1:2016/01/06(水) 14:45:50.93 ID:
オムニバスで何か書きたかったのと、
自分がかっこいいと思ったことを書きたかったので
自給自足のために書いたSSです
それでも良い方はスクロールお願いします。

書きため最後まであるので上げていきます。
2:2016/01/06(水) 14:46:20.70 ID:
19xx年5月x日 東オト スマイルパン屋

「泥棒だーー!」

穂乃果「またぁ!?」

ダダダダッ

穂乃果「ちょ、ちょっと!お金払ってよーーー!!」

穂乃果「はぁ・・・またやられちゃった・・・」

ガラ・・・

穂乃果「ぁ、海未ちゃんおかえり・・・」

海未「逃げられてしまいました・・・」

穂乃果「ほんと、逃げ足速いよねあの子、全然追いつけないや、あはは」
3:2016/01/06(水) 14:47:00.81 ID:
海未「笑ってる場合ですか・・・今月に入ってもういくつやられたと思ってるんですか」

穂乃果「そんなこと言われたって・・・見張ってるときには来ないんだもん」

海未「・・・そりゃあそうでしょう」

穂乃果「あはは・・・」

海未「それにしても、治安悪くなりましたねぇ」

穂乃果「うん、あの“壁”ができてから、ね」

穂乃果と海未ちゃんで、一緒の方向を見る
入口のドア越しに遠くに見える灰色の建物、あれが今穂乃果が言った“壁”だ

―――
4:2016/01/06(水) 14:49:12.27 ID:
穂乃果たちの住むこの、オトの国
西洋のヒョウタンなんて言われてて、その名のごとく
くびれのある特徴的な形をした小さな国だ。北側には海が広がってる。
くびれた部分のすぐ南に湖があって、
そこを境に二つの国“キの国”“サカの国”と別れている。
簡単に言えば、その湖に三か国が隣接しているというわけ。
で、オトの国にはひとつ不思議なことがある。国の西と東が別な組織で統治されているということ。
なんでって聞かれても穂乃果にはわからない。
そんなんで一つの国だなんて言っていいのかなんて思うけれど知らない。
大体、社会の授業中も退屈で寝ちゃってたくらいだもん。

海未「自分の国のことを知らないなんて、大人としてどうなんですか・・・」

なんて海未ちゃんには言われちゃってるけどね・・・。
まぁそんなこんなで私高坂穂乃果は、東側でしがないパン屋をやってる。東、といってもくびれを中心に広がる大きな町の東だから、ほぼ真ん中みたいなものなんだけど、

どこまで話したっけ
5:2016/01/06(水) 14:49:49.32 ID:
いや、なにを言いたいんだっけ・・・
ぁ、そうそう、それでね

ある日いきなり、西のオトの国が変な事やりだしたんだ
海未ちゃんはぐんじさんぎょう・・・?

海未「軍事産業です」

そうそう、軍事産業、だなんて言ってるけど、またこれも穂乃果にはよくわからないんだ。

海未「はぁ・・・」

ま、まぁ!とにかくなんか兵隊さんたちをたくさん訓練しだしたんだ、なんでも
『外との戦争に備えて』
みたいなことを言ってね、別にほかの国と争ってる様子も全然ないのにね
6:2016/01/06(水) 14:50:51.25 ID:
西の人たちは次第に兵隊の訓練を無理やりさせられたり、働くことよりも軍事に力を!なんてことになるからさ、そんなのとんでもないー!って思ったんだろうね

東にどんどん逃げてきたんだ
まぁ穂乃果はたくさん人が来るのは別にウェルカムなんだけど、西がそれを許さなかったみたい

パァン!

覚えてるよ、19xx年の4月x日
いきなり東と西の境目にある大きな広場からこれまた大きな音が聞こえてきたんだ
そしてあれよあれよという間にたくさんの兵隊さんたちが出てきて、広場を埋め尽くすの
『これより、オトの国は東と西に分断される!』
このとき海未ちゃんはどんな顔してたっけ、すごく悩んでるような顔してたはず
海未ちゃんが悩むくらいだもん、穂乃果に理解できるわけなんてなくて、それから数日の間にあっという間に壁ができちゃった。北は海、南は湖、その間を壁で分断されちゃって、こうして今に至るって感じ。
7:2016/01/06(水) 14:51:35.72 ID:
穂乃果「あの壁、無くなっちゃわないのかなぁ」

海未「それは無理でしょう・・・」

穂乃果「・・・・ぁ」

海未「無理ですよ」

穂乃果「まだ何も言ってないじゃん!」

海未「言わなくてもわかりますよ、どうせ『あの壁、穂乃果たちで何とかできないかなぁ』とか考えてるんでしょう?」

穂乃果「う・・・オミトオシ・・・」

海未「馬鹿なことは考えないで私たちは私たちで静かに暮らしましょう、幸い、と言っていいのかわかりませんが、こちらには徴兵制度やらなにやらはないんですから」

穂乃果「でも・・・海未ちゃんこの前言ってたじゃん、もし西がどこかと戦争始めたら東もまきこまれちゃうって」

海未「そ、それはもしものはなしで・・・
穂乃果「それに・・・」

海未「・・・なんですか?」

穂乃果「ことりちゃんが心配だよ・・・」

―――――――
―――――
――
8:2016/01/06(水) 14:52:03.76 ID:
19xx年4月x日 西オト ことり呉服屋

ことり「はぁ、最近は全然お洋服売れないし、誰も仕立てに来ないなぁ」

おばさん「まぁまぁことりちゃん、しょうがないわよこのご時世だもの」

ことり「ですよねぇ・・・」

おばさん「そういえばあの二人は元気にやってるのかい?」

ことり「あのふたり?」

おばさん「あんたのお友達だよ、ほら、なんて言ったっけ?ほのまげと・・・」

ことり「穂乃果ちゃんと海未ちゃんです」

おばさん「そうそう、その子たちだよ、最近は顔見ないからねぇ」

ことり「う~ん、こっちがこんな状態で、もうたくさんの人が東に行っちゃったからお仕事とか大変なんじゃないかなぁ」
9:2016/01/06(水) 14:52:24.38 ID:
おばさん「さびしいねぇ、ことりちゃんはあっちへ逃げないのかい?」

ことり「う~ん、私が逃げちゃったらお洋服仕立てる人いなくなっちゃうし・・・」

おばさん「お客さんがあまり来ないって言うのに、偉いねぇ」

コンコン

ことり「ぁ、お客さんだよ!」

ガチャ

ことり「いらっしゃいま・・・せ・・・?」

兵隊A「ことり呉服店、とはここで間違いないか」

ことり「ぇ、は、はい、そうですけど、な、なんで・・・?」

おばさん「なんであんたら兵隊がこんなとこ来るんだい!」

兵隊A「口を慎みたまえ、我々はこの店に用があるのだ」
10:2016/01/06(水) 14:53:12.94 ID:
ことり「どういうご用件でしょうか・・・?服を仕立てに・・・ではなさそうですね」

兵隊A「この店は近隣の住民から大層信頼を得ていると聞く」

ことり「そ、そんなこと・・・」

兵隊A「これからは、この店で兵隊のための服を作ってもらう」

ことり「・・・ぇ?」

兵隊A「これは軍の命令だ、拒否権はない」

ことり「そ、そんな、そもそも私そんなの作ったことないし・・・」

おばさん「なんだいさっきから、黙って聞いてりゃぐ軍、軍、軍って!悪いけどここら辺の住民はみんな軍のことなんて認めちゃいないからね」

兵隊A「ふん、そうか、だが時期に認めなくてはいけなくなる」
11:2016/01/06(水) 14:53:48.81 ID:
ことり「それって・・・どういう・・・?」

パァン!

ことり、おばさん「!?」

兵隊A「本日をもって、東と西は分断される、そういうことだ」

ことり「っ!」

ダダッ

ガチャッ

ことり「・・・ぇ」

このとき、わたしが見た光景は、あまりにも現実離れしていました
今まで見たこともない数の兵隊が町を闊歩し、中心の広場へと集まっていく。
いきなり聞こえた銃声と、兵隊の大群、それを見てパニックになる住民
そして何よりも・・・

「東の人間を探し出せ!とらえてやる!」

この雰囲気に乗じた暴徒が暴力という暴力をはたらいていました。
12:2016/01/06(水) 14:55:03.13 ID:
おばさん「・・・過激派の連中かい・・・まったく!」

遅れてでてきたおばさんが怒っているのが直接見なくてもわかりました。
そもそも、西が軍事産業に手を付け始めてからというもの、西では新たな製品がどんどんと生み出されてきました。その中には生活の上で約にたつ代物もあって、当然東では手に入らないそれを求めてたびたび東の住民が西へ買いに来ることもありました。
 西の軍事化が始まってから、妙にその雰囲気に毒される若者が出てきて、それを過激派と私たちは呼んでいたのだけれど・・・

『おまえ、ここらへんじゃ見ない顔だな』

ことり「嘘!、ぁ、あんな小さな子まで狙うの!?」
13:2016/01/06(水) 14:55:33.19 ID:
私の目に飛び込んできたのは、東の住民と思われる小さな子供、そしてそれを狙う過激派、暴徒・・・

ことり「ちょっと・・・」

おばさん「まちな、ことりちゃん」

ことり「な、なんで!?」

おばさん「どう見たって危険だろ!東の人間だと言っても子供さ、殺すまではしないだろ、ことりちゃんが出て行ってそれこそ命でも取られたら大変じゃないか

ことり「で、でも・・・」

おばさん「悪いことは言わないよ、タイミングが悪かったと思ってあきらめな・・・」

ことり「・・・・」
14:2016/01/06(水) 14:56:02.73 ID:
おばさん「そうさ、そうやって落ち着いて・・・
ことり「ごめん!おばさん!」

ダッ

おばさん「こ、ことりちゃん!」

ごめんねおばさん、一度見ちゃったんだもん、あきらめるなんて無理だよ
それに、あの子の近くには親がいなかった・・・
だから親はもう・・・親のいなくなった小さい子がどうなるかなんて言われなくたってわかる。命があったって死んだような生活しかできなくなっちゃう
そんなの!そんなのだめ!

ことり「ちょっとまって!」
15:2016/01/06(水) 14:56:36.68 ID:
暴徒A「あぁ?あんた仕立て屋の嬢ちゃんじゃねぇか、わりいが東の人間を逃がすわけにはいかねぇんだ、平和ボケしたやつらなんて戦争には足手まといにしかならねぇ」

子供「う、うぅぅ」ブルブル

ことり「それでも・・・」

暴徒A「なんだぁ、邪魔すんのか?だったらいくら嬢ちゃんでも容赦しねぇぜ」

ことり「違うの!」

暴徒A「何が違うっていうんだ」

ことり「その子、私のいとこなの」
16:2016/01/06(水) 14:57:03.91 ID:
暴徒A「あ、あぁ?そんな嘘ついたって逃がしはしねぇぜ」

ことり「ほ、ほんとだもん!お、おいで~、えっとマリちゃん!」

子供「う、うぅうぅ」

暴徒A「全然寄ってかねぇじゃねぇか」

ことり「それでも私のいとこなの!」

暴徒A「・・・わかった、そんなに痛い目見てぇなら、先にやってやるよ」

ツカツカ・・・

ことり「う、ううぅう・・・(こ、ころされちゃうよぉ・・・)」ブルブル






「あんた、なにやってるんだい!」
17:2016/01/06(水) 14:57:50.37 ID:
暴徒A「あぁ?なんだお前」

ことり「ふぇ・・・?お、おばさん!」

おばさん「こんなにかわいい罪のない子を傷つけようだなんてねぇ、おーよしよし」

子供「・・・」ブルブル

暴徒A「あんたも邪魔するってーのか?」

おばさん「邪魔?違うね、さっきこの娘がいってたろ?いとこなんだよ、正真正銘の」

暴徒A「だからよぉ、名前呼んでも寄ってこなかったじゃ・・」
おばさん「ばかだねっ!」

おばさん「あんたが怖がらせるから動きたくても動けなかったんだろうが!ほら見てみな」

子供「ううぅう、お、おねぇちゃん・・」
18:2016/01/06(水) 14:58:18.85 ID:
ことり「よ、よしよし、マリちゃん~」

おばさん「わかったらさっさと失せな!」

暴徒A「・・・ちぃっ」

スタスタ・・・

ことり「・・・・」

ことり「ふわぁぁ」ヘナヘナ

おばさん「まったく、世話焼かせるんじゃないよ」

ことり「あ、ありがとう・・・おばさん」

おばさん「礼を言われる筋合いわないよ、結局はことりちゃんのおかげでひとりの命が救えたんだからね」

子供「あ、ありがとう・・・」

ことり「よしよし・・・よくがんばったね、マリちゃん」

子供「わたし、マリってなまえじゃないよぉ・・・」

・・・ですよね

――――――――――
―――――
――
19:2016/01/06(水) 14:58:59.27 ID:
19xx年5月x日 東オト 街中

穂乃果「西から送られてたものもあるんだろうねぇ、市場の商品、どんと高くなっちゃってさ」

海未「そのくせ穂乃果が泥棒を捕まえないから収入も減るし大変です」

穂乃果「えー、でも人が増えたおかげで買われる量は多いから前よりたくさん儲けてるとおもうんだけどなぁ」

~♪

穂乃果「あれ、なにか聞こえる」

海未「・・・ほんとですね、何かやってるのでしょうか」

「さー、大好きだバンザーイ♪負けない勇気~♪」

海未「歌手、ですかね」

穂乃果「上手だなぁ、人も集まってるし」
20:2016/01/06(水) 14:59:24.83 ID:
海未「路上で歌うことで稼いでいるのでしょうか、このご時世でなければいくつかレコードも出すチャンスがあるでしょうに」

穂乃果「ね、もったいないよ」

ゴソゴソ

穂乃果「えーい」

ポーン、チャリン

海未「ん?何をやってるのです?」

穂乃果「お金だよ、少しでもあの人の生活の足しになればと思ってさ」

海未「・・・まったく、うちもそんなに裕福ではないというのに」

穂乃果「あはは、ごめんなさい」
21:2016/01/06(水) 14:59:50.68 ID:
海未「まぁそれが穂乃果のいいところでもありますけどね、どれ私も」

ポーン、チャリン

「ありがとうございました」ペコリ

ザワザワ

穂乃果「歌終わったらみんないなくなっちゃった、お金入れてる人少ないし・・・」

海未「まぁ、それが普通ですよ、ほら、私たちも行きますよ」

「あの!」

穂乃果「ん?」

「おかね、ありがとうございました」

穂乃果「うん、がんばって!ファイトだよっ!」
22:2016/01/06(水) 15:00:34.72 ID:
海未「は、恥ずかしいですから早く行きますよ」

穂乃果「ん、まって」

海未「なんですか、まだ何かあるんですか?」

穂乃果「あれ、見てみてよ」

『・・・』

海未「子供、でしょうか、こんなところに一人というのも珍しいですね」

穂乃果「ちょっと声かけてくる!」

海未「ちょっと穂乃果!・・・まったく」


穂乃果「ねぇきみ、こんなところでどうしたの?」

「・・・」

海未「服装からしてもあまり貧しそうではありませんし、親御さんはいないのですか?」

「・・・」

海未「黙っててもわかりませんよ」

穂乃果「う、海未ちゃん、そんな怖い顔しないの」

海未「べ、別に怖い顔など・・・」

穂乃果「してたの!」

「あ、あの・・・」

海未「ぇ、あ、あぁ、どうしました?」

「かよちん!しらない?」

――――――――――
―――――
―――
23:2016/01/06(水) 15:01:05.56 ID:
スマイルパン屋

「エグ・・・ヒッグ・・・」

穂乃果「ど、どうしよう・・」

海未「さっきからこの調子ですね・・・」

穂乃果「一応うちに連れてきてはみたけど・・・ねぇきみ、名前はなんていうの?」

「・・・り、凛・・」

穂乃果「凛ちゃんって言うんだ、かわいい名前だね」

凛「うぅ・・・かよちぃん・・・」エグエグ

海未「どうやらかよちん、という子を探してるみたいですけど・・・」

凛「かよちんはね・・・ウグ・・パパとママと、お買い物に行っちゃったの、おばあちゃんはだめだって言ったのに・・・うあああぁあ」
24:2016/01/06(水) 15:01:30.97 ID:
海未「買い物、ということは西へ行ったということでしょうか・・・」

穂乃果「ぇ、でも西と東が分かれちゃったのって・・・」

海未「えぇ、大体一か月ほど前の話です。もしかよちんという子とその両親が西へ行って帰ってこなかったとしたら・・・」

穂乃果「ぇ・・・うそ・・・」

凛「かよちん、なんでかえってこないのぉ・・・」エグエグ

海未「私も西の事情をあまり詳しく知っているわけではありませんが・・・最悪命がないと思った方が・・・」

穂乃果「そんな・・・」

凛「かよちん、しんじゃったの・・・?」

穂乃果「ぇ、ち、違うよ凛ちゃん!きっとかよちんは西でゆっくりお買い物してるんだよ!」

凛「いつ帰ってくるの」

穂乃果「そ、それは・・・」

凛「すぐ帰ってくるっていったのに・・・うわああぁああぁぁ・・・」

海未「ご、ごめんなさい、配慮が足りませんでした・・・」
25:2016/01/06(水) 15:01:58.82 ID:
穂乃果「ねぇ海未ちゃん?」

海未「は、はいなんでしょう」

穂乃果「そんなに西って危ない状態なの?」

海未「い、いえ、もとは国の軍事産業の発展が目的でしょうし、国が進んで人を殺めるとは考えられません。まぁそれも国から逃げ出そうとしなければの話でしょうが・・・」

穂乃果「だったらまだ生きてる可能性があるってことだよね」

海未「・・・ですが、東と西の分断をある意味の対立だととらえ、東の人間に暴行を働く過激派がいると話に聞きます・・」

穂乃果「ねぇ海未ちゃん・・・」

海未「・・・なんですか」

穂乃果「もう穂乃果が言いたいこと、わかってるんじゃない?」

海未「・・・」

穂乃果「軍事産業だか今北産業だかわかんないけど、こんなちっちゃい子が泣かなくちゃいけない政策なんて間違ってるよ」

海未「・・・危険です」

穂乃果「もとより承知だよ、何回海未ちゃんに言われたと思ってるのさ」

海未「・・・ですが・・・」

穂乃果「海未ちゃん、『可能性を感じたら?』」

海未「・・・『とことん進め』でしたね、はぁ・・こんな時に最悪の口癖ですよまったく」

海未「しかし・・・それがあなたですからね、ですが一つだけ約束してください、もし途中で命の危険にさらされるようなことがあったら、真っ先に逃げると」
26:2016/01/06(水) 15:02:25.00 ID:
穂乃果「わかったよ、海未ちゃん」

凛「凛、かよちんに会いたい!」

穂乃果「うん!じゃあ会いに行こう」

海未「ちょ、ちょっとまってください、その子も連れていくんですか!?」

穂乃果「だって、凛ちゃんがいないとかよちんがだれか分かんないもん」

海未「だ、だめですだめです!危険なんですよ!」

穂乃果「毒を食らわば皿まで!」

海未「進んで食らうもんじゃありません!」

凛「ねぇ穂乃果ちゃん」

穂乃果「なぁに?」

凛「どうやって行くの?」

・・・・・ぁ

――――――――――
―――――
―――
27:2016/01/06(水) 15:02:51.93 ID:
19xx年5月x日 壁内 中央広場

北から南へぐーんと長く建てられた灰色の巨大壁
その大体真ん中あたり、あの日銃声が鳴り響いた中央広場
真ん中にもうすっかり水の出なくなった噴水が陣取った円形の広場
ここだけはまっすぐ壁を立てることができなかったのか、それともあえてそうしたのかは私にはわからないがこのひろばだけ、ぐるりと一周壁に囲まれている。
その壁に囲まれた偽りの中立空間に、私、絢瀬絵里はいる。
いや、私だけではない。噴水を挟んだ向かい側にもう一人、やや紫がかった髪の女性がいる。
私の在籍は西の国、そして私はひとりの兵隊だ。
徴兵制は女性免除といううわさを聞いたが全くの嘘だったらしい。軍事力を伸ばしたいのなら、腕っぷしの弱い女性を兵に起用するなどふざけた話だが・・・

「なぁに怖い顔しとるん?」

絵里「・・・」

「ちょっと、うちだって暇なんだから構ってよ」

絵里「・・・一応仕事中、なのだけれど」

「またまたぁ、めったなこと起こらんてこんなところで」
28:2016/01/06(水) 15:03:12.10 ID:
私達の役割はこの壁に囲まれた広場の中に待機し、ここを抜けてもう一方へ行こうとするものを亡き者にするということ。
円形の広場の両脇には重そうな鉄の扉があり、それぞれの国につながっている。
どちらかといえば、西から東への逃亡者を亡き者にする、といった方が任務内容としては明確で、的を射ているだろうか。

ジャラ

「この銃?ライフル?よぉ分からんけど、こんなん撃てないよね~」

絵里「・・・そうね、こんなもの何の役に立つのかわからないわ」

「やろ?だから~ぽいっと」

ガシャン

絵里「ちょ、ちょっとあなた!本気なの?」

「ふぅ、肩が軽くなった軽くなった、使わんもんもっとったってしょうがないやん?」
29:2016/01/06(水) 15:03:40.41 ID:
絵里「あなた、任務を何だと思ってるの?」

「う~ん、そないなこというたかて、えーっと名前なんて言うん?」

絵里「・・・絵里よ」

「えりさんもなんでこんなことしとるか分かっとらんのやろ?」

絵里「・・・絵里で結構よ」

「じゃあえりちや」

絵里「勝手にしなさい、あんたの名前はなんて言うのよ」

「うち?とーじょーのぞみ」

絵里「まぁ、覚えておくわ」

希「うれしいわぁ」

希「なな、えりち、お喋りしよ、うち暇なんよ」

絵里「さっきまでしてたのは何なのよ・・・」

希「さっきのもお喋りや」

絵里「・・・むかつくわね」

希「なー、うち学校通ってた頃、演劇やっとったのよ」

絵里「無視、なのね」

――――――――――
―――――
―――
30:2016/01/06(水) 15:04:23.29 ID:
19xx年6月x日 スマイルパン屋

穂乃果「う~んあれからいろんなこと聞いたけれど、やっぱり西に行くには壁を越えなきゃいけないのかなぁ」

海未「・・・この数週間、仕事の合間を縫って聞き込み等行いましたが、やはりあちらへ渡る方法は見つかりませんでしたね、そもそもこちらからあちらへ行きたいと思う人間なんていないのでしょう」

凛「凛!木登り得意だよ!」

穂乃果「う~ん、それでもさすがに壁は登れないかなぁ」

凛「あう」シュン

穂乃果「かわいいなぁ」

海未「ふざけてないで考えないと、もう二か月たっているんですよ」

穂乃果「そうだなぁ、じゃあいっそあした壁のところにでも行ってみようか」

海未「は?」

穂乃果「もしかしたら二か月たってぼろぼろになったところとかあるかもしれないでしょ?」

―――――
31:2016/01/06(水) 15:05:50.18 ID:
壁前

穂乃果「ないね」

海未「そりゃそうでしょうよ」

凛「なら壊せばいいんだにゃ!」

海未「こんな見るからに分厚そうな壁どうやって壊すんですか・・・」

穂乃果「もーう!邪魔だからどいてよーー!」

『誰?さっきからうるさいわよ』

穂乃果「か、壁が喋ったぁぁあ」

凛「ひええぇぇぇぇ!」

海未「そんなわけないでしょ、そちらこそどなたです?」

『私は西の兵よ、あなたは?』

海未「それなら私は東の民です」
32:2016/01/06(水) 15:06:22.86 ID:
凛「はいはーい、凛は星空凛だよ!」

海未「こ、こら凛」

凛「海未ちゃんもちゃんと自己紹介しなきゃだめだよ」

『ふふ、ずいぶんと元気な子を持っているのね』

海未「私の子ではありません」

『そう、じゃあ妹かしら』

海未「残念ながらそれも違います、率直に聞きます西の兵、西の国に渡る方法はないのですか」

『それはその子のことに関係するのかしら』

海未「そう、ですね」

『んーなになに、なにおしゃべりしとるん?』

『ちょっと希!邪魔しないでくれるかしら』

『うちと話すときより楽しそうで、妬ける~』
33:2016/01/06(水) 15:07:18.09 ID:
穂乃果「一人増えた・・・」

海未「こ、この際あなたでもいいです、西へ行く方法を教えてください」

『あ~なるほど、一番簡単な方法はあれやね、壁についてる扉から入って、うちらのいる中央広場を通って西へ行く方法やけど・・・ま、建前上そんなことやられたらばーん!やしなぁ』

穂乃果「ひぇぇ・・・」

海未「徹底されているんですね、それほど西の軍事産業に対する団結力は強いということでしょうか」

『う~んざんねん!そんなこともないんよ、むしろ兵隊の半分以上は反感を抱いてるし、住民も反対意見ばっか、むしろ何でこんな状態でこの体制が続いてるのか不思議なもんやねぇ』

穂乃果「二人はどうなの?」

『一応一人の兵としてそれにこたえるわけにはいかないわ、ねぇ、一ついいかしら』

穂乃果「な、なに?」

『あなたたちは西へ行って何をするつもり?まさかご時世旅行ってわけでもないでしょう』

穂乃果「この子の友達が、西に行ったっきり戻ってこないんだ、だからその子を探しに行く」

凛「かよちんっていうんだよ」
34:2016/01/06(水) 15:08:11.90 ID:
『ほかには?』

穂乃果「ほか・・・?」

『えぇ、その子を見つけて、そのあとよ』

穂乃果「・・・何も考えてないや」

『そう・・・「でもね」

穂乃果「でも、一つだけ、できたらいいなぁって思ってることはあるよ」

『聞かせてもらおうかしら』

穂乃果「きっと他にもこの子みたいに悲しい思いをしている人がたくさんいると思う、だから私は、壁をなくしたい。」

『・・・・』

穂乃果「ま、まぁ、どうせ私一人の力じゃ何とかならないかもしれないけどさ、希望だよ、ただの希望」

『西は、キの国といまだに交流があるわ』

穂乃果「・・・え?」

『そしてキの国とサカの国にも交流があって、鉄道が通ってる』

海未「あなた・・・」

『当然西の兵もいるでしょうけれど、警備は薄いし、そもそも西から遠いそんな場所を警備している兵なんて、忠誠心のかけらもないわ、私たちがこんなものだしね』

穂乃果「じゃあ!サカの国からキの国をとおってなら西へ行けるってこと?」

『もし本気で壁をなくしたいなら、西へ来なさい、私の名前は絢瀬絵里、あなたを待ってるわ』

穂乃果「うん!わかった!ありがとう絵里ちゃん!」

海未「敵なのか味方なのか・・・いったいどちらなのです」

絵里『そもそも、東と西に、敵も味方もあったかしら?』

海未「・・・そうですね、ここは素直に感謝しておくとしましょう」

――――――――――
―――――
―――
35:2016/01/06(水) 15:09:04.87 ID:
19xx年6月x日 壁内 中央広場

希「なんや、結局えりちも反対だったんやなぁ」

絵里「私は自分の気持ちには正直な方なのよ」

希「うぅ、普段のうちとの会話を思い出すとちょっと悲しいセリフやんな・・・」

希「でも、なんであの子たちにあんなこと話したん?もっと腕っぷしの強そうな人を誘った方がええやん?」

絵里「いままで、この壁に近付く人はたくさんいたわ、でも自ら西へ行きたいという者はいなかった。ただそれだけのことよ」

希「う~ん、本当に来るかなぁ、結構若い子たちみたいやん?」

絵里「来なかったらその時よ、また別な誰かを探すだけ」

――――――――――
―――――
―――
36:2016/01/06(水) 15:11:07.74 ID:
読んでくださっている方がいるかはわかりませんが、
これからバイトなので11時頃続き書きます><。
44:2016/01/06(水) 23:15:01.05 ID:
19xx年7月x日 東オト 路地裏

「まよったわ・・・」

私の名前は西木野真姫、歌手をやっていた、つい二か月ちょっと前まで
今?今はやってない、その二か月ちょっと前にできた壁のせいで、
モノの値段が高騰したせいか、レコードなんて趣向品の売れ行きは悪くなった。
きっと外の国へ行けばまだやっていけたんだろうけれど、
この国から出て行くのはなんとなく嫌だった、だから私は歌手という立場を捨てた。

それからというもの、人が集まりそうな場所を見つけては道端でライブを行い、
聞いてくれた人から貰ったお金と、今まで稼いだ分のお金で何とか暮らしている。
幸運にも私のことを知っている人もいて、そのおかげでしばらくは何とかなりそうだけれど・・・

真姫「ここ何処よ」
45:2016/01/06(水) 23:15:56.64 ID:
さて、私は絶賛迷い中だ
さっきも言ったようにお金のほうはしばらくは何とかなりそうだ
だから、数時間前の私はこんなことを思いついた。
『お金のない人たちにも私の歌を聴いてもらおう』
なんておこがましい考えだと冷静になって思う。
まぁ、こうして迷ってしまった今となっては遅いけれど・・・。
資本主義たるこの国、オトには、貧富の差というものがある、それもかなり大きな。
だからよく言う“スラム”という場所も存在するのだが、私はどうやらそこで道に迷ってしまったようだ。

真姫「やっぱりふつうは来ない場所だし・・・人の通りも全然よくないから、ここがどこだか全然わからないわ・・・」
46:2016/01/06(水) 23:16:27.85 ID:
真姫「・・・じっとしてたら危険かも、ちっちゃな子供でも見つければ少しお金渡せば外まで案内してくれるかしらね・・・」

真姫「っていっても近くに人なんていないし・・・」

~~~♪

真姫「・・・?」

 ~~~♪

真姫「何か聞こえるわ」

 ~~~♪

真姫「歌・・・かしら、聞いたことある・・・?」

―――――
47:2016/01/06(水) 23:16:58.24 ID:
「あしたーもーよーろしーくねー♪」

真姫「あの子たち・・・かしら」

真姫「歌ってるのは、私の歌?」

「わーにこにーかっこいー」

「そんなことないわよ、これだって街で聞いた曲だし・・・」

真姫「歌・・・うまいわね・・・」

「ねぇにこにー、あそこにだれかいるー」

「えっ!」

真姫「みつかった・・・は、はぁい」

「にげるわよっ」

真姫「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」

―――――
48:2016/01/06(水) 23:17:39.62 ID:
真姫「はぁ、はぁ・・・なんて逃げ足の速さよ・・・」

「はぁ、はぁ・・・あんたこそ・・・」

真姫「おかげでもっと迷っちゃったじゃない」

「それはにこのせいじゃない・・・ってあんたもしかして・・・」

真姫「なによ・・?」

「街で歌ってた歌手・・・?」

真姫「元・・・だけどね」

「あんた、スラムだったの?」

真姫「まさか、違うわ」

「じゃ、じゃあわたしが勝手にあんたのうた歌ってたからお金でも取りにきたの?」

真姫「それも違うわ、むしろこんなところにまで私の歌が届いてるって知ってうれしかったわ、これなら私がくる必要もなかったみたい・・・」
49:2016/01/06(水) 23:18:06.90 ID:
「何しに来たのよ」

真姫「お金のない子たちのために歌を届けに来たんだけれど・・・」

「ふん、余計なお世話ね、ここにいる連中は歌なんかよりお金を求めてるに決まってるじゃない、どうせなら紙幣バラマキに来てほしいくらいだわ」

真姫「自分でもそう思うわ、余計なお世話だって、それに、私にはあなたたちを満足させるお金だって持ってないしね」

「ふん、歌手なんだから稼いでるんじゃないの?」

真姫「元って言ったでしょ、今はただの市民よ」

「ふぅん、あんたも苦労してんのね、なんでやめちゃったのよ、歌手」

真姫「壁のせいよ、あれができたせいでこっちの物価が上がっちゃったでしょ?それでレコードが売れなくなってお仕事がなくなっちゃったってわけ」

「・・・あんたらみたいなお金持ってるやつでも壁で困ってるんだ・・・」
50:2016/01/06(水) 23:18:34.29 ID:
真姫「そりゃそうよ、あんなものがいきなりできたら誰だって困るしどうしていいか分かんなくなるわ」

「・・・あの壁ができてから、町の警備が少し上がった気がするし、店の人間だってピリピリしててものもあまり盗れなくなったし・・・あんな壁壊れちゃえばいいのに・・・」

真姫「・・・じゃあ、壊しちゃいましょうか」

「・・・ぇ?」

真姫「お客さんから聞いた話だけど、あの壁に反感を持ってるのは西の人間も一緒みたい。一部の兵隊まで反感を持っているって話よ」

「・・・その人たちの力で壁を壊すって言いたいの?」

真姫「正解、そのとおりよ」
「ばかねあんた、そんなことができるならとっくにされてるでしょ、どうやって協力を得るつもりよ」




真姫「歌よ」
51:2016/01/06(水) 23:19:05.96 ID:
「はぁ?歌?」

真姫「普通に呼びかけても話を聞いてくれない人だって、歌の力があれば足だけはとめてくれるかもしれない、振り向いてくれるかもしれない、そのために歌を使うの」

「・・・ふぅん」

真姫「ねぇあなたなんていうの?」

「は?」

真姫「名前よ」

「・・・矢澤にこよ、そんなのきいてどうすんのよ」

真姫「さっきの余計なお世話ついでに聞いてほしいんだけど・・・
  一緒に歌ってみない?わたしと」

――――――――――
―――――
――
52:2016/01/06(水) 23:20:35.36 ID:
19xx年7月x日 西オト ことり呉服店

ことり「はーいマリちゃーんそっちの布持ってきてー」

「だから私はマリじゃないよぉ」

兵隊B「また今日も元気だねぇマリちゃんは、よしよし」

「うぅぅ、ダレカタスケテ―」

おばさん「まったくあんたたちはそろいもそろって、花陽ちゃんがかわいそうだろ?」

花陽「うぅうぅ」

兵隊B「こりゃ申し訳ない」

おばさん「あんたも、こんな場所にいていいのかい?上司から命盗られたって知らないよ?」

兵隊B「大丈夫っすよ、俺たちだってそんなにがちがちに警備してるわけじゃないし、過激派ってやつらの暴走さえなければ至って平和なもんです」

ことり「初めに来た兵隊さんたち以外お兄さんみたいなおっとりした人ばかりだし、兵隊服だって私みたいな素人に任せるくらいだから、なにがしたいのかわからないよもう」

花陽「最近は全然服だって作ってないしねぇ」

おばさん「あんたみたいなやつらばっかで、憎もうにも憎めないんだよ私は、どうしてくれるんだい」

兵隊B「そんなこと言われたって、俺たちゃ本物の戦争よりお堅い上の方々との訓練のほうが怖い兵隊さんっすからね、
近くの国はここしばらく戦争してないし、その兆しすらない、
おまけにいつも通りほかの国とは貿易してるってんですから何やってるのかわかんないのは俺たちも一緒っすよ」
53:2016/01/06(水) 23:21:38.11 ID:
花陽「あの壁のせいで花陽もおうちに帰れないし・・・凛ちゃん元気にしてるかなぁ」

ことり「大丈夫だよ、きっといつか帰れるって」

おばさん「にしてもここ最近は落ち着いてきたもんだねぇ、壁ができたときの過激派の暴動くらいじゃないのかい?犠牲者が出たのなんて」

ことり「ちょっとおばさん!」

花陽「・・・・」

おばさん「あ、すまなかったよ、そうだね、花陽ちゃんの両親は・・・」
54:2016/01/06(水) 23:22:54.49 ID:
花陽「まだ・・・見つかってないだけですから・・・」

兵隊B「はぁ・・・俺らに配布されてるこのどでかいライフルだって、使われたのは暴徒の鎮圧くらいっすよ・・・」

ことり「こんなとき、穂乃果ちゃんたちがいれば何とかしてくれるんだけど・・・」

花陽「・・・穂乃果ちゃん?」

ことり「うん、いつも元気で、いつも海未ちゃんと一緒に私に元気をくれるんだ」

花陽「凛ちゃんみたいな人たちだね」

ことり「うふふ、そうだね」

ガチャ

「いやぁ照れるなぁ」

ことり「ぁ、いらっしゃいませ~って・・・・」

穂乃果「どうも、おじゃまします///」テレ
55:2016/01/06(水) 23:23:21.69 ID:
凛「やっほー!」

海未「ど、どうも」

ことり「ええぇぇぇえ!?穂乃果ちゃん!?」
花陽「ええぇぇぇえ!?凛ちゃん!?」

凛「ええぇぇえ!?!?かよちん!?」

穂乃果「ええぇぇぇえ!?あの娘がかよちんなの!?」

花陽「花陽です!」

おばさん「あんたら少し落ち着きな」
―――――
56:2016/01/06(水) 23:30:45.19 ID:
ことり「そっかー、それで穂乃果ちゃん西に来たんだ~」

穂乃果「うんうん、それにしてもことりちゃんがかよちんちゃんと一緒にいたなんてびっくりだなあ」

凛「かよちんかよちーん」むぎゅー

花陽「凛ちゃんだー!わぁあ!」むぎゅー

兵隊B「それにしてもよく東から来れたっすねぇ」

海未「西の兵士、絢瀬絵里という女性が教えてくれたんです、西へのルートを」

兵隊B「うえぇ!?あ、絢瀬さんっすか」

穂乃果「絵里ちゃんを知ってるの?」

兵隊B「し、知ってるも何も・・・この町の一部隊のリーダーっすよ・・・あの人のしごきはまじで・・・」ブルブル

海未「ずいぶんと厳格な方なのですね、国に対する忠誠心は皆無だったように思えますが・・・」

兵隊B「な、なに言ってるんすか、あの人は国の犬みたいなもんですよ、いや犬なんて失礼ですね、ライオンっすよ、ライオン」

海未「その表現方法自体が失礼極まりないと思いますが・・・」
57:2016/01/06(水) 23:31:13.78 ID:
ことり「でも、早速目的が達成できてよかったね、人探しの途中に過激派の人に会ったら大変だったよきっと」

穂乃果「そっか、じゃあことりちゃんに感謝しないと」

ことり「どうしたしまして、穂乃果ちゃん」ナデナデ

穂乃果「えへへ~♪」

海未「穂乃果、もう一つの目的、忘れていませんか?」

穂乃果「ぁ、そうだった!」

ことり「もう一つの目的?」

穂乃果「うん!ねぇことりちゃん、しばらくの間凛ちゃんも預かっててくれるかな」
58:2016/01/06(水) 23:31:44.64 ID:
ことり「それは構わないけど、なにするつもりなの?」

穂乃果「壁を壊すんだよ」

ことり「・・・ぇ?」

穂乃果「壁を、壊すんだよ」

ことり「同じこと言われたって理解できないよ!本気なの?」

おばさん「ちょっとまちな、東がどうなってるかはわからないけどね、西じゃ壁に近付いただけで銃を向けられるような状態なんだ」

穂乃果「ぇ、でも兵隊さんたちの反感は強いって・・」

兵隊B「そりゃここらを見回りしてるような奴らだけっすよ、壁の近くを守るやつなんて愛国心いっぱいに決まってるじゃないすか・・・」

海未「壁の中の二人はそんな様子一切ありませんでしたが・・・?」

兵隊B「自分でも驚きっすけど、あの二人、ほんとにそんな感じだったんすか?」

海未「まぁ公言はしてくれませんでしたが・・・」

兵隊B「絢瀬さんもやばいっすけど、東條さんもすごいっすよ・・・」ブルブル

穂乃果「どういうことだろう・・・」
59:2016/01/06(水) 23:35:01.70 ID:
海未「さあ・・・詳しくは絢瀬絵里と話をしてみないことには・・・ちょうどよくここに兵士がいるところですし・・・」

兵隊B「・・・え?」

海未「絵里さんのところへ案内してください」ニコ

兵隊B「あー、ちょっと俺町の見回りに行かないと・・・」

海未「」

兵隊B「・・・ついてくるっす」

「その必要はないわ」

兵隊B「この声は・・・・」

ガチャ

絵里「来てくれたのね、あなたたち」

兵隊B「お、俺!ちゃんと見回りしてましたから!ほんとっすから―!」ピューーー

絵里「しょうがないやつね、まったく」

海未「あなたが・・・絵里さん・・・」

絵里「絵里でいいわ、いきなりで悪いけれど、今はゆっくり話してる暇はないの、この紙に書いてある場所に、誰にも見つからないように行ってそれじゃ」

――――――――――
――――――
―――
60:2016/01/06(水) 23:35:36.97 ID:
どこかの民家

絵里「待たせて悪かったわね」

海未「待ったどころの騒ぎじゃありませんよ、夜まで待つなら先に言ってください」

絵里「私だって警備があるの、自由な時間は限られてるのよ」

穂乃果「あれ?でも絵里ちゃんって壁の中の警備だったよね?ここいて大丈夫なの?」

絵里「交代に決まってるじゃないそんなの、だから昼間も一回あなたたちのところへ来れたのよ」

海未「よく私たちがあの店にいると分かりましたね」

絵里「あなたたち、結構人気なのね、あのお店御用達のおじさまやおばさま方に。
あの仕立て屋の娘と仲がいいって聞いたから、あの店を毎日見てたのよ、警備のついでにね」

海未「そっちの方がメインじゃないんですか・・・」ボソ

絵里「どっちでもいいでしょ?それにしてもここに来るまで時間がかかったわね」

穂乃果「そうそう!絵里ちゃんが言ったみたいに鉄道で来たんだけどね、検査とか何とかですごく時間とられちゃったんだ」

海未「それとこちらには一人子供がいたので安全を考えて行動していたせいもありますね、まぁその子供がいたおかげで検査がだいぶ甘く済みましたが・・・」

絵里「そう・・・」
61:2016/01/06(水) 23:37:37.28 ID:
海未「それはそうと、あなたに聞きたいことがあるのですが」

絵里「絵里で結構よ」

海未「じゃあ絵里、あなたやあなたと一緒にいた兵は国への忠誠心が強いと聞きました、訓練中もスパルタだと」

絵里「それで・・・?」

海未「しかし私の知るあなたはそれとは全く逆、忠誠心なんてないように見える」

絵里「・・・」

海未「どっちが、本当の絵里なのです?」

穂乃果「う、海未ちゃん、いきなりそんなこと言ったら失礼だよ」
62:2016/01/06(水) 23:38:03.26 ID:
海未「すみません穂乃果、ですが私はあなたのように簡単にこの兵を信じられないのです
万にひとつでも穂乃果を騙そうとしているのだったら、すぐにここから出て行きます」

穂乃果「海未ちゃん・・・」

絵里「・・・・もし、私があなたたちを騙していたとして・・・ここから簡単に逃がすと思う?」

海未「絵里・・・!あなたやはり・・・!」

絵里「例えばの話よ」

絵里「私はね、もともと踊り子だったのよ」

海未「・・・?何の話です」

絵里「昔話よ・・・、有名ではなかったけれど、私は踊っているあの時間が好きだった」

絵里「もちろん練習とかはきつかったわ、だけどそれ以上に得られるものがあったのは確か・・・、そんなときに、軍事化の話が始まったの」

穂乃果「絵里ちゃん・・・」

絵里「練習の時から血のにじむような練習をしてたせいかしらね、兵の訓練だってすぐにこなせるようになったし、いつの間にか私には部下がいたわ・・・でも、こんな意味のない訓練をしていたって、踊っているときのような満足感は何一つ得られなかった」

絵里「壁のせいで、終わったのよ、私の人生は」

海未「あなたも・・・壁の犠牲者、というわけですか・・・でも、でもそれならなんで!
国なんかに忠誠を!?」
63:2016/01/06(水) 23:38:48.68 ID:
絵里「まだ話は終わってないわ」

海未「・・・?」

絵里「兵になって、部下ができて、壁の中の防衛まで任されるようになって・・・思いついたのよ、私は」

絵里「この立場を利用すれば壁を壊すことができるかもしれないってね」

絵里「そのためにはもっと力が必要だった、自分の力も、他の兵の力も・・・もっと!」

穂乃果「だから・・・訓練中も厳しくしてたんだね・・・」


絵里「そうよ・・・、そしてもう一つ必要なものがあった、それが・・・」

海未「私たちのような東側の協力者、ですね」

絵里「そのすべてがそろった今、私たちは本格的に行動を起こさなければいけないの」
64:2016/01/06(水) 23:39:33.04 ID:
絵里「だから、穂乃果、海未、私たちに協力してほしい」

絵里「ううん、私たちに力を貸して下さい、一緒に・・・戦って・・・!」

海未「絵里・・・」

穂乃果「絵里ちゃん・・・」


海未「私は、園田海未、といいます」

海未「こちらこそ、よろしくお願いいたします、絵里」ニコ

絵里「海未・・・」

穂乃果「私は高坂穂乃果だよ!絵里ちゃんのために頑張っちゃうもんね!!」

絵里「二人とも・・・ありがとう・・・」
65:2016/01/06(水) 23:40:10.01 ID:
それから、絵里ちゃんは私たちに作戦を告げた

まず、町の兵のうち、絵里ちゃんの部下さんたちが壁周辺の兵に対して暴動を起こす
そしたら東の住民、自警団たちが壁に対して猛攻撃を仕掛ける!
西の兵が混乱してきたタイミングで、西の住民が暴動を起こす
きっとここまですれば西の偉い人たちも東西の開放をみとめざるをえないだろうって

その中で私たちに任されたのは、東の民の説得、及び暴動の指揮だった

―――――
―――
66:2016/01/06(水) 23:40:34.63 ID:
ことり呉服店

ことり「穂乃果ちゃんたち、ほんとに行っちゃうんだね」

穂乃果「うん、でもすぐにまた会えるよ、あの中央広場で」

海未「迎えに行きますから、待っていてください」

ことり「うん・・・花陽ちゃんも元気でね」

花陽「マリじゃ・・・ってあれれ?」

凛「かよちんは凛にまかせるにゃ!」

ことり「うふふ・・・頼もしい」

穂乃果「それじゃあね、ことりちゃん」

ことり「うん・・・ばいばい」






ことり「・・・」
67:2016/01/06(水) 23:41:26.28 ID:
おばさん「はぁ・・・寂しくなるねぇ」

ことり「・・・うん」

おばさん「この服屋にもしばらく来れなくなっちまうなんてねぇ」

ことり「・・・ぇ?」

おばさん「この店は、私とこいつに任せな」
兵隊B「おれっすか!?」

ことり「でも・・・」

おばさん「どうせ客も来ないんだ、それに絢瀬とかいう兵が安全な帰り道を用意してくれたんだろ?」

兵隊B「・・・絢瀬さんなら、信用していいと思うっすよ、それに、ことりさんはいままで頑張ってたじゃないですか・・・一回くらいわがまま言ったって、神様も許してくれますよ」

ことり「ふたりとも・・・!」

兵隊B「むしろ許してくれない神様なんて、この使えないライフルで打ち抜いてやるっす!」

ことり「・・・・!」ポロポロ

おばさん「・・・・最後のひと踏ん張りだ、がんばんな!」

兵隊B「次は中央広場で会いましょう!」

ことり「それ・・・穂乃果ちゃんとおなじだよぉ・・・」ポロポロ

兵隊B「ぁ、ばれました?」

ことり「じゃあ、南ことり!人生最初で最後、最低で最高のわがまま、通しちゃいます!」

おばさん「いってらっしゃい!」

兵隊B「またあおうっす!」

ことり「うん・・・・!」


ダダダッ
ホノカチャーン
68:2016/01/06(水) 23:42:10.74 ID:
おばさん「やっぱりあの子たちは一緒にいる方が輝くってもんよ」

兵隊B「そうっすねぇ」

おばさん「さぁ、あんた、ライフルの整備はしっかりとしな!標的は、あの子達を喰らおうとする神、なんだからね」

兵隊B「へへ、了解!燃えてきたっすよ・・・!!」

―――――
―――

数年前 西オト ことり呉服店

ことり「らららんらん♪」

穂乃果「らららんらん♪」

海未「らーらーらーらんらんららん♪」

おばさん「今日も元気ねあんたたちは」

穂乃果「当たり前だよ!三人一緒なんだもん!」

海未「そうですね、うふふ」

ことり「穂乃果ちゃんってばぁ、くすくす」

―――――
―――
69:2016/01/06(水) 23:42:59.59 ID:
19xx年 8月 xx日 東オト 

にこ「あしたーもーよーろしーくねー♪」

~♪
ジャジャン!

パチパチ

真姫「だいぶ人が集まってきたわね」

にこ「じゃあ・・・いくわよ・・」

真姫「あの!ここにいる皆さんに聞いてほしいことがあるんです」

ザワザワ
ナンダナンダ・・・

真姫「率直に言います!一緒に壁を壊しませんか!」

カベヲコワス・・・ダッテ・・・?
ザワザワ

にこ「きっと!きっと町の人の力を合わせれば!あんな壁こわせます!」

ナニヲイッテルンダ・・・
シニタクナイワ・・

真姫「・・・やっぱり、だめ・・なの?」

にこ「何回もやってるけど、全然成功する気配すらないじゃない・・・所詮夢なのよ、壁が壊れるなんて・・・」

マッタク・・・クダラナイ・・・
コンナコトヲイウタメニウタッテイルノカ・・・
カエロカエロ・・・

真姫「ま、まって!まあ話は・・・!」





「ちょっとまってください!」
70:2016/01/06(水) 23:43:28.18 ID:
真姫「!?」
にこ「!?」

穂乃果「私は!西へ行ってきました!」

ナンダッテ・・・
ホノカチャンジャナイカ・・・

穂乃果「そこで私はひとりの兵と会いました、その人は壁ができたせいで人生を狂わされた一人の少女・・・、その人みたいに夢を壊された人や、やる気がないのに兵隊になってる人とか・・・西の国だからって、みんな兵になることを望んでるわけではありません!」

・・・・

穂乃果「ひとつ、作戦があります、その少女、兵として壁の崩壊を望む彼女から託されたものです!勝算は高いと思います!」

ナンダッテ・・・
ソンナサクセンガ・・・

穂乃果「作戦に乗ってくれる人だけ残ってください!そして、聞いた人町中にこれを広めて下さい!わたしたちに・・・・・!力を貸して下さい!!」

海未「私からも、お願いします!」

ことり「おねがいします!」
71:2016/01/06(水) 23:43:56.93 ID:
作戦、という現実味を帯びた話だからか、熱心に聞いてくれるひとが数人、その時はいました。その人たちが広めてくれたのか、回を重ねるごとに聞いてくれる人が増えて・・・
いつの間にか私たちは5人で歌って、必死に思いを伝えて・・・
まるで一つのライブをしているかのような高揚感がありました・・・

真姫「・・・なんども、ありがとう・・・!」

穂乃果「ううん、二人が人を集めようとしてくれてたからだよ、こちらこそありがとう!」

にこ「・・・悪かったわ、いままで」

穂乃果「・・・え?なんのこと?」

にこ「あんたの所からパン取ってたの、私なの・・・」

穂乃果「ぇ!そうだったの!?!?」

にこ「気づいてなかったんかい!」

―――――
―――
72:2016/01/06(水) 23:45:16.75 ID:
19xx年 9月 xx日 壁内 中央広場

絵里「いよいよ・・・ね」

希「んー?何の話?」

絵里「あなたには・・・関係ないわ」

希「むー、いつまでたっても釣れんなぁ、そんなんやと・・・・」

ガチャ

希「え、えりち?どうしたん?ライフルなんか構えて」

絵里「耳をふさぎなさい希!新しい歴史の・・・・・!」

パァン!

絵里「始まりよ・・・!」

希「な、なにしてるん?むやみに発砲なんて・・・」

ガヤガヤガヤガヤ

希「・・・なんやこの声・・・」
73:2016/01/06(水) 23:46:23.81 ID:
絵里「暴動よ・・・この壁を壊すの」

希「そんな・・・!本気なん・・・?」

絵里「本気よ・・・!まぁ本気じゃなくたって、もう始まったものは止められないわ!」

希「・・・・・へぇ」

絵里「なによ希・・・、悪いけど邪魔はさせないわ・・・」

希「・・・・・面白そうやん?」

絵里「・・・え?」

ガチャ

希「外、見てみ」

絵里「・・・!まさか、壁際の兵が私の兵を圧してる・・・」

希「ふふふ、ただの一部隊だけで混乱なんて起こせないんよ」

絵里「・・・うそ・・・」

パァン ヒュルルルルル

絵里「あ、あなた、なにやって・・・!?」

希「外に合図送るんやったら、こんくらいの派手なの上げないとあかんで」

ワーワー
ワラワラ
ガヤガヤガヤガヤ

絵里「兵が・・・ふえて・・・」

希「悪いけど、美味しいところはもってかせてもらうで」ニコッ
74:2016/01/06(水) 23:46:59.20 ID:
絵里「希・・・!」

希「ほら、絵里ち、まだやることがあるんやない?」

絵里「え、えぇ・・・!穂乃果ァ!!!」

―――――
東オト 壁前

『穂乃果ァ!!!』

穂乃果「了解だよ!・・・みんな!準備はいい!」

オオォォォォォォォオォォォォ!

穂乃果「いっけぇぇえええぇぇぇぇぇ!!」

―――――
―――
75:2016/01/06(水) 23:47:25.42 ID:
19xx年 壁崩壊の日 元壁内 中央広場

暴動が大きくなるにつれて、西の国の混乱は大きくなっていったみたい
そしてついに・・・
西オトは、壁の開放を認めたの!
壁周辺の暴動が大きくなりすぎて、やむを得ずってやつみたい
やったんだ穂乃果たち・・・壁を・・・壊したよ!

絵里「・・・おわったの・・・かしら・・・」

穂乃果「絵里ちゃん!!」

ダキッ

穂乃果「やったよ絵里ちゃん・・・!終わったんだよ!!」

絵里「・・・ほ、のか・・・ううぅ・・・うあぁ・・・」ポロポロ

穂乃果「ありがとう!絵里ちゃん・・・」

絵里「うああぁぁああああぁぁあん!」ポロポロ

―――――
―――
76:2016/01/06(水) 23:48:36.81 ID:
壁崩壊後 オトの国 各所

真姫「あなた、一緒に歌、歌わない?」

にこ「何言ってるのよ、もう壁は壊れたんだからおしまいでしょ?」

真姫「ううん、違うの、一緒に歌手として歌ってほしいの」

にこ「あんた・・・私はスラムなのよ・・・?」

真姫「どこの人だろうと関係ないわ」

にこ「・・・あんた・・・」

真姫「どうかしら・・・」

にこ「・・・とても魅力的な申し出だと思うけど、遠慮しておくわ」

真姫「な、何で・・・?」

にこ「私にはちび達がいるから・・・あいつらを置いて一人だけ好きなことなんてできないわよ、ふふ・・・」

真姫「でも・・・」
77:2016/01/06(水) 23:49:06.48 ID:
にこ「あんたはひとりでもやってけるわよ、がんばって」






「だめです!」

にこ「・・・え?」

こころ「にこにーは!私たちのことなんて気にしないで好きなことやっていいんです!」

にこ「あ、あんた・・・よく言うわよ、にこがいないと何にもできないくせに・・・」

ここあ「べーっだ!にこにーなんかいなくたって私たちはやっていけるもん!見くびんな!」

にこ「あんたねぇ・・・」

ここあ「だから・・・!我慢なんか・・・すんな!」

にこ「・・・・あんた」

こころ「私も、にこにーが歌ってるの見たい!」

真姫「信頼されてるのね」

にこ「・・・・ふん!」

ツアツカ

真姫「ど、どこいくのよ!」

にこ「はぁ!?あんた寝ぼけてんの?」

真姫「え?」

にこ「・・・歌うんでしょ?場所・・・探しに行くわよ///」

真姫「・・・・うん!」

―――――
―――
78:2016/01/06(水) 23:49:30.75 ID:
希「おまたせ絵里ち!」

絵里「おそい!」

希「ごめんなぁ、絵里ちとデートって考えたら全然眠れなくて」

絵里「・・・デートじゃないわ、あの日助けてもらったほんのお礼よ」

希「・・・釣れんなぁ」

絵里「・・・ありがとう」

希「ぇ?今なんて?」

絵里「何でもないわ、ほら、さっさと遊んで帰るわよ!」

―――――
―――
79:2016/01/06(水) 23:50:19.11 ID:
凛「穂乃果ちゃんたちみたいになれるように!凛頑張る!」

花陽「な、なにするのぉ」

凛「特訓!かよちん!いっくにゃあ」

花陽「うぅう!だれかたすけてえぇぇ!」

ガチャ

「・・・花陽・・・凛?いるかい?」

凛「ぇ・・・」

花陽「・・・お、お父さん!」
―――――
―――
81:2016/01/06(水) 23:50:58.41 ID:
おばさん「あんた、意外とやるわね」

兵隊B「まぁ、絢瀬さんとの訓練は伊達じゃないっすから」

おばさん「まったく、あんたには調子を狂わされっぱなしよ」

兵隊B「ま、俺ももう兵隊じゃないんで、自由に楽しませてもらうっすよ」

おばさん「そうかい、だったらさっさとどこかに行きな」

兵隊B「のんのん、まず初めは、ことりちゃんに服仕立ててもらうっす」

おばさん「おっとことりちゃんの復帰一番の客は私だって決めてるんだよ、別な日に来な」

兵隊B「ふん!おばさんこそ俺の後にするっすよ」

ワーワーギャーギャー

ことり「あ、あの・・・・」

おばさん「・・・ん?」
兵隊B「・・・ん?」

ことり「た、ただいま♪





ふたり「おかえり!!」
82:2016/01/06(水) 23:55:30.30 ID:
―――――
―――

「いまだっ」

穂乃果「・・・あっ、また!」

「にげろーー」

海未「甘いです」ガシッ

「つかまったー!」
「うっそーー」

海未「まったく・・・こっちへ来てください」

穂乃果「さすが海未ちゃん!」

こころ「ふぇぇ・・・」
ここあ「ぶるぶる・・・」

海未「まったく、パンは、きちんと座って食べなさい」

こころあ「・・・え?」

海未「今回だけ、ですからね」

穂乃果「海未ちゃん!やっさしぃぃ!」

海未「今回だけです!、次来たら・・・・・しっかりと働いてから食べてもらいますからね!」

穂乃果「ぉ!ってことは穂乃果は楽できるのかなぁ?」

海未「・・・これ以上あなたがさぼって収入が減ったら・・・ここ潰して道場にしますから」

穂乃果「ひ・・・ひえぇ」

海未「わかったらもっとキビキビ動く!」

穂乃果「う・・海未ちゃんの鬼いぃーーーー!!」

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83:2016/01/06(水) 23:56:39.21 ID:
壁を崩壊まで導いた無名の少女たちのうわさは
たちどころに広まった・・・
数年後、彼女たちをもとに一つの歌が作られるのは、また別のお話である・・・

おしまい
84:2016/01/06(水) 23:57:44.03 ID:
アドレス表記してる人が多いのでやった方がいいのかと思ってました
ちなみに書いてるウイグルは全部1の僕です
86:2016/01/06(水) 23:59:41.48 ID:
王道展開っていいなぁってすごく思います最近。
特に山もなく、最後のほう駆け足になってごめんなさい
でも、僕の書きたかったのはこういう物語なんです・・・!
88:2016/01/07(木) 00:00:24.16 ID:
おつ!
面白かったよ
90:2016/01/07(木) 00:09:54.69 ID:
面白かった!
乙!
93:2016/01/07(木) 01:37:14.74 ID:
今さらですが、ベルリン壁に影響されました
・・・けど、ベルリンの壁一切関係ないし、構造自体も全く別もんです

でっかい壁あったんだろうなぁとかしかおもいませんでしたまる
96:2016/01/07(木) 10:17:49.00 ID:
おばさんと兵隊B好き