1:2015/12/26(土) 22:55:29.21 ID:
*日付ずれましたがクリスマスもの
*途中までしか書き溜めてません
2:2015/12/26(土) 22:56:12.06 ID:
絵里「…おしくらまんじゅう?なぁにそれ、穂むらの新作?」


海未「ち、違いますよ!寒いとき、互いにぎゅーっと押し合って身体を温める遊びです」


絵里「押し合う…?お相撲みたいな感じ??」


海未「あ…いや、その…おしくらまんじゅうって、普通は大勢でするものなのですが…」


海未「ふたりでやるときは、」ダキッ


絵里「っ、うみ!?///」ビクッ


海未「こんな感じなんじゃないかなって思うんです♡」ギュ-ッ
3:2015/12/26(土) 22:56:57.37 ID:
絵里「ちょ、ちょっとうみ、くるし…///」


海未「おしくらまんじゅう押されて泣くな、です。押し返さないと、温まりませんよ♪」グイグイ


海未「ほら、ぎゅーっ♡」ギュッ


絵里「そ…そういうものなの?じゃあ…」


絵里「……ぎゅ、ぎゅーっ!」ギュ-ッ


絵里 (これ、押し合うというより抱きしめ合ってるだけだと思うんだけど…)


絵里 (まあ…でも…)


海未「わわっ、やりましたね?もっと強く押しちゃいますよ♪」ギュギュ-ッ


絵里 (海未が楽しそうだから…いいかな)


絵里「………ふふっ」
4:2015/12/26(土) 22:58:46.92 ID:
海未「…な、なにを笑っているんですか…?」


絵里「いや、ね…海未は可愛いなって♡」ナデナデ


海未「へ!?そ、そんなこと…///」


絵里「もう、そういうところは照れるんだから」


絵里「…ねえ、今日は甘えたい日なの?」ギュ-ッ


海未「私は…できることなら、いつだってこうしていたいですよ?」ギュ-


海未「…ずっと、こうしたかったんですから///」


絵里「海未…」
6:2015/12/26(土) 22:59:21.98 ID:
海未「だから…今日、絵里が生徒会の手伝いに来てくれて、久しぶりにふたりきりになれて、嬉しかったです。ありがとうございました」


絵里「そんなの、当たり前よ。ことりはバイトがあって、穂乃果は補習でしょう?」


絵里「海未はただでさえ無理するんだから、心配だし。それに…」


絵里「…私だって、ふたりきりになりたかったし、ね♡」


海未「えりぃ~っ、大好きですっ!♡」スリスリ


絵里「もう…私以外にこんなことしたら嫌よ?」


海未「え、絵里以外になんてできるわけないじゃないですか…///」


絵里「ふふ、知ってる」クスッ
7:2015/12/26(土) 23:00:21.00 ID:
絵里「……あたたかく、なってきたわね♡」


海未「はいっ、ですが…」


海未「…もっと、あたたかくしてあげますね♪」


絵里「え、海未…?」


ゴソゴソ…



海未「めりーくりすます、ですっ!」バッ



絵里「…!これは…」
10:2015/12/26(土) 23:02:28.00 ID:
絵里「マフラー…?」


海未「はい。クリスマスプレゼントにと…不慣れながら、手編み、してみました///」


絵里「海未が…?すごい…がんばったのね!よくできてるわ」ナデナデ


海未「ふふっ…///」テレテレ


絵里「でも…それにしても、ちょっと長くないかしら?」


海未「それは…、こうやって使うんですよ♡」グルッ


絵里「あ…」
11:2015/12/26(土) 23:03:21.41 ID:
海未「ほら、こうやってふたりの首に巻けば…ぴったりくっついていられますよね♡」ピト


絵里「なるほどね。確かにあたたかいわ」フフッ


絵里「…実はね、私からも、もっとあたたかくなるクリスマスプレゼントがあるの」


海未「ほ、ほんとですか?」パァアア


絵里「ええ、ちょっと待ってね………よっ、と、これよ。私も手編みしてみたの♪」


海未「!」


海未「て、手編みって…セーターを、2着も…!?」


絵里「ふふ、ちょっとがんばっちゃった。ペアルックってやつね♡」
12:2015/12/26(土) 23:04:45.43 ID:
海未「ぺ、ペアルック…///」


絵里「明日はクリスマスデートの約束でしょう?このセーターをふたりで着て、このマフラーを巻いて街を歩いたら…素敵じゃない?」ニコッ


海未「おぉ…それは素敵で……………って」


海未「ふぇえ…!?///」


海未「だ、ダメですよ、こんなマフラー、公共の場で巻くだなんて…恥ずかしすぎます…///」オロオロ


絵里「…え?そういうつもりじゃなかったの?」キョトン


海未「え、えっと…これは…ふたりきりになれたときに、と…」ゴニョゴニョ


絵里「な、なによそれ…。そんなこと言ったら、いつこの生徒会室に穂乃果が飛び込んでくるかだってわからないじゃない」
13:2015/12/26(土) 23:05:33.81 ID:
海未「えっ!?ほ、穂乃果!?そ、そんなの無理ですぅ…///」アワアワ


絵里「もう、変なところで極度に恥ずかしがるんだから…」


絵里「…大丈夫よ。明日なんか街はカップルだらけだろうし、誰も目に留めないわ」


海未「だ、だとしても…///」


絵里「……私と街で恋人っぽいことをするのは、そんなに嫌?」


海未「うぅ…その聞き方はずるいです…っ」


絵里「ふふ、ごめんね♪」
14:2015/12/26(土) 23:06:06.33 ID:
海未「じゃ、じゃあ…それで、いいですから…だから、その代わり……」ギュゥウウ


海未「もうすこしだけ…おしくらまんじゅう、しても、いいですか…?///」


絵里「…途中で穂乃果が来ても知らないわよ?」ギュッ


海未「うふふ…♡」ギュ-ッ


絵里「って聞いてないし…」


海未「…絵里。キス、してください///」


絵里「いいけど…軽く、ね。じゃないと…」



絵里「…私も抑えが効きそうにないから」チュッ




ーーーー

ーー
16:2015/12/26(土) 23:16:10.36 ID:
ドア前


穂乃果 (あわわ…ドア開ける前に気づいてよかったぁ…)


穂乃果 (穂乃果の名前が出たときはさすがにヒヤッとしたけど…)


穂乃果 (それにしても海未ちゃんと絵里ちゃんがそういう関係だったなんて初めて知ったよ…)


穂乃果 (海未ちゃん、絵里ちゃんとふたりきりだとあんなふうになっちゃうんだ…///)


穂乃果 (私、今入ったらお邪魔だよね?補習がまだ終わってないことにして、先帰ってていいってメールしとこう…)ポチポチ


穂乃果 (仕事を任せちゃったお詫びは…また今度でいいよね)


穂乃果 (ということで穂乃果は退散ーー)



「いっ……こ、こんなところ、目立つじゃないですかぁ!」

「マフラー巻けば、こんな痕くらい隠れるわよ」



穂乃果「…///」スタスタ
18:2015/12/26(土) 23:23:04.48 ID:
翌25日


海未「…」ソワソワ


海未 (うぅ…こんな格好で大丈夫でしょうか…)


海未 (お揃いのセーター……ギリギリ見える昨日つけられた首筋のキスマークが、かなり破廉恥です…///)


海未 (ああ…もうそろそろ時間が…っ。絵里に会いたいような、まだ会いたくないような……)ドキドキ



海未母「海未さーん!?絵里さんが来てくれましたよー!?」



海未「は、は、はいぃっ!!すぐ行きますっ!!」ビクッ
19:2015/12/26(土) 23:27:25.88 ID:
海未「す、すみません、家まで、わざわざ……」パタパタ


絵里「いいのよ、私が自分から迎えにくるって言ったんだし。それにしても…」


絵里「…ミニスカートにニーハイとか…誘ってるの?」


海未「へぁ!?さ、誘って…!?///」


絵里「あはは、うそうそ、冗談よ。とっても可愛いわ、海未」ポンポン


海未「……もしかして…馬鹿にしてます…?」ムゥ


絵里「してない、してない♪ それより…早くその首筋の、隠したほうがいいんじゃない?」ニコニコ


海未「はっ…///」
20:2015/12/26(土) 23:38:59.08 ID:
海未「な、なに笑ってるんですか!鏡を見るたびに、死ぬほど恥ずかしくなるんですからね!///」


絵里「仕方ないじゃない…。あのときは海未が可愛すぎて、結局抑えが利かなくなっちゃったんだもの…」ボソボソ


海未「知りませんよ、そんなの…っ!///」



「っ、ふふふ…」



うみえり「「…っ!?」」ビクッ



海未母「本当に仲がよろしくて…。海未さん、いいお相手に恵まれたのですね」クスクス


うみえり「「~~っ//////」」カァアア
21:2015/12/27(日) 00:10:52.75 ID:
海未「お、お母様、ずっと、そこに…!?///」アワワ


絵里「す、すみません、私……っ///」アセアセ


海未母「いいんですよ、絵里さん。海未さんがどれだけ絵里さんのことを慕っているかも心得ているつもりですし…昨日帰ってきたときの海未さんの態度で、だいたいの察しはついていますから」


海未「…///」


絵里「おかあさま…」


海未母「ただ…稽古に支障の出ない程度に、ということだけ、お願いしますね?」ニコ


うみえり「「は、はいぃ…っ」」
22:2015/12/27(日) 00:12:18.45 ID:
海未母「ところで絵里さんの持っているそれ、海未さんが最近まで編んでいたものですよね?」


海未「は、はい、そうですけど…」


海未母「では絵里さん、ちょっと貸してもらってもいいかしら」


絵里「え?えぇっと…」オロオロ


海未母「大丈夫ですよ、捨てたりなんかしませんから」クスッ


絵里「ああ、えっと、そういうわけでは……ど、どうぞ!」スッ


海未母「どうも、ありがとうございます。…では、お二人とも、もっとくっついて並んでくださいな」


うみえり「「………え」」
23:2015/12/27(日) 00:17:47.62 ID:
海未母「ーーこんなものでしょうか」


うみえり「「………///」」ピッタリ


海未母「セーターまでお揃いで…。ふふ、とっても似合っていますよ」


絵里 (ま、まさか、おかあさまにマフラーを巻かれることになるなんて…///)


海未母「…絵里さん」


絵里「ひゃ、ひゃいっ!」



海未母「海未さんを…よろしくお願いしますね」ニコッ



絵里「あ…」


海未「お、お母様ぁ…!?///」


絵里「…」

絵里「……ふふっ」



絵里「ええ、任せてくださいっ」ニコッ
30:2015/12/27(日) 01:23:29.18 ID:
テクテク…


海未「まったく…お母様ったら…///」ボソボソ


絵里「まあまあ。いいおかあさまじゃない。それに、とってもお綺麗だし」


海未「緊張、しました?」


絵里「それはもちろん…。優雅で上品だけど、どこか隙のない感じだったし…」


海未「ふふ、確かに。…お母様は、親としても師匠としても女性としても、尊敬に値する…私の一生の目標なんですよ」


絵里「目標、かぁ…。でも…それなら海未はまだまだね。足元にも及んでいないかも」


海未「えぇ…どういうことですか?」プク-


絵里「それは、だってーー」
54:2015/12/27(日) 09:19:47.92 ID:
絵里「ちょっ…海未ったら手、冷たすぎよ!」


海未「…驚いたのはそっちですか」


絵里「い、いや、もちろん仕返ししてきたことに対しても驚いたけど…。とにかく、」


絵里「手、あたためましょう?手袋、貸してあげるわ」


海未「えっ、それでは絵里が……そんなのダメです!」


絵里「片方だけよ。…はいこれ、左手にはめて」


海未「…?は、はい…」
55:2015/12/27(日) 09:20:18.76 ID:
絵里「おっけー?そしたらね……」


絵里「私の左手と、海未の右手を繋いで」ギュ


海未「あ…///」


絵里「私のコートのポケットに入れる。こうしたら、ふたりともあったかいでしょう?」ニコッ


海未「…///」コクリ


絵里「…………あっ、でもこれだと腕時計が見られないわね。海未、時間見せてくれる?」


海未「は、い…っ、どうぞ…///」スッ
56:2015/12/27(日) 09:21:14.77 ID:
絵里「…うん、まだ余裕があるわね。ありがとう」


絵里「なんだか、今の私たち、"ふたりでひとつ"って感じじゃない?♡」


海未「なっ…///」カァアア


海未「あなたという人は、いつもいつも、どうしてそんな恥ずかしい台詞を平気で言うんですか!?もうっ…///」スタスタ


絵里「うーみ、駅はそっちじゃないわよ」


海未「…っ///」ピト


絵里「…クスクス♪」
58:2015/12/27(日) 09:26:24.82 ID:
電車内

ガタンゴトン…ガタンゴトン…


乗客「」ギュウギュウ



絵里「この時期はやっぱり電車も混むのね…」


絵里「…海未、大丈夫?」


海未「はい…なんと、か…」ハァハァ


絵里 (いや、顔が押しつぶされそうになってるし…!全然大丈夫じゃないわよ、それ…!)


絵里 (亜里沙もそうだけど、一歩引いちゃうタイプの子はこういうときに弱いのよね…)


絵里 (……よし)
59:2015/12/27(日) 09:26:55.42 ID:
絵里「…海未」グイッ


海未「へ?えり…?」フラッ


ドンッ


海未「…え」


海未 (絵里の、顔が、目の前に……///)


絵里「ふふっ…」



絵里「ーー壁ドン…しちゃった♡」
72:2015/12/28(月) 05:47:03.57 ID:
海未「なんで、こんな…公共の場、ですよ…?///」


絵里「だって…海未を誰にも触れさせたくないんだもの」


海未「こんなところで、独占欲をむき出しにしないでください…っ」


絵里「私の独占欲は、いつでも全開よ?」


絵里「…大丈夫、満員電車だから、このくらい近づいてても不自然じゃないわ」


海未「そ、そういう、問題じゃ…」


海未「あーもうっ…こんなこと、しなくたって…私はずっと、絵里のものなのに…///」ボソッ


絵里「え?」ピク
73:2015/12/28(月) 05:51:00.87 ID:
海未「え、いや、あの、いまのは、ちがくて…っ///」アセアセ


絵里「あ、あのねぇ~っ///」


ドンッ


海未「ひゃっ…」ビクッ


絵里「私が一度やってみたかったのっ!それじゃあダメ!?///」


海未「べ、別にダメじゃないですっ!ダメじゃないですけど、その、周り……///」


絵里「周り…?」



乗客「」チラッチラッ



絵里「あ…///」カァアア


絵里「ご、ごめんなさい降りまーすっ!///」


海未「ああっ、ちょっと、絵里ぃ~っ」
74:2015/12/28(月) 07:42:58.47 ID:
「ドアが閉まります、ご注意ください」

シュゥウウ… ガタンゴトン…


絵里「はぁ、はぁ……」


海未「まったく…周りくらいちゃんと見てください…」


絵里「海未だって悪いのよ?聞こえるように可愛いこと言うんだから」


海未「私のせいですか?そもそも、聞こえるように言ったつもりは…」


絵里「私には聞こえたんだから、一緒よ」


海未「…絵里って、たまに子どもっぽいところ、ありますよね」クスッ


絵里「う、うるさい///」プイ


海未「でもそういうところも…好きですよ♡」ボソッ


絵里「……聞こえない、聞こえないんだから…///」
76:2015/12/28(月) 18:14:45.89 ID:



絵里「ーーおすすめセット、2つでお願いします。どっちもピザで」


「はい、かしこまりました」



絵里「…どう?お店の感じは」


海未「とってもおしゃれなお店…ですね。私、浮いてないでしょうか…?」ソワソワ


絵里「あはは、大丈夫よ。高級レストランってわけでもないんだし」


絵里「ひとつ問題があるとすれば…マフラーを取っちゃったことかしらね」クスクス


海未「もうっ、他人事だと思って…!///」


「失礼いたします。コーヒーとサラダでございます」


海未「…///」
77:2015/12/28(月) 18:24:41.65 ID:
絵里「まあまあ、ここにいる間だけ我慢して、ね?」


絵里「お詫びに、ここでのディナーはエリチカの奢りよ」


海未「えっ、それは…悪いですよ…」


絵里「いいのいいの♪ っていうかデートに誘ったの私なんだから、払わせないよ」


絵里「こんなときくらい、私の顔を立ててほしいな」ニコッ


海未「絵里…」


海未「…ふふっ、わかりました。それでは、お言葉に甘えて」


絵里「そうそう、最初からそう言っていればいいのよ。まったく、変なところで遠慮するんだから」
78:2015/12/28(月) 18:37:49.87 ID:
絵里「……はあ~っ、ここのコーヒー、本当に美味しい…。海未、サラダのドレッシングはどれにする?」


海未「好きなものをかけて食べられるようになっているんですね…。えぇっと…では、和風…で」


絵里「ぶれないわねえ~。じゃ、私は店長おすすめフルーツドレッシングにするわ」


海未「フルーツ、ですか…?」


絵里「ふふ、気になる?」


海未「えっと、それは…まあ」


絵里「いいわよ。少し分けてあげる♪ …はい、どうぞ」


海未「あ、ありがとうございます、いただきます…」パク
79:2015/12/28(月) 18:38:26.73 ID:
海未「ーーあ…美味しい、です…!」パァアア


絵里「でしょー?甘酸っぱさがいいのよね♪」


絵里「ねえ、海未のも一口ちょーだい?和風はかけたことないのよ」


海未「はい、もちろん!」


絵里「うふふ…これぞデートって感じよね~♡」


海未「その台詞、デートの度にどこかで言ってませんか?」クスッ


絵里「えへへ…バレてた?」



「ーー失礼いたします。おすすめセットの日替わりピザでございます」
80:2015/12/28(月) 18:39:14.71 ID:
絵里「あ、どうも~」


海未「わぁ…」


絵里「ここの石釜で焼くピザ、すっごく美味しいの。だから、一度ふたりで来てみたくて♡」ニコニコ


海未「本当に美味しそうですねっ!ピザなんてなかなか食べませんから、少し緊張してしまいます…っ」ドキドキ


絵里「あら、気に入ってくれた?和食のお店のほうが海未は喜ぶかな、とは思ったんだけど…私がそっち方面詳しくなくてね」テヘ


海未「いえ…こっちのほうが、断然嬉しいです。絵里の好きなものをひとつ、知ることができましたし」ニコッ


絵里「そう?それならよかった」


絵里「…でも…まだ、完全に"知ること"はできてないわよね?」


海未「え…」
81:2015/12/28(月) 18:39:52.09 ID:
絵里「ということで、あーん♡」スッ


海未「…へ?///」


絵里「まだ味は知ったことになってないでしょう?だから、あーん」


海未「い、いや、だからって!おかしいですっ!ひとりで食べれますし!」アセアセ


海未「それに、さっきの電車内での出来事に何も学ばなかったのですか!?レストランだって、立派な公共の場ですっ!」


絵里「そんなの…知ってるわ。でも今なら誰も見てないし…早くしないとウエイターさんだって来ちゃうかもしれないわよ?」


海未「そ、そういう問題なんですか…?」
82:2015/12/28(月) 18:45:39.48 ID:
海未 (あぁ…このままだとチーズがテーブルに垂れてしまいそうです…。そうなるとはしたないですし、いや、しかし……)


絵里「海未、早くぅ…。なんだか私まで恥ずかしくなってきちゃったじゃない…///」


海未「し、知りませんよそんなの…///」ドキッ


海未「……い、一回だけ、ですからね…?」


海未 (うぅ…こ、これはチーズがテーブルに垂れないように、仕方なく、です…他意はありません…別にこういうことをしてみたかったとか、そんなことは一切ないんですから…っ)


海未「…あむ///」パクッ


トロ-ン


海未「!?」


海未 (く、咥えたはいいものの…このチーズ、伸びるだけで全然切れないじゃないですかぁ…!)ウルウル


海未 (絵里、助けーー)



絵里「う、うみ…っ」



絵里「あ、あのね、今の海未、すごく、えろい…///」ドキドキ



海未 (は、はあああ~っ!?///)



海未「~~っ///」ゴホッゴホッ
87:2015/12/29(火) 03:48:51.39 ID:



海未「…ごちそうさまでした、絵里。とっても美味しかったです」ニコ


絵里「あの、さっきは本当にごめ…」


海未「もうっ!その話は終わったじゃないですか!恥ずかしいからやめてください…///」」


絵里「ご、ごめんなさいっ…!わかったわ…」



絵里「………あら…?」


海未「?…雪、ですか…」


絵里「あっ、そういえば手袋、貸すわよ」


海未「ありがとうございます。でも…今は、結構ですよ」


絵里「え、でも…」


海未「その代わり…こう、しますから♡」ギュッ
88:2015/12/29(火) 03:49:40.41 ID:
絵里「う、海未…!?///」


海未「ふふっ…あったかい…絵里のにおいです…///」


絵里「ちょ、ちょっと!腕に抱きつくなんて…公共の場、公共の場って騒いでた子のすることじゃないでしょう!?///」


海未「…今は、こうしたい気分なんです。もう暗くなってきましたし…それに、雪が私たちを包み込んでくれている気がして、不思議と恥ずかしくはなくて…」


海未「…なにより、絵里ともっと近くにいたい、ですから///」ギュゥウ


絵里「何よ…気まぐれなお嬢様ね」ナデナデ


海未「えへへ…すみません///」
89:2015/12/29(火) 03:56:42.85 ID:
絵里「…イルミネーション、綺麗ね…」


海未「はい…。ですが」


海未「私は絵里の輝く金色の髪のほうが綺麗だと思いますよ?」ニコッ


絵里「え、あっ、ずるい!私だって、海未のさらさらの黒髪のほうが綺麗だと思ってるのに…!」


海未「ふふっ。でもまあ…絵里の髪にはかなわないとはいえ、綺麗、ですよね。こんなスポット、知りませんでした」


絵里「割と静かで、いいところでしょう?」


海未「はい…」
91:2015/12/29(火) 04:26:14.75 ID:
海未「絵里…好きです」


絵里「ふふっ…突然どうしたの?」


海未「この景色を見ていたら、ふいに言いたくなってしまって…」


海未「私は…余裕を見せる絵里、照れる絵里、無邪気な絵里……どんな絵里も、大好き、なんです」


海未「きっと、これから先もずっと…」ギュッ


絵里「海未…」



絵里「ーーねえ、海未。おしくらまんじゅう、しましょうか」
92:2015/12/29(火) 04:41:50.39 ID:
海未「え…」


絵里「だってずるいじゃない?海未だけ一方的に抱きついてくるなんて」


絵里「…私も、ね」ダキッ


絵里「かっこいい海未、すぐ恥ずかしがる海未、子どもっぽく拗ねる海未……どんな海未も、大好きよ」


絵里「それに、これからもずっと、ね」ギュッ


海未「絵里…」



海未「……私、絵里を好きになっていくにつれ…春は寒い季節だとばかり、思い込んでいました。…それも、今日の数秒前までは」


海未「でもきっと…心の中で絵里と寄り添っていられるのなら、案外寒くはないのかもしれませんね」


絵里「…また来年も来ましょう?またペアルックのセーター着て、ふたりでひとつのマフラーを巻いて、電車に乗って、あのお店でピザを食べて……いや、もっと美味しいお店を見つけてるかも」クスッ


海未「約束、ですよ」


絵里「ええ、約束」
93:2015/12/29(火) 06:07:33.24 ID:
絵里「……クリスマス、かぁ…」


絵里「でもきっと私のサンタさんは、海未ね。一番欲しいものを、毎日くれるんだもの」


海未「なんですかそれ……それだと毎日がクリスマスじゃないですか」クスッ


絵里「うん…割と、間違ってはいないのかも」


海未「でもそれなら、絵里も私のサンタさんですね」ニコッ


絵里「そうだったら、嬉しいわ」フフッ


海未「絵里…クリスマスの最後のお願い、してもいいですか?」


絵里「もちろん。…なぁに?」


海未「あ、あの…もっと強く、ぎゅってしてほしいなって///」


絵里「ふふ、お安い御用ね」
94:2015/12/29(火) 06:10:29.56 ID:
絵里「海未、大好きっ♡」ギュ-ッ


海未「あ…///」


絵里「まだ足りないかしら?ぎゅーっ♡」ギュギュ-ッ


海未「し…幸せすぎて死んでしまいそうです…///」


絵里「もう…海未ったら…」クスッ


絵里「…それじゃあ、私のクリスマス最後のお願いも、聞いてくれる?」


海未「は、はい…なんですか?」


絵里「とってもささやかで、とっても欲張りなお願いなんだけど…」
95:2015/12/29(火) 06:17:16.97 ID:
絵里「…来年も、再来年も、ずっと…海未のこと、好きでいさせてください」ニコッ



海未「絵里…///」



海未「こ、こちらこそ…っ」




海未「…こちらこそ…よろしくお願いします、絵里」ニコッ
96:2015/12/29(火) 06:18:17.63 ID:
【完】
97:2015/12/29(火) 06:20:59.72 ID:
ちょっと早いけど皆さん良いお年を!

IDころころ変わる現象をどうにかできる方法、
常時募集してます
98:2015/12/29(火) 08:08:26.90 ID:
乙、すばらしくニヤニヤしたわ。ありがとう
101:2015/12/29(火) 08:12:57.38 ID:
年末の忙しい時期に素晴らしいSSをありがとう!
良いお年を!!
103:2015/12/29(火) 09:32:17.34 ID:

最高だった
104:2015/12/29(火) 09:55:33.73 ID:
ありがとう
ごちそうさま