルビィ「ごっ……ごめんなさいっ!」

43: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 00:33:12.18 ID:NkVyM/Jg
曜「ルビィちゃん?」

ルビィ「実はっ……ルビィが目を離した時に……!」

ルビィ「チョコが……!」

曜「……‼」

ルビィ「ごめんなさい!ごめんなさいっ!」

曜「…………」

曜「な、なあんだ!」

ルビィ「……へ?」

45: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 00:39:48.47 ID:NkVyM/Jg
曜「そっかぁ……取られちゃったかぁ……」

ルビィ「……!全部ルビィが悪くて……」

曜「な、何言ってるの!そもそもほったらかしにした私が悪いよ!」

曜「ルビィちゃんは全然悪くないって!」

果南「……よu」

曜「うん……でも」



曜「ちょっと、キツイかな」

46: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 00:55:28.28 ID:NkVyM/Jg
ルビィ「…………」

曜「今日はもう帰るね」

曜「ごめんねルビィちゃん!ほんと、気にしないで!」

タタタタッ


果南「…………」

ルビィ「……」スタスタ

果南「ねえ、ちょっと待って」ガシッ

ルビィ「……離して」

果南「だからちょっとま––」

ルビィ「私が!私を許せないの!!」

ルビィ「曜ちゃんはこの日のためにずっと……!」

果南「だからちょっと落ち着いて、ね?」

果南「私に心当たりがあるの」

ルビィ「……!チョコのありかがわかったの?」

果南「うん、たぶんこの予想は合ってる」

ルビィ「じゃあ私も!」

果南「それはだめ。これはルビィちゃんがいたら出来ないことだから」

ルビィ「……」

果南「曜のチョコは必ず、私が千歌に渡しておくから、今日はもう帰りなよ、ね?」

ルビィ「……」コク

ルビィ「……果南ちゃんを信じるよ……」

スタスタ

47: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 01:11:20.97 ID:NkVyM/Jg
果南「……さて」

果南「そういえば千歌、カバンは?」

千歌「あっ!教室に置きっ放しだった!」タッ

果南「千歌」

千歌「なにー?」

果南「今日も、一緒に帰ろっか」

千歌「…………うんっ」

48: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 01:19:57.86 ID:NkVyM/Jg
果南「……あれっ」ガチャッ

果南(また下駄箱にチョコが……)

《ハッピーバレンタイン☆マリーより》

果南「直接渡せばいいのに……」

千歌「みんなには今日練習休むって言っておいたよ」タッタッ

果南「そっか。じゃあ行こ」

千歌「うん」

49: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 01:24:25.70 ID:NkVyM/Jg
千歌「いやーそれにしてもすごい量だね!重くないの?」スタスタ

果南「……ねえ、千歌」

千歌「やっぱり果南ちゃんはすごいなあ!女の子からもモテモテで……」

果南「千歌!!」

千歌「……っ」ビクゥ!

果南「ちょっとカバンかして」

千歌「…………」

千歌「……ん」スッ

果南「……」パシッ

ブンッ




………………ガサッ

50: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 01:28:44.94 ID:NkVyM/Jg
果南「……はい」グイッ

果南「”曜のチョコを千歌に渡す”」

果南「これでルビィちゃんとの約束は果たしたよ」

千歌「…………いつから気づいてたの?」

果南「最初っから。こんなことするのは千歌ぐらいだなーって」

千歌「あはは……やっぱりバレバレだったか……」

51: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 01:36:16.16 ID:NkVyM/Jg
果南「あの時階段で、ダイヤの質問に千歌は”下げすぎましたね”って答えたよね」

果南「事前に”もう少し下げた方がいい”ってアドバイスしてたんでしょ?」

果南「……カバンの中に、チョコを入れた後に」

千歌「……」

果南「で、説明くらいはちゃんとするんだよね」

千歌「……やだって言ったら?」

果南「引っ叩くしかないわね。曜とルビィちゃんの分も、思いっきり!」

千歌「そ、それはやだなあ……」

52: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 01:43:22.42 ID:NkVyM/Jg
千歌「はぁ…………」

千歌「怖かったの」

果南「……?」

千歌「私は、普通星に生まれた普通星人だけど」

千歌「曜ちゃんは違う」

果南「……まだそんなこと言って」

千歌「曜ちゃんはいい子だよ。あんな女の子他にいないし!……でもね」

千歌「私じゃ、とても釣り合わない」

56: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 01:53:57.47 ID:NkVyM/Jg
果南「……どうしてこんな回りくどい真似までしたの?」

千歌「……曜ちゃんに、言われたの」

果南「え?」

千歌「もし返事が決まったら……、受け取るで”OK”、受け取らないで”NO”」

千歌「でも結局、決まらないままだったよ」

果南「……それで、盗んだってことにしたの?」

果南「それ、カバンには入らないサイズだよね」

果南「……砕くときに、迷わなかったの?」

57: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 02:04:36.05 ID:NkVyM/Jg
千歌「迷わないわけ……ないじゃん!!」

千歌「あの曜ちゃんが!一生懸命作ってくれたものなんだよ!?」

果南「…………」

千歌「……あは。変だな、私」

千歌「もう自分がわかんないや」

果南「……ハッキリ決められそう?」

千歌「…………わかんない」

千歌「けど、曜ちゃんは本気だから」

千歌「私も本気で、答えを見つけるよ」

60: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 02:08:00.26 ID:NkVyM/Jg
果南「……私と似て不器用なんだから」ボソッ

千歌「……え?」

果南「ごめんね。千歌のこと、なんにもわかってなかった」

ペチッ

千歌「つめたっ⁉」

果南「さ、帰ろっか」スタスタ

千歌「…………うん」

62: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 02:13:49.78 ID:NkVyM/Jg
~ダイビングショップ~

ルビィ『よかった!見つかったんだね!』

果南「うんっ!ばっちり千歌に渡しといたよ」

ルビィ『ありがとう……!ほんとにありがとう!』

果南「いいのいいの。それじゃ、またね」

ルビィ『うんっ!また明日ね!』

ピッ

果南「ふう……」キュルルルル

果南(頭と身体使ったからお腹減っちゃった)

果南「あ、そういえば鞠莉からもらったチョコが……」

ガサゴソ

果南「あったあった」ペリペリ

パキッ

果南「…………苦い」

65: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 02:17:19.89 ID:NkVyM/Jg
~~~~~~~~

千歌「うん……今から……来れるかな……」

千歌「ごめんねいきなり……うん……」

千歌「じゃあ、淡島神社で待ってるから」

ピッ

千歌「ふう……」





千歌「……あ」

千歌「雪……」

~完~

66: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 02:21:11.08 ID:tgTOhR42
おつ

ビターなようちかだった
良いところで切りやがって…

67: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 02:32:30.40 ID:hknMiww3

懐かしかった

68: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2016/12/14(水) 02:36:03.86 ID:XMcNtnz7
ルビィたそ~