1:2015/08/03(月) 00:20:45.75 ID:
穂乃果「ねえ雪穂…………」

雪穂「お姉ちゃんどうしたの?」

穂乃果「今日って八月三日だよね?」

雪穂「うん。お姉ちゃんの誕生日だよね」

穂乃果「ホントに穂乃果の誕生日なのかな…………」

雪穂「ええ?どうしたのいきなり」

穂乃果「だって……もう夕方の四時なのに、家族以外の誰からもお祝いされてなくて……」

穂乃果「海未ちゃんやことりちゃんも…………」

雪穂「それはきっと…………そう、サプライズがあるんじゃないかな」

穂乃果「…………そうかなぁ」


――ピンポーン

雪穂「あっ!ほら、みんなが来てくれたんじゃない?」
2:2015/08/03(月) 00:23:03.31 ID:
……………ドシンッ

穂乃果「宅配便だったね………………」

雪穂「それにしてもなんだろう。すっごく大きい段ボール箱…………」

穂乃果「男の人二人がかりで運んでたし…………」

雪穂「送り主は――海未さんだ!ほら、海未さんがプレゼント送ってくれたんだよ」

穂乃果「よかった……忘れられちゃったのかと思ってたよ」

雪穂「もう、そんなわけないでしょ」

雪穂「海未さんはさ、もう何回もお姉ちゃんの誕生日、お祝いしてくれてるんだから」

穂乃果「そっか……そうだよね……えへへ!プレゼントありがとね海未ちゃん!」

穂乃果「じゃあ持ち運ぶの大変だし、さっそくここで開けちゃうよ!」ベリッ

穂乃果「ガムテープ、結構ガチガチだけど――――よし、あいた」パカッ



海未「はぁ…………はぁ…………」
7:2015/08/03(月) 00:26:38.72 ID:
穂乃果「え…………海未ちゃん……」

雪穂「なんで段ボールの中に梱包されてるの………………」

穂乃果「しかも体にリボン巻いてあるよ…………」

海未「お誕生日……はぁ……おめでとうございます……穂乃果……」

穂乃果「うん…………あ、ありがとうね…………」

海未「私からのプレゼントは…………私です……はぁ……」

穂乃果「えっ…………」

雪穂「うわぁ…………」

海未「受け取って……くだ……さ…………」ガクッ

穂乃果「…………ええっ?ちょっと海未ちゃん?海未ちゃーん!?」

雪穂「これ、脱水症状おこしてるよ……すっごい汗かいてるもん……」
9:2015/08/03(月) 00:30:36.15 ID:
海未「……すみま……せん…………看病……させて……」

穂乃果「ううん……海未ちゃんに何かあったら心配だもん……」

穂乃果「それより、なんで宅配されてきたの?」

海未「プレゼント……自分で自分は……運べないので……」

海未「でも段ボールの中…………暑くて…………」

穂乃果「そっか…………大変だったんだね……」

海未「来年は……ドライアイスも……一緒に梱包します……」

穂乃果「…………いいから寝ててね」



――ピンポーン

雪穂「今度はまともな誰かが、来てくれたんじゃない?」

穂乃果「だといいなぁ…………」
13:2015/08/03(月) 00:33:41.28 ID:
……………ドシンッ

穂乃果「また、宅配便だったね………………」

雪穂「さっきと同じくらい大きい段ボール箱…………」

穂乃果「クール便だって。生ものかな?」

雪穂「これ、冷凍状態で運ばれてるみたい。ほら、箱にシールが貼ってあるよ」

雪穂「送り主は――絵里さんだ!ほら、絵里さんがプレゼント送ってくれたんだよ」

穂乃果「今度は絵里ちゃんかぁ……さては中に絵里ちゃんが…………?」

雪穂「まさか……大丈夫だよ。だって冷凍だよ?」

穂乃果「そうだよね…………とりあえず開けよっか……テープはがして――――」パカッ



絵里「……………………」ガチガチガチ
17:2015/08/03(月) 00:37:29.70 ID:
穂乃果「…………絵里ちゃん……」

雪穂「………………」

絵里「……………………」ガチガチガチ

穂乃果「絵里ちゃん、大丈夫?」

絵里「あ……ほのか?……お誕生日…………おめでとう…………」

穂乃果「うん…………ありがとう…………」

絵里「誕生日……プレゼント…………私よ…………」

穂乃果「うん…………」

絵里「………………」ガチガチガチ

穂乃果「これ、まずいよ…………」

雪穂「なんなんだろう……この人…………」
21:2015/08/03(月) 00:40:35.25 ID:
絵里「……ごめんね…………誕生日……なのに……」

穂乃果「ううん……絵里ちゃんが死ななくてよかったよ……」

穂乃果「それより、何で冷凍されてきたの?」

絵里「段ボールの中…………暑いと思って……それで……」

絵里「思ったのよ……クール便ならいけるって……」

穂乃果「ああ……そう……」

絵里「ただ、まちがえて……冷凍にしちゃったけど……」

絵里「でも……祖母がロシア人だし、いけるかなって……」

穂乃果「………………」

絵里「来年は……ちゃんと冷蔵にするわ…………」

穂乃果「普通に来てほしいなぁ…………」
24:2015/08/03(月) 00:43:51.30 ID:
~♪

雪穂「お姉ちゃん、携帯鳴ってるよ」

穂乃果「ホントだ――ええと……ニコちゃんからだ!」



穂乃果「いまから?うん……希ちゃんと、一年生の三人も?」

穂乃果「うん…………わかった、ありがとね。楽しみにしてるよ!じゃあね!」

雪穂「お姉ちゃん、なんだって?」

穂乃果「ええとね、今からμ'sのみんながうちに来きてくれるって!」

雪穂「そうなんだ、よかったねお姉ちゃん!」

穂乃果「うん!」
25:2015/08/03(月) 00:45:49.07 ID:
穂乃果「ホントは九人で突然家に来て、ビックリさせたかったらしいんだけど――」

穂乃果「連絡が取れない子がいたみたいで…………」

雪穂「ああ…………うちにいる二人だね……」

雪穂「…………あ、そうだ。お菓子とか買ってきた方がいいかな?」

穂乃果「お菓子?」

雪穂「そう、お菓子。だって、みんな来るんでしょ?何か食べる物とか……」

穂乃果「あ、ああっ!そっか……」

雪穂「私が今すぐ買ってくるよ。お姉ちゃんは二人の看病しながら待ってて」

穂乃果「うん。ありがとね、雪穂」
29:2015/08/03(月) 00:48:08.17 ID:
>>25 九人→八人


海未「すー…………ほにょか…………」

絵里「…………ほのか……んん……」

穂乃果「二人とも寝ちゃった…………」

穂乃果「なんだか……私も眠たくなって……」

穂乃果「………………」



――――――――
――――――



――ピンポーン

穂乃果「…………ぐぅ……んむにゃ……」
30:2015/08/03(月) 00:51:55.04 ID:
ことり(今日は穂乃果ちゃんの誕生日!)

ことり(そして――誕生日プレゼントはことり自身!)

ことり(生クリームやチョコとレートで自分をデコレーション!)

ことり(それをなんと――宅配便で送っちゃうんですっ♡)

ことり(えへへ……穂乃果ちゃん、喜んでくれるかな?)



ことり(チョコとか溶けたらまずい。そう思って冷蔵にしたけど……ちょっと寒い……)

ことり(だけどことりは負けません!だって穂乃果ちゃんが待ってるもん♡)

ことり(…………あ、今私の入った段ボール、持ち上げられてる!)

ことり(無事にお届けされたみたいです♪)
32:2015/08/03(月) 00:55:00.84 ID:
ガサガサ……

ことり(穂乃果ちゃんが開封してくれてる……)

ことり(やっぱり開けた瞬間は、立ち上がってお誕生日おめでとう!だよね)


ベリッ……

ことり(……あぁ……とうとうガムテープもはがされて……)


パカッ

ことり(開封された隙間から、光が差し込んで――――今だっ!)

ことり「お誕生日おめでとう!」ガッバァッ
33:2015/08/03(月) 00:58:48.12 ID:
ことり「ほの……か……ちゃ……」

ほのパパ「………………」

ことり「…………あ……れ……?」

ほのパパ「………………」

ことり「ど、どうも…………」

ほのパパ「………………」コクン





その後、海未と絵里も復活し、誕生日パーティが盛大に行われた。

満面の笑みを浮かべる娘を見る父親。その目は、とても不安に満ちていたという。

おわり
35:2015/08/03(月) 01:00:23.27 ID:
ほのパパ「ギンギン」
36:2015/08/03(月) 01:00:44.91 ID:
穂乃果ちゃん誕生日おめでとう!
37:2015/08/03(月) 01:01:00.96 ID:

穂乃果誕生日おめでとう!
38:2015/08/03(月) 01:01:53.43 ID:
パパ宛名気にせず開けちゃったのかな?
お誕生日おめ穂乃果!
41:2015/08/03(月) 01:09:53.03 ID:
くそっ
めちゃくちゃワロタ
42:2015/08/03(月) 08:34:08.38 ID:
たぶん要冷蔵とか書いてあって食品だろうから冷蔵庫入れようとしたんだろ

乙誕生日おめでとう!