1:2015/11/29(日) 21:54:59.64 ID:
にこ(理事長から直接呼び出されるなんて)

にこ(なんか悪いことしたっけ?)

にこ「う~ん」

にこ(まっ、いっか)

にこ(どうせこれから分かることだしね)

にこ(早く終わらせて練習に行こ)
2:2015/11/29(日) 21:57:47.42 ID:
【理事長室】

にこ(ここね)

コンコン

「はーい」

にこ「アイドル研究部部長の矢澤にこです」

「あっ、どうぞー」

にこ「失礼します」

ガチャ

理事長「いらっしゃい。よく来たわね」

にこ「あっ、はい」
4:2015/11/29(日) 22:00:48.58 ID:
理事長「今日、貴女をここに呼んだのはね。ワケがあるのよ」

にこ「はぁ」

にこ(用があるんだから当然でしょ)

にこ(てか、早く済ませて欲しいから)

理事長「実は……」

にこ「あの」

理事長「何?」

にこ「単刀直入におたずねしますが、私……何かやりましたか?」

理事長「はい?」
6:2015/11/29(日) 22:03:15.28 ID:
にこ「特に私、理事長に呼び出されるようなことは何もしていないのですが」

理事長「やーね。別に悪いことしたとかで呼び出したワケじゃないのよ」

にこ「じゃあ、なんなんです?」

理事長「貴女をここに呼び出したのはね、渡すモノがあったからよ」

にこ「私に渡すモノ?」

理事長「これよ」

にこ「これは……入部届?」

理事長「そうよ。アイドル研究部に入部したい人がいるの」

にこ「ふーん。で、入部したい生徒の名前は南〇〇……」

にこ(って誰?)
7:2015/11/29(日) 22:06:06.84 ID:
にこ「あのぉ……」

理事長「なぁに?」

にこ「この、南〇〇さんって誰ですか?」

理事長「ふふーん。誰だか当ててみて」

にこ「はぁ」

にこ(さすがにこの時期、三年生が入部ってことは考えられないわね)

にこ(だとすれば……)

にこ「一年生か二年生の誰かってことですかね」

理事長「……」

にこ(あ、あれ?)

にこ(違った?)
16:2015/11/29(日) 22:11:11.82 ID:
理事長「ねぇ……もう少し、考えてみない?」

にこ「は、はぁ」

にこ(一年生や二年生でもないなら三年生しかないじゃない)

にこ(てゆーか三年生に南って名字いたっけ?)

にこ(いいや、いない)

にこ(一年でも二年でも三年でもないなら誰よ!?)

にこ(あれ、考える意味なくない?)

理事長「考えて」

にこ(何を考えろって言うのよ!?)

理事長「分からない?」

にこ「はい。分かりません」

理事長「じゃあ教えて、あ・げ・る」

にこ(ウザイ……)

理事長「それはね……」

 

 
理事長「この私よ」
23:2015/11/29(日) 22:13:05.01 ID:
にこ「……」

理事長「あれ?」

にこ(は? 何言ってるのこの人?)

理事長「おーい」

にこ(ふざけてるのかしら?)

理事長「矢澤さーん」

にこ(まぁでも、理事長に限ってそんなことは)

理事長「にーこちゃん」

にこ「ひゃい!?」

理事長「あら可愛い声ね」

にこ「なっ、なっ、なっ」

理事長「ちょっと私のこと可愛いと思った?」

にこ「なワケなーい!」

理事長「あら残念」

にこ(ちょっと思いました)
27:2015/11/29(日) 22:15:50.30 ID:
にこ「てゆーか、いきなりなんなんですか!?」

理事長「だって、ノーリアクションなんだもん」

にこ「いやいやいやいやいや」

にこ(この状況は一体何!?)

理事長「うふふっ」

にこ(冷静に……冷静に考えなさい矢澤にこ!)

にこ(理事長はきっと悪ふざけで言ってるのよ、そうよそうに決まってる)

にこ(……よし)

にこ「えっと、入部というのは顧問としてですよね?」

 
理事長「はい?」
29:2015/11/29(日) 22:19:47.37 ID:
にこ「いやー、前から疑問に思ってたんですよねぇ」

にこ「部活動してるのに顧問がいないっていうのが」

にこ「もしかしたら『超常現象研究会』の眼鏡かけた女の先生が顧問かなとも思ったけど」

にこ「よく考えたらそんな研究会なかったし、そんな先生も存在してないわね」

にこ「そういえば自分で部を立ち上げた時の顧問はどこいったっけなぁ?」

にこ「あははは、最近は物忘れが酷くて」

にこ「それに私達も大会に出場する以上は、顧問が必要と感じてましたから」

にこ「理事長がそれを察して自ら顧問になってくれる」

にこ「そういうコトですね!」

 

 
理事長「……」

にこ「あり?」

理事長「矢澤さん」

にこ「はい?」

 

 
理事長「ふざけているのですか?」
31:2015/11/29(日) 22:22:56.55 ID:
にこ「は?」

理事長「ふざけているのですかと聞いてるんです」

にこ「ふ、ふざけていません!」

理事長「ならなんなんですか、そのよく分からない考えは?」

にこ「至って真面目に考えた結果なんですけど」

理事長「いいですか? 私の考えはこうです」

 

 

 
海未「にこ、遅いですね。ちょっと様子見てきます」

ことり「あっ、ことりも行くっ」
32:2015/11/29(日) 22:26:21.30 ID:
理事長「まずその入部届には私の名前が書かれている」

理事長「そしてそれを部長である貴女に提出する」

理事長「途中の手続きは以下略、これで私はアイドル研究部に入部出来る」

理事長「また入部ということは自然にμ'sの一員となる」

理事長「つまり!」

理事長「私もラブライブに出れるというワケです」

 
にこ「……」

理事長「どう、驚いた? さぁて、私も衣装着て踊る準備を」

にこ「あの」

理事長「私はセンターかしら? ことりと姉妹ユニットかしら?」ルンルン

にこ「あのぉ!」

理事長「何かしら?」

にこ「理事長……冗談も大概にして下さい」

理事長「はっ?」
34:2015/11/29(日) 22:33:38.22 ID:
にこ「どう考えても悪い冗談にしか聴こえませんよ」

理事長「まぁ、そんな悪い冗談を言う人がいるの?」

にこ「はい。ちょうど目の前に」

理事長「あらあら、そんな悪い人の顔が見てみたいわねぇ」

にこ「そこに鏡がありますから、ご自分で確かめて下さい」

クルッ

理事長「まぁ、なんて絶世の美女なんでしょう」

理事長「これで子持ちの母親だなんて、世の中の人は信じないわねぇ」

理事長「ことりも可愛いけど、あの娘は世界で二番目に可愛いわ」

にこ「一番は?」

理事長「もちろん私よ」

にこ「あのぉ、その鏡。ちょっと曇ってませんか?」

理事長「……」

にこ「ちゃんと磨いたり拭いたりしてます?」

理事長「……」

にこ「……」

理事長「悪い冗談を言うのは貴女ですよ」

にこ「アンタが言うな!」

 

 

 
海未「にこは何をやらかしたのでしょう?」

ことり「さ、さぁ?」
35:2015/11/29(日) 22:39:02.78 ID:
にこ「とにかく! 理事長の入部は部長である私が認めません!」

理事長「えぇー」

にこ「じゃあ私は練習があるので」

理事長「待ちなさい!」

ガシッ

にこ「まだ何か……」

理事長「にこちゃぁん。おねがぁい」ウルウル

にこ「涙目になってもダメ!」

理事長「じゃあ、チューしてあげましょうか?」

にこ「さらっと危ないコト言うな!」

理事長「矢澤さん、理事長ですよ。目上の人には敬語で」

にこ「なーにが敬語よ。全く!」
36:2015/11/29(日) 22:42:30.03 ID:
理事長「とりあえず、入部させてくれるまでは帰さないわよ」

にこ「いい加減にして!」

ドン

理事長「きゃっ!」

グイッ

にこ「うわぁ!」

バタン

にこ「あたたた……理事長、だいじょ……うわっ」

理事長「や、矢澤さん。貴女……」

にこ(うわっ、なんか体勢的にマズイ!)

にこ(しかも、ちょっと理事長の服が)

 

 

 
海未「今何か変な音がしましたね」

ことり「なんだろ」
38:2015/11/29(日) 22:46:16.15 ID:
理事長「わ、私を押し倒すなんて」

にこ「あっ、いや、その」

理事長「こんなお姉さんでいいの?」

にこ「はい?」

理事長「貴女にその気があるなら……いいわ」

にこ「はいぃ!?」

理事長「いつでもいらっしゃい」

にこ(なんなのこの人は!?)

理事長「ことりには内緒にしておくから、一回だけなら……」

にこ(はああああああああ)

ガチャ

海未「あの何か凄い音が……」

にこ「あっ」

ことり「お母さんどうし……」

理事長「あっ」

ことり「なっ、なっ、なっ、なっ」

 
海未「何やってるんですかぁー!?」
39:2015/11/29(日) 22:53:29.86 ID:


 
にこ「あぁー。酷い目にあった」

理事長「ほんとにね」

にこ「てゆーか、理事長が悪いのよ」

理事長「そう?」

にこ(反省の色なし、か)

理事長「まぁ、私が部活に入るのはやっぱり無理みたいね」

にこ「そうよ。大体、理事長は生徒じゃないし」

理事長「それなら明日から私も制服を着て登校しましょうか?」

にこ「ことりに怒られるわよ」
40:2015/11/29(日) 22:59:06.91 ID:
理事長「ことりもお母さんの冗談が理解出来ない娘ね」

にこ「はぁー、苦労が堪えないわね」

理事長「私が?」

にこ「ことりがよ」

理事長「にこちゃんも人が悪いわね」

にこ「理事長には言われたくない」

理事長「あらあら」

にこ「もうこんな悪い冗談、本当にやめてよね」

理事長「分かってるわよ」

にこ「ほんとかしら?」
42:2015/11/29(日) 23:03:21.57 ID:
理事長「まっ、もし私がまた同じようなこと言ったら、その時は」

にこ「同じように断るわよ」

理事長「ケチね」

にこ(当然よ)

にこ「まっ、でも」

 
にこ「考えておいてあげても、いいかなっ」

 
にこ「なぁーんて」

理事長「それはいつになるのかしらね?」

にこ「さぁーて」

理事長「ふふっ」

にこ「ふふふ……あははははは」

理事長「あははははは」
43:2015/11/29(日) 23:05:25.45 ID:
にこ「あっ」

理事長「どうしたの?」

にこ「なんか私達、いつの間にかタメ口で」

理事長「そういえば違和感なく喋ってたわ」

にこ「す、すいません!」

理事長「ん?」

にこ「やっぱりその、目上の人には……」

理事長「いいわよ。今更だしね」

にこ「そ、そうですよねぇ」

ピロリーン♪

にこ「あっ、メール……やばっ。みんなと約束してたんだった」

理事長「なら、早く行かないとね」
44:2015/11/29(日) 23:13:39.19 ID:
にこ「それでは……さようなら」

理事長「はい。じゃあね、にこちゃん」

にこ「じゃあね、〇〇ちゃん」

理事長「なっ!? その名前で呼ぶんじゃありません!?」

にこ「はいはーい」

 

 

 
もしも〇〇ちゃんが生徒なら

私達と一緒に踊ってくれたのだろうか?

まっ、そう思うのも悪くないかな

 

 

 
おしまい
45:2015/11/29(日) 23:14:35.74 ID:
これが本来構想していた案

 
後で色々と書き直した結果が

にこ「理事長とばったり」
http://lovelivelogg.dreamlog.jp/archives/45549581.html
http://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1443361720/

に、なります
48:2015/11/29(日) 23:16:02.04 ID:
お茶目理事長すき
50:2015/11/29(日) 23:38:35.13 ID:
にこりじええやん!
乙乙
52:2015/11/29(日) 23:40:58.96 ID:
おはDほんとすこ
54:2015/11/30(月) 00:36:41.61 ID:
凄くいいこの雰囲気
どう形容したらいいものか
59:2015/11/30(月) 03:59:58.22 ID:
相変わらず良作
60:2015/11/30(月) 04:22:43.14 ID:
にこりじに可能性感じた
乙です
61:2015/11/30(月) 13:12:12.12 ID:
理事長かわいい