1:2016/03/09(水) 20:55:54.96 ID:
帰り道

凛「ふぅー、今日の練習きつかったね」

真姫「まあね、でもしょうがないでしょ?もうすぐライブだし」

花陽「そうだね。がんばろ……!」ピタッ


花陽「……」ジーッ

真姫「花陽、どうしたの?」

花陽「あ、うん。あれ……」
2:2016/03/09(水) 20:57:01.36 ID:
子ども1「あーしたてんきになあれ!」スポッ

靴「」ピューン

ガッ ガッ ポトッ

靴「」ウラ

子ども2「えー…雨ー?」ガックシ

子ども1「がーん……」
3:2016/03/09(水) 20:59:49.06 ID:
真姫「ああ…靴飛ばしね。懐かしい、子どものころを思い出すわ…」

凛「へえー…真姫ちゃんでもやったことあるんだ」

真姫「なに、悪い?」

凛「ううん、ちょっと意外だなって思って…」

真姫「まあ、私だってそれくらいするわよ。それで花陽、あれがどうかしたの?」

花陽「あ、えっとね…」

凛「…そういえばかよちん、あれ得意だったね」

真姫「得意?靴を飛ばすのがうまかったの?」

凛「そうじゃなくて…かよちんが天気を占うと、絶対その通りになったんだ」

真姫「絶対…?」

凛「うん、かよちんの天気予報は外れたことないんだ!すごいよね!」
4:2016/03/09(水) 21:01:51.32 ID:
真姫「へえー…。ねえ花陽、ちょっとやってみてよ」

花陽「……」

真姫「…花陽?」


花陽(凛ちゃんの言う通り、私の天気予報は外れたことがなかった)

花陽(でもそれは、占いが当たってたわけじゃなくて……)

花陽(占いに合わせて、次の日の天気を変えてただけなんだ)

花陽(神様からもらった力で…)



~~~~~~
6:2016/03/09(水) 21:04:23.28 ID:
5年前 小学校

先生「じゃあみんな、今から運動会の種目を決めます」

「「はーい!」」

凛「かよちん、凛と一緒にリレーやらない?」

花陽「え、ええっと…」オドオド


「じゃあ、玉入れをやりたい人はこっちに集まってー」

花陽「……」

花陽「ごめんね凛ちゃん。私、玉入れにしようかな…」」

凛「そっか!がんばってね!」

花陽「……」テクテク

花陽(凛ちゃんが誘ってくれたのはうれしいけど…私なんかがリレーの選手になったら、みんなの足を引っ張っちゃうよ)

花陽「私には……玉入れみたいな競技が似合ってるよね…」
8:2016/03/09(水) 21:06:47.06 ID:
ザワザワ

先生「あー、玉入れの子が多いね」

花陽「…えっ」

先生「リレーの子が一人足りないし、玉入れから誰か移ってもらえる?」

エー ヤダー ショウガナイデショー リレーニイキタイヒトイナイノ?

花陽(うっ…私は行きたくないな)

ジャアジャンケンスル? ソウネ イクヨー

花陽「……」

ホラハナヨチャンモ

花陽「あっ、ごめんね…」

ダサナキャマケダヨ サイショハグー

花陽「じゃんけん……!」



――――
9:2016/03/09(水) 21:08:38.87 ID:
花陽「はぁ……」ガックシ

凛「かよちーん!やったね!凛と一緒だよ!!」

花陽「うん…そうだね」

花陽(なんでパーを出しちゃったのかな…)

花陽「はぁ……」

リン、ハナヨ、レンシュウハジメルヨ

4ニンデガンバロウネ

凛「うん!今行くよー」

凛「かよちん、行こうっ!」

花陽「うん…」
10:2016/03/09(水) 21:10:34.32 ID:
グラウンド

タタタタタッ

凛「はいっ!」スッ

花陽「…っ」トンッ

タタタタタッ

ピタッ


花陽「ふぅ……」

凛「うん!いいバトンパスができたね!」

花陽「…そうだね!」


ヤッパリアノフタリハイキピッタリネ

ウン、デモ、ソウジュンハドウシヨッカ?

トップバッターハダレガイイカナ?
12:2016/03/09(水) 21:13:23.00 ID:
凛「じゃんけんでもする?」

ソウシヨッカ?

花陽(一番はいやだな…。みんな同じ条件で、私がビリになっちゃったら…)ビクビク

凛(……かよちん)

凛「やっぱり…凛が一番をやるよ!」

ウン、ソレガイイネ!リンハアシハヤイシ

ダッタラハナヨチャンハ2バンヲオネガイ

花陽「……うん」

花陽(でも…リードしてる状態で抜かれるのもいやかなぁ…)

花陽「はぁ……」

ジャア、モウイッカイレンシュウシヨッカ


花陽(それからしばらく、毎日練習が続いて……)



――――
13:2016/03/09(水) 21:16:01.36 ID:
――――

グラウンド

ワー ワー

イチニッ イチニッ

「ただいまの綱引き…勝ったのは赤組です!」

イエーイ! ワー キャー

凛「やったねかよちん!凛たちのチームが勝ったよ!」

花陽「うん、でも次は……」
15:2016/03/09(水) 21:16:57.80 ID:
「次はリレーです。選手の人たちは集合してください」

凛「よーしっ、凛たちの出番だね」スタッ

花陽「……」ポツーン

凛「…かよちん、大丈夫だよ。あんなに練習したんだから」

花陽「凛ちゃん……」

凛「行こっ!」

花陽「…うん!」

花陽(そうだよ、やるしかないんだ!私も…精一杯がんばろう!)
16:2016/03/09(水) 21:19:02.71 ID:
―――

凛「ふぅ……」

花陽「……」ドキドキ

イチニツイテ

凛「…!」

ヨーイ

凛「……」カマエ


ドンッ

タタタタタッ
17:2016/03/09(水) 21:20:37.98 ID:
凛「……っ!」タタタッタ

花陽(凛ちゃん…やっぱりすごい!トップバッターの中でも一番早いよ!)

凛「はぁ…はぁ…!」

花陽(よーしっ)

タタタッ

凛「…はい!」スッ

花陽「……っ!」トンッ

タタタタタッ

花陽(…うん、バトンパスもうまくいった!)

花陽(後はこのまま抜かれないように……って、ええ!?)

相手チーム「……」ゾロゾロ
18:2016/03/09(水) 21:22:58.18 ID:
花陽(もう追いつかれちゃったのぉ!?)

花陽(このままだと…抜かれちゃう…)


「かよちーん!」

花陽「……!」

凛「かよちん!がんばれー!!」

花陽「……っ!」

花陽(…そうだ!せっかく凛ちゃんが頑張ってくれたのに、私が抜かれちゃダメだよ!)

花陽(うぉぉぉ!)

タタタタタタッ

凛「かよちん……」
19:2016/03/09(水) 21:24:43.94 ID:
ハナヨチャン アトチョットダヨ!

花陽(よかった…なんとかなりそう…)

凛「凛は信じてたよ…かよちんならきっとできるって」

花陽(…よしっ、あと5メート……)

コツッ


花陽「……あっ」フラッ

凛「えっ?」


ドテッ バタン



――――
20:2016/03/09(水) 21:27:50.95 ID:
花陽「……」ズーン

花陽「はぁ……」

凛「かよちん……」

マアキニスルコトナイヨ

ソウヨ アシタカテバイインダカラ

花陽「…みんな、ごめんね…」ウルウル

キニシナイデッテバ リレーグライデソンナニオチコマナクテイイノヨ?

花陽「……ありがとう」

凛「かよちん、大丈夫だよ。今日はたまたま失敗しちゃったけど…明日はきっと大丈夫だにゃー!!」

花陽「……」

花陽(…ごめんね凛ちゃん。多分、何回やっても結果は同じだよ)

花陽(私がみんなの足を引っ張って……負けちゃうんだ)
21:2016/03/09(水) 21:28:34.53 ID:
帰り道

凛「じゃーねーかよちーん!また明日!」

花陽「…また、明日…」

テクテク

花陽「はぁ…明日が本番かぁ……」

花陽「…明日なんて、来てほしくないなぁ…」
22:2016/03/09(水) 21:32:06.31 ID:
小泉家

花陽(はぁ…リレー、いやだなぁ…)

TV「明日の降水確率は80%、ところによって強い雨に見舞われるでしょう」

花陽「雨…降ったらいいな。そうしたら…運動会もなくなるよね」



翌日 学校

ザァーーーッ

「残念だけど…今日は雨なので運動会はできません」

エー ナンデー ヤロウヨー

ショウガナイデショ アメハドウシヨウモナイヨ

花陽(よかった、今日は運動会がなくなって…)

凛「かよちん…いいことあった?」

花陽「…ううん、何でもないよ」ニヤニヤ
23:2016/03/09(水) 21:34:51.21 ID:
夜 小泉家

花陽「明日の天気は…」

TV「降水確率は50%です」

花陽「50パーセント…」

花陽「ちょっと低いけど…降らないわけじゃない…よね」

花陽「…そうだ!」クシャクシャ

逆さてるてる坊主

花陽「神様、お願いします…」

花陽「どうか…雨が降りますように」
24:2016/03/09(水) 21:37:39.01 ID:
翌日 学校

ザァーーーーッ

マタアメー? コマッタワネ

花陽(このまま雨が続けば…運動会がなくなったりして)

花陽「へへっ…」ニヤニヤ

凛「……」

ウンドウカイナクナッッチャウノ?

先生「大丈夫、運動会は絶対にやります。だから心配しないでね」

花陽「……っ」

花陽(そうだよね…いくら先のばしにしたって、いつかは…)


花陽「でも……」
26:2016/03/09(水) 21:43:43.91 ID:
小泉家

花陽「明日の天気は…降水確率30%」

花陽「大丈夫、まだ30%もあるから…」

パンパン

逆さてるてる坊主「」

花陽「神様、お願いします…」
27:2016/03/09(水) 21:45:14.51 ID:
翌日

ザァァーーーッ バシャバシャ

花陽「すごい…今までで一番の雨!」

花陽「びっくりだなぁ…。もしかして、神様が私のお願いを聞いてくれたのかな?」


『そうやよ』

花陽「えっ?」

『花陽ちゃん、今のあなたは自由自在に天候を操れるんよ』

花陽「ど、どちらさまですか!?」

『神様です。こんにちは』

花陽「こ、こんにちは…」

『では、さようなら』

花陽「ええっ!?もう行っちゃうのぉ!?」
28:2016/03/09(水) 21:47:38.90 ID:
花陽「何だったんだろう…」

花陽「私が天候を操れるなんて…冗談だよね?」

花陽「でも…もしかしたら」

花陽「雨やめー!」

ザァーッ ピタッ

太陽「」ポカポカ

花陽「……本当だ。すごい…!」

花陽「って、雨が止んだら運動会ができちゃうよ!」

花陽「雨降れー!!」

ザァァーーッ
29:2016/03/09(水) 21:50:52.09 ID:
学校

ウェーン イツニナッタラウンドウカイガデキルノ!?

モウヤダー! アメナンテナクナッチャエ! アメノバカ!

花陽「……っ」

花陽(そっか…みんなは運動会を楽しみにしてるんだよね)

花陽(私が雨を降らせたせいで…みんなを悲しませちゃったんだ…)

花陽(私のせいで…)

凛「かーよちん」

花陽「凛ちゃん…」
30:2016/03/09(水) 21:53:25.00 ID:
凛「かよちん、なんかいやなことあった?」

花陽「…何にもないよ?むしろいいことがあって…」

凛「…かよちん、嘘つかないで」

花陽「……」

凛「昨日までかよちん、雨が降ったら嬉しそうだったよ。でもね、今は悲しそう」

凛「凛もね、最近悲しいんだ。雨が降ってばっかりで。せっかくかよちんと一緒にリレーができると思ったのに…」

花陽「……」

凛「かよちん、凛と一緒にリレーをやるのはいや?」

花陽「…ううん、そんなことないよ」
31:2016/03/09(水) 21:57:23.64 ID:
凛「でもかよちん、楽しくなさそうだよ?」

花陽「…そっか、気づかれちゃったね。ごめんね、私のせいでリレーに負けちゃったらと思うと、いやになっちゃって…」

凛「そんなの気にしないでいいよ」

凛「凛はかよちんと一緒に走りたい。勝ち負けなんてどうだっていいよ。かよちんと凛で一緒に走れることがうれしいんだ」

花陽「凛ちゃん…」

凛「それに、リレーはかけっことは違うんだよ?一人で戦うんじゃなくて、チームで戦うんだから!」

凛「凛とかよちんが一緒なら…何だってできるよ」

花陽「……」

凛「明日は…晴れるといいね」
32:2016/03/09(水) 21:59:17.40 ID:
小泉家

逆さてるてる坊主「」ブラーン

花陽「…てるてる坊主さん、今までごめんね」クイッ

てるてる坊主「」ブラーン

花陽「…うん、やっぱりこの向きの方がいいね」

花陽「明日は…晴れますように」

花陽「って、こんなことしなくても力を使えばいいんだけど…」

花陽「なんか…今は使いたくないかな」
33:2016/03/09(水) 22:01:34.35 ID:
翌日

太陽「」ピッカー ポカポカ

花陽「…うん!いい天気だね!」



学校

凛「あのね、二人に相談があるんだけど…」

エエッ!イマカラ?

凛「うん…ダメかな?」

ウウン、リンチャンガソウイウナラワタシハシンジルヨ

ワタシモ!

凛「二人とも…ありがとう!」


―――
35:2016/03/09(水) 22:03:36.51 ID:
グラウンド

イチニッ イチニッ

花陽(もうそろそろ…)


「リレーの選手は集合してください」

花陽「…凛ちゃん、行こっか」スタッ

凛「待って、かよちんはそっちじゃなくてこっち」

花陽「え?第2走者はあっちに集合して…」

凛「ごめんねかよちん、走順を変えてもらったんだ」

花陽「…えっ」
36:2016/03/09(水) 22:06:21.18 ID:
凛「凛はアンカーで、かよちんは3番だよ。」

花陽「……?いいんだけど、どうして急に順番を変えたの…?」

凛「ねえかよちん、かよちんは凛のこと信じてくれる?」

花陽「どうしたの…?もちろん、私は凛ちゃんを信じてるけど…」

凛「だったら何にも心配しないで!かよちんが何番目で走ってきても…凛が全員抜いて、一位でゴールするから!!」

花陽「……!」

凛「だからかよちん!勝ち負けなんて考えないで!凛と一緒に楽しく走ろう?」

凛「約束だよっ!」

花陽「凛ちゃん…」


凛「さ、そろそろいっくにゃー!」
37:2016/03/09(水) 22:09:54.89 ID:
花陽(ふぅ…緊張するなぁ…)

イチニツイテ

ヨーイ ドンッ

タタタタタッ

ハイッ!

タタタタタッ

花陽(ああ…今は3位だ…)

花陽(これ以上抜かれちゃったら、いくら凛ちゃんでも…)

花陽(ううん、違う!)

花陽(凛ちゃんなら絶対大丈夫!だから…私は、私にできることをすればいいんだ!)

ハイッ!
38:2016/03/09(水) 22:11:59.34 ID:
花陽「……」ストンッ

花陽(よし!)

タタタタタッ

花陽「……」タタタタタッ

花陽「…はぁ…はぁ」

花陽「……」タタタッ

花陽(大丈夫…前の人にもあんまり離されてない)

タタタッ


凛(かよちん!)
39:2016/03/09(水) 22:13:55.99 ID:
花陽(凛ちゃん…あとは……お願い)

花陽「はいっ!」スッ

凛「……」ストン

ビュゥーン

タタタタタタタッ

花陽「凛ちゃん……すごい」

凛「……っ!」ビューン

花陽「やった!2位の人を抜いた!」

凛「……はぁ…」ダダダダダダッ

花陽「1位の人に……追いついた!」
41:2016/03/09(水) 22:15:56.09 ID:
タタタタタッ

花陽「凛ちゃん!いっけぇぇ!!!」

タタタタッ

凛(抜く…絶対一位に…)

タタタタタッ

ゴール!!

ドッチガカッタンダロ ワカンナイ ドッチダロウ?

アカカナー? アオカナー?

凛「…はぁ…はぁ」

花陽「凛ちゃん……」
42:2016/03/09(水) 22:17:17.94 ID:
「ただいまのリレー、第一位は……」

花陽「赤…お願いします」

凛「大丈夫…絶対赤が勝ったはず…」



「青組です!」


ワー キャー ヤッターッ

凛「……」

花陽「……」



―――――
43:2016/03/09(水) 22:22:26.74 ID:
花陽「……」テクテク

凛「……」テクテク

花陽「凛ちゃん、すごかったよ。あんなに遠くから先頭の人に追いついて…」

凛「…でも、勝てなかった…」

花陽「凛ちゃん……」

凛「…かよちんと約束したのに!絶対凛が一位になるって!!」

凛「かよちん、ごめんね……」ウルウル

花陽「……」

凛「うえぇーーん!」グスグス
44:2016/03/09(水) 22:23:51.29 ID:
花陽「凛ちゃん…」

凛「…こんなことで泣いちゃうなんて、凛はダメだね…」ポロポロ

花陽「ううん、凛ちゃんは泣いてなんかないよ」

凛「グスッ…えっ?」

花陽「見て、あっちはあんなにお日様が出てるのに」

太陽「」ピッカー

花陽「私たちの上だけ…雨が降ってるよ」

ザァーーッ
45:2016/03/09(水) 22:25:24.44 ID:
花陽「不思議…だね…グスッ」ポロポロ

凛「…ホントだ…グスッ…不思議だね!」ニコッ

花陽「あはは…」

凛「えへへ…」

花陽(ホントに不思議だね)

花陽(もう、雨を降らせることなんてないと思ってたんだけどな…)

花陽(私が雨を降らせたせいで、みんなを悲しませちゃったから)

花陽(でも、今だけは…)

花陽(雨のおかげで…泣いてた凛ちゃんが笑ってくれたんだ)



~~~~~
46:2016/03/09(水) 22:28:03.98 ID:
「……よ!」

「…花陽!」

花陽「…あっ、真姫ちゃん。どうしたの?」

真姫「どうしたって…あなたこそどうしたのよ?急にボーっとしてしちゃって」

花陽「…ごめん、何でもないよ」

真姫「何でもないって言われても…」

凛「かよちん?」

花陽「……ねえ凛ちゃん」

花陽「5年生のときの運動会って…覚えてる?」

凛「……」

凛「あったりまえだにゃーー!!」
47:2016/03/09(水) 22:29:37.44 ID:
花陽「……」

花陽「えへっ」ニコニコ

凛「…えへへ」ニコニコ

真姫「ちょっと、二人とも何で笑ってるのよ?」

凛「ごめんね、真姫ちゃんを仲間はずれにしたわけじゃないんだけど。これは凛とかよちんの秘密だから…」

ナニ?オシエテヨ! 

エー、マキチャンニハオシエラレナイナー

ドウシテ!?

花陽(結局負けちゃったけど、あのリレーはいい思い出……)

花陽(ううん)

花陽(『最高の思い出』だったよ!!)
49:2016/03/09(水) 22:31:44.90 ID:
花陽(まあ、今は力を使うこともほとんど無くなって…)

花陽(…あっ、練習のときに一回使っちゃったっけ)

花陽(あのときは、穂乃果ちゃんが喜んでくれてよかったなぁ…)


「あーしたてんきになぁれ!」トンッ

花陽「んっ?」ポンッ

ポトッ

靴「」ウラ
51:2016/03/09(水) 22:34:27.32 ID:
子ども2「…あっ!ぶつけちゃってごめんなさい」ペコリ

花陽「ううん、気にしないで」

子ども2「……」

花陽「どうかした?」

子ども2「あの…くつのむきがうらだったから。あしたは雨なのかなって…」

花陽「そっか…ごめんね、私がじゃましちゃったせいで。明日何かあるの?」

子ども2「うん!あしたはリレーのしょーぶなの!」

子ども1「ふたりでずっとれんしゅうしてた!」

花陽「…そうなんだ」

子ども1,2「「だからあしたはぜったいはれてほしいの!」」
52:2016/03/09(水) 22:36:02.16 ID:
花陽「……」

花陽「大丈夫だよ」

子ども1,2「えっ?」

花陽「さっきのはナシにしよう?私にぶつかったせいで、神様が間違えちゃったんだよ」

花陽「私が…私の靴で明日の天気を占ってあげるね」

子ども1「えっ、おねえちゃんが?」

花陽「うん!安心して、私の占いは一回も外れたことないんだ」

子ども1「えー、ほんとかなぁ?」

花陽「ホントだよ」

子ども2「もしハズれちゃったら…どうする?」

花陽「うーん、そうしたら……」

花陽「二人が喜んでくれるかな」

子ども1、2「……?」
53:2016/03/09(水) 22:37:43.24 ID:
花陽「見ててね!」

花陽「あーしたてんきにになあれ」スポッ

靴「」ピューン

子ども1、2「……」ドキドキ


花陽(二人とも…すごく真剣に靴を見てる。表か裏かどっちかな?って)

花陽(でも、靴の向きなんてどっちでもいんだ)

花陽(だって、もう決めちゃったから……)


花陽「明日は晴れ…ってね!」


ポトッ



おわり
54:2016/03/09(水) 22:39:33.13 ID:
おつおつ
幼少りんぱな好き
55:2016/03/09(水) 22:43:36.59 ID:

良かったよ
56:2016/03/09(水) 23:02:33.85 ID:
ステキやん
57:2016/03/09(水) 23:07:55.93 ID:
かなり好き
58:2016/03/09(水) 23:40:58.35 ID:
おつです
綺麗な話だな
60:2016/03/10(木) 01:32:04.36 ID:
良かった
ほわほわするな
61:2016/03/10(木) 05:37:11.23 ID:
素敵なお話ありがとうございます
62:2016/03/10(木) 05:44:24.47 ID:
淫夢スレかと思ったゾ…
63:2016/03/10(木) 07:05:56.73 ID:
乙。良かった。