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1
:2014/12/01(月) 04:00:52.41 ID:
ショッピングモール


にこ「今日はいつになく混んでるわね…」

にこ「なにか、イベントあったかしら?」

にこ「あ、インフォメーション。」
にこ「どれどれ?」

=============
本日限定!

当モール内のお買い上げ金額
3000円以上の方限定!

即日引き換え抽選会開催中!

一階イベントカウンターにて
行っております。
ぜひご参加ください。
=============

にこ「ふ~ん。」
にこ「こんなのやってるんだ…」

にこ「…」チラッ

にこ「…無理ね。」
2:2014/12/01(月) 04:02:23.80 ID:
にこ(さっき買ったグロスとチークで1200円。)

にこ(手持ちはいくらかあるけど、夕飯代だし。)

にこ(そもそも、商品すら見てないのにね)クスッ


にこ「…でも、気になるわね。」

…………………

にこ「…ここね、イベントカウンターって。」

にこ「なになに…?」

にこ「あと残ってるのは…」


1等:海外旅行券
2等:温泉宿宿泊券
3等:モール商品券1万円分
4等:フードプロセッサー
5等:日用品詰め合わせ

にこ「…」

にこ(なるほど。)
にこ(1等と4等はもう終了。)
にこ(にことしては日用品か商品券が欲しい所だけれど…)

にこ「…やめときましょ。」
にこ「当たる確率なんて低いし。」
にこ「そのために2000円は使えないわ。」
3:2014/12/01(月) 04:07:39.13 ID:
にこ「…仕方ない。」
にこ「こういうのは見てたら欲しくなっちゃうし。」

にこ「さっさと離れよっと。」




絵里「…にこ?」

にこ「あら、絵里じゃない。」

絵里「にこもイベントを見に来たの?」

にこ「ええ、何が残ってるかと思って。」
にこ「3等か5等が欲しいけど。」
にこ「そのためにお金は使えないわ。」

絵里「そうなの…」

にこ「絵里は、引きにきたの?」

絵里「そうね。せっかく買い物したし…」
絵里「そうだにこ。」
絵里「にこは、いくらのレシート持ってるの?」
4:2014/12/01(月) 04:13:06.04 ID:
にこ「さっき買ったコスメの分で、1200円よ。」

絵里「なら、ちょうどいいわ!」
絵里「私、さっきコートを買ったのだけれど。」
絵里「5000ちょっとだったから惜しいなと思ってたのよ。」
絵里「私のと合わせて、二回引きましょう?」

にこ「にこはいいけど…いいの?」
にこ「アンタからしたら損じゃない?」

絵里「いいのよ。」
絵里「そのために何か買うのももったいないし。」
絵里「二人で合わせて一回多く引けるなら、それに越したことはないわ。」

にこ「そ?」
にこ「じゃあ、ありがたく引かせてもらうわ。」

絵里「ええ。」
絵里「それじゃあ、並びましょうか。」
5:2014/12/01(月) 04:18:08.64 ID:
カランカラーン

<5等でました~!大当たり~!


絵里「あら、引かれちゃったわね…」

にこ「いいえ、まだ3等がある!」

絵里「…」
絵里「ふふっ。」

にこ「…何がおかしいのよ?」

絵里「いいえ。」
絵里「あんまりにこと二人で話す事無かったから、新鮮で。」
絵里「しかも、話してる事は福引きの事だし…」クスッ

にこ「確かに、斬新すぎるわね。」

絵里「ねえ、にこ。」
絵里「もしこの後予定が無いなら、お話しない?」
絵里「せっかく会ったんだし。」

にこ「そうね…あんまり二人ってなかったし。」
にこ「たまには良いかもね。」

絵里「ありがとう。」
絵里「さあ、私たちの番よ?」

にこ「よしっ!」
6:2014/12/01(月) 04:23:47.49 ID:
にこ「商品券商品券ショウヒンケン…」

にこ「それっ!」

ガラガラガラガラ…

コトンッ


<はーい、参加賞ねー

にこ「ぐぬぬ…。」
にこ「どうして当たらないのよっ!!」

絵里「にこ、そんな熱くならないの。」
絵里「ダメで元々、でしょう?」

にこ「そうだけど…」

絵里「さて、私もはずれかな?」

ガラガラガラガラ…

コトンッ


カランカランカランカラーン!!!!

<2等でましたー!!大当たりー!!


絵里「…へっ?」
7:2014/12/01(月) 04:26:51.71 ID:
モール内カフェ


にこ「…」

絵里「…」

にこ「アンタ、意外とすごいのね。」

絵里「私もまさか、当たるなんて…」

にこ「まあ、それは当てたアンタの物だし。」
にこ「好きにつかいなさいな。」
にこ「にこは、引けただけで満足だから。」

絵里「その割には、悔しがってたけどね。」

にこ「だって、当てれるなら当てたいじゃない!」

絵里「それもそうね。」

にこ「…で、誰と行くのよ?」
にこ「希?」

絵里「…それなんだけどね、にこ。」
絵里「一緒に行かないかしら?」

にこ「…え?」
8:2014/12/01(月) 04:27:24.67 ID:
絵里「もし、にこが良いのなら。」
絵里「にこと、行きたいなって…」

にこ「でも、そんなの悪いわよ…」
にこ「亜里沙ちゃんでも、連れて行ってあげたら?」

絵里「にこは、私とじゃ嫌かしら?」

にこ「べ、別に嫌とかじゃ…///」

絵里「さっき言ったじゃない?」
絵里「あんまり、話す事無かったって。」
絵里「よければ、これを機にもっと仲良くなりたくて。」

にこ「絵里…」

絵里「ほら、私たちもうすぐ卒業でしょう?」
絵里「それまでに、にこや希とは出来るだけ仲良くしたいのよ。」
絵里「私と、友達になってくれたから…」

にこ「…」
にこ「絵里にそんなこと言われちゃ、断れないじゃない。」

にこ「いいわ、行きましょう。」
にこ「それで、もっと仲良く…ね?」

絵里「にこ…!」
9:2014/12/01(月) 04:32:14.85 ID:
週末

10:20 駅前

絵里「にこ…遅いわね。」
絵里「電話してみようかしら?」

<絵里ー!

絵里「にこ!」


にこ「はあはあ…ごめん、遅れちゃって。」
にこ「妹達の世話してたらこんな時間に…」

絵里「いいのよ。」
絵里「とりあえず、急ぎましょう?」

にこ「…うん。」

…………………

絵里「ふう…電車、乗り過ごしちゃったわね。」

にこ「ごめん、絵里。」

絵里「本当にいいのよ。」
絵里「早くついたって、遊ぶだけだし。」
絵里「今回の目的は、にこと仲良くなる事だから。」

にこ「それでも…ごめん。」
にこ「最悪のスタートね…」
10:2014/12/01(月) 04:36:09.50 ID:
ペシッ

にこ「いたっ!?」

絵里「そんなこと言わないの。」

絵里「別に、少し遅れたくらいで怒ったりしないわよ。」
絵里「それより、今からを楽しみましょう?」

にこ「絵里…」

絵里「そんなテンションでずっといるより。」
絵里「こっちの方が楽しいわよ?」

にこ「もう…アリガト」

絵里「ふふっ。じゃあ、次の鈍行に乗って途中で乗り換えましょうか。」

にこ「わかったわ!」

…………………

絵里「乗換駅に着いたわね。」

にこ「少し、乗り継ぎまでに時間あるみたいね。」

絵里「どうかしら、にこ。」
絵里「駅弁を買ってみるとか。」

にこ「美味しそうね…乗った!」
11:2014/12/01(月) 04:40:48.12 ID:
………………………

絵里「こっち方面に行く人、あんまりいないのね。」
絵里「余裕で座れて、ちょっと拍子抜けかも。」

にこ「まあ、ゆっくり駅弁食べれるし、いいんじゃない?」

絵里「…それもそうね。」
絵里「じゃあ、食べましょうか♪」

にこ「はーい!」

ガサゴソ…

絵里「あれ?」

にこ「どうしたの?」

絵里「私の、お箸が入ってないみたいなの…」

にこ「ええっ?」
にこ「どーすんのよ…」

絵里「うう…目の前にあるのに、お預けなんて…」グスッ

にこ「…!」

にこ「ねえ絵里。」
にこ「たしか観光ガイド持ってきてたわよね?」
にこ「それ、貸してくれない?」

絵里「いいけど…どうするの?」
13:2014/12/01(月) 04:43:33.89 ID:
にこ「まあ見てなさい。」

にこ「テーブルの端ににこの割った割り箸を半分出して置いて。」
にこ「その上から、ガイドを重ねる。」
にこ「そして…ふんっ!」

パキッ


絵里「えっ?すごい!」
絵里「綺麗に割れたわ!」

にこ「よかった、成功して。」

絵里「よく、こんなの思いついたわね…」

にこ「前に、誰かが言ってたから。」
にこ「瞬間的に手を振り下ろせば大気圧がどうのこうのって。」

絵里「…ありがとう、にこ。」

にこ「朝、遅れたお詫びよ。」
にこ「もっとも、これで返せたとも思ってないけど。」

絵里「十分よ。」
絵里「それじゃ、いただきましょうか。」

にこ「いただきますっ。」
15:2014/12/01(月) 04:47:27.99 ID:
………………………

絵里「美味しかったわね。」

にこ「大満足にこ♪」

絵里「…あら。」
絵里「今日初めて、アイドルモードを見たわね。」

にこ「モードとか言わない!」
にこ「ただ、朝のがやっぱり気になってたし…」

絵里「それ以上言うと、またチョップするわよ?」

にこ「それは嫌。」

絵里「ふふっ。もう忘れましょう?」
絵里「…それに。」

絵里「素のにこの方が、私は好きよ?」

にこ「…ふんっ。素のにこを見れる数少ないチャンスねっ。」

絵里「もう、にこったら…。」
16:2014/12/01(月) 04:48:19.28 ID:
目的地駅前


絵里「やっぱり山の方だから。」
絵里「秋葉原より寒いわね。」

にこ「まあね…でも、こっちの方がらしいじゃない。」

絵里「それもそうね。」
絵里「先に荷物を置きに行きましょうか。」

にこ「その後はじっくり探索にこっ!!」

………………………

温泉宿


絵里「…ええ、予約していた絢瀬です。」
絵里「…はい、大人2名で。」

絵里「はい…ふふっ。違いますよ。」



にこ「…部屋わかった?」

絵里「ええ…ふふっ。」

にこ「どうしたのよ。」

絵里「いや…旅館の方がね?」
絵里「姉妹で仲いいですね、って♪」

にこ「ちょっと!どういうことよ!?」

絵里「さあ、行きましょう、にこちゃん?」クスクス

にこ「ちょっと絵里!!待ちなさい!!」
17:2014/12/01(月) 04:52:07.01 ID:
宿泊部屋


にこ「…へえ。」
にこ「結構綺麗なところじゃない。」

絵里「そうね…」
絵里「窓から温泉街が見えるのも良いわね。」

にこ「縁側みたいなベランダもあるのね。」
にこ「気に入ったわ。」

絵里「それは良かったわ。」

絵里「ねえ、にこ。」
絵里「先に、ここの温泉に入ってから外に出ない?」

にこ「…いいわね♪」
にこ「せっかく入り放題なんだし。」
にこ「入らなきゃもったいないわね!」

絵里「ええ、行きましょう。」
18:2014/12/01(月) 04:54:57.25 ID:
室内温泉


にこ「くうぅ~。気持ちいいわね。」

絵里「そうね…」
絵里「なんだか、こんなにゆっくりするのも久々かも。」

にこ「最近は、特に忙しかったからね。」
にこ「今回来れたのも、みんなが時間とってくれたからだし。」

絵里「ええ…」
絵里「だからみんなの分も楽しんで。」
絵里「いっぱいお土産買って帰りましょう?」

にこ「そうね。」

にこ「でも、こんなこと言ったらあれだけど。」
にこ「希も来れたら良かったのにね。」

絵里「それはそうだけど…」
絵里「でも、私がにこを誘ったから。」

にこ「…分かってる。」
にこ「でも、にこも希も、理由は違うけど長い間一人だったから。」

にこ「なんとなく…負い目を感じるの。」

絵里「にこ…」


ギュッ
19:2014/12/01(月) 04:59:33.22 ID:
絵里「にこの気持ちは、きっと希も分かってるわ。」
絵里「だからこそ、快く送り出してくれたのよ。」

絵里「それに、これが最後じゃないから。」

絵里「また、時間を見つけて3人で。」
絵里「卒業旅行でも行きましょう?」

にこ「…もう、卒業なのね。」

絵里「ええ…寂しいけれど。」
絵里「でも、私たちの関係はこれで終わりじゃない。」

にこ「分かってるけど…」
にこ「この一年、にこにとっては変化がありすぎて…」


絵里「そうね…」
絵里「でもそれは、私も同じよ?」

絵里「穂乃果や、μ'sのみんながいてくれたから。」
絵里「私は変われたし、こうしてにこと話せてる。」

絵里「それには、感謝しないとね。」

にこ「うん…」
20:2014/12/01(月) 05:00:09.48 ID:
絵里「それにしても。」
絵里「いつになく、にこは弱気ね。」

にこ「なんでだろう。」
にこ「にこにも分かんない。」

絵里「にこに分からなくちゃ、私は絶対分からないわね。」クスッ


にこ「そうね…でも。」
にこ「今は先の不安より。」
にこ「今を目一杯頑張らないとね!」

絵里「…ええ!」


ザバァ…


にこ「いくわよ、絵里!」
にこ「温泉街探索よ♪」
21:2014/12/01(月) 05:05:03.41 ID:
にこ「…いろんなお店があるわね。」

絵里「とても、今日一日じゃ回りきれないかしら?」

にこ「そうは言っても一泊二日だしね。」
にこ「そんなに時間はないわよ?」

絵里「まあ、もともとただで当たったような物だし。」
絵里「どうしても来たかったら、また時間はいつでもあるわ。」

にこ「…そうね。」
にこ「今度は、希も連れてきてあげないとね。」

絵里「ええ、もちろん♪」
絵里「行きましょう。」

…………………

絵里「こうしてみんなが浴衣で歩いてると。」
絵里「なんだかこっちまで楽しくなっちゃう♪」

にこ「にこ達も浴衣だけど、違和感無いものね…」
にこ「絵里は、金髪が少し目立つけど。」
にこ「でも、綺麗よ。」

絵里「ありがとう。」
絵里「にこも、似合っているわ。」

にこ「にこに似合わない物なんて、存在しないにこ♡」

絵里「ふふっ。」
22:2014/12/01(月) 05:08:34.57 ID:
にこ「ねえ絵里!」
にこ「あそこ入らない?」

絵里「甘味処?」

にこ「せっかく温泉に来たんだし。」
にこ「温泉まんじゅう食べたいにこ!」

絵里「あら、本当ね。」
絵里「地元名産…美味しそうね。」

にこ「いくわよっ!」

…………………

にこ「ほうじ茶と温泉まんじゅう。」
にこ「これこそ日本の伝統ね!」

絵里「ハラショー…」
絵里「にこ、これすっごく美味しい…」

にこ「向こうの売店でお土産用売ってるみたいだから、買って帰る?」

絵里「そうね、そうしましょう。」
絵里「でも、もうひとつ食べても良いかしら…///」

にこ「プッ。絵里ったら、食いしん坊なんだから。」

絵里「だ、だって本当に美味しくって…///」
23:2014/12/01(月) 05:09:18.09 ID:
にこ「さて、そろそろ行きましょ。」

絵里「もう一つ食べたいけれど…」

にこ「アンタ食べ過ぎ!」
にこ「旅館のご飯が食べられなくなるじゃない!!」

絵里「…そうよね。諦めるわ。」

にこ「ふんっ。」ガサゴソ…

にこ「あれ?」
にこ「え、嘘…」

絵里「どうしたの、にこ?」

にこ「財布…旅館に忘れた…」

…………………

にこ「…」

にこ「絵里、ごめん。」

絵里「もう、落ち込まないの!」

にこ「だって、こんな…!」
にこ「うう…ごめん。」

絵里「もう…」ギュッ

にこ「絵里?」
24:2014/12/01(月) 05:14:14.83 ID:
絵里「今日は、お姉さんがなんでもおごってあげる♪」
絵里「だから、機嫌直しなさい?」

にこ「でも…」

絵里「いいからっ♪」
絵里「可愛い妹は、お姉さんに甘えちゃいなさい♪」

にこ「だれが妹よっ!!」

にこ「…でも。」

にこ「あり、がとう…///」

絵里「素直でよろしい。」
絵里「それじゃ、お土産におまんじゅう買って帰りましょう?」

にこ「うん…」
にこ「でも、穂乃果におまんじゅうって…」

絵里「ま、まあなんとかなるわよ、きっと!」

にこ「なによそれ…」

絵里「ふふ。記念よ、記念!」
絵里「さ、手をつないで行きましょう♪」
26:2014/12/01(月) 05:21:32.87 ID:
温泉宿


絵里「…ふう。いっぱい買い物したわね。」

にこ「絵里、こんなにいっぱい大丈夫なの?」
にこ「やっぱり、にこも…」

絵里「いいのよ。」
絵里「こんなときぐらいしか、使う時無いんだし。」

にこ「じゃ、じゃあ、この後はにこが何かおごる!」
にこ「それでいいでしょ?」

絵里「別にかまわないのだけれど…」
絵里「そうね。」
絵里「何かあったら、お願いしようかしら。」

にこ「任せて!」

コンコン

<お食事の用意ができました。
<いかがなさいますか?

絵里「あら、お夕飯ね。」

にこ「楽しみニコ!」
28:2014/12/01(月) 05:23:08.39 ID:
…………………

にこ「ふう…お腹いっぱい。」

絵里「旅館の料理って、どうして食べきれないほどでるのかしら…」

にこ「でも、これが無料っていうんだから、気分良いわね。」

絵里「確かにね。」

にこ「…ホント、絵里さまさまよ。」

絵里「そんなことないわ。」
絵里「むしろ、にこが来てくれた事の方が嬉しかったし。」

にこ「…」

絵里「さて、どうしましょうか。」

にこ「ねえ、下に卓球台があったんだけど、行かない?」

絵里「卓球…」
絵里「実はあんまりした事無いのよね。」

にこ「にこが教えてあげるから♪」
にこ「はやくいくわよっ!」

絵里「ええ、お手柔らかにね?」
29:2014/12/01(月) 05:25:48.62 ID:
…………………

にこ(とは言ったものの…)

にこ「はあっ。」カッ

絵里「それっ。」カッ

にこ「まだまだ!」カッ

絵里「私もよ!」カッ

にこ(普通にラリーできてるし…)
にこ(やっぱり、運動神経いいのね…)

カッ

にこ「しまった!」

絵里「これで終わりよ!」カッ

コッ


ペチン!


絵里「きゃっ…!」


にこ「え、絵里…」クスクス

絵里「…!!///」カアァ…
30:2014/12/01(月) 05:26:39.28 ID:
にこ「ま、まさかカッコつけたのに跳ね返るとか…」プルプル

絵里「しょ、しょうがないじゃいっ!」
絵里「つい力んじゃったんだから…」

にこ「ぷくく…いやあ、笑わせてもらったわ。」

絵里「もう…でも、にこはやっぱり笑ってる方がいいわ。」

にこ「あ…うん。」

にこ「楽しくない訳じゃないわよ?ただ…」

絵里「ええ、分かってるわ。」
絵里「でも、その方が良いわよ。」

にこ「うん…ありがとう。」

絵里「ええ、どういたしまして。」
絵里「さて、汗もかいたことだし…」
絵里「露天風呂!」
絵里「いきましょうか♪」

にこ「もちろんにこっ♪」
31:2014/12/01(月) 05:32:16.75 ID:
露天風呂


絵里「そういえば、どうして日本では温泉に入ると。」
絵里「『生き返る』っていうのかしら?」

にこ「さあ…?」
にこ「やっぱり、一日の疲れを癒してくれるからじゃない?」

絵里「…たしかに、そんな気はするわね。」

にこ「心も身体も、ここでリフレッシュして。」
にこ「これからも頑張るにこ~。」

絵里「とろけきった顔で言われても…。」
絵里「でも、そのつもりよ。」

にこ「それにしても…」
にこ「夜景が綺麗ね。」

絵里「これで雪が積もってたら、オツなものね。」

にこ「まだ11月だし、流石にね。」
にこ「でも、雪の積もる時にも来てみたいかも。」

絵里「やっぱり、卒業旅行は温泉かしら?」

にこ「そうね…」
にこ「でも、成人してから、温泉でお酒…っていうのも、悪くないかもね。」

絵里「確かに、絵にはなるわね。」
絵里「でも、だいぶ先の話よ。」

にこ「それでも、いつか…」

絵里「ええ。」
32:2014/12/01(月) 05:33:36.84 ID:
にこえりいいぞ
33:2014/12/01(月) 05:34:33.07 ID:
にこえりの距離感が素晴らしい
34:2014/12/01(月) 05:36:17.01 ID:
宿泊部屋

絵里「ふう…すこしのぼせたわね。」

にこ「まあでも、後は寝るだけだし。」
にこ「布団も、いつの間にか敷いてあるしね。」

絵里「そうね…」

絵里「そうだ。」
絵里「チェックアウトの時間って何時だっけ?」

にこ「確か…ごめん、にこも忘れた。」

絵里「ちょっと私、フロントで確認してくるわ。」

にこ「一人で大丈夫?」

絵里「もちろん。」
絵里「少しだけ待ってて?」

…………………………

ガラッ

絵里「にこ、11時だって…」
絵里「あれ?」




にこ「…」

絵里「外にいたのね。」

にこ「うん。空を見てた。」
35:2014/12/01(月) 05:36:58.06 ID:
絵里「…こっちは、空が綺麗ね。」

にこ「秋葉ほど、ごったがえしてないからじゃない?」
にこ「たまには、こうしてゆっくり空を見るのもいいわね。」

絵里「確かに、こういう事でもないと見上げないわね。」

にこ「…」

絵里「…」

にこ「絵里。」
にこ「今日は、誘ってくれてありがとう。」
にこ「…あと、迷惑かけちゃった事も。」

絵里「…」
絵里「気にしてないわよ?」
絵里「むしろ、貴重な体験が出来たのだから。」


にこ「…」
にこ「にこね。」
にこ「絵里と希には、素直に話せるわ。」
にこ「なぜかは分からないけど…」

にこ「アンタ達が大人びてるから。」
にこ「にこも、気が楽なのかもしれない。」
36:2014/12/01(月) 05:40:39.38 ID:
にこ「アンタ達と出会って。」
にこ「μ'sに入って。」
にこ「にこが今ここにいるのは、アンタ達のおかげよ。」

にこ「…ありがとう。」

絵里「にこ…」

絵里「いいえ。それだけじゃないわ。」
絵里「にこは、確かに一人になったかもしれない。」
絵里「でも、にこが諦めなかったから。」
絵里「今、にこはここにいるのよ。」


絵里「もちろん、穂乃果たちの影響も大きいわ。」
絵里「でも、にこが諦めていたら。」
絵里「きっと穂乃果が、にこと交わる事は無かった。」

絵里「だから、それはにこ自身が手に入れたものよ。」
絵里「胸を張って、いいんだから。」
37:2014/12/01(月) 05:44:27.13 ID:
絵里「それに。」

絵里「にこが、私と希を。」
絵里「μ'sにとけ込ませてくれたのよ。」

絵里「最初の私の印象じゃ、ただの怖い生徒会長だもの。」クスッ

絵里「だから、私もにこに感謝してるわ。」
絵里「私を、今の私にしてくれてありがとう。」

にこ「…」グスッ

絵里「にこ…泣いてるの?」

にこ「な、泣いてなんかないわよっ!」
にこ「目にゴミが入っただけよ!!」


絵里「ふふっ。やっぱりにこは素直な方がいいわね。」
38:2014/12/01(月) 05:47:18.25 ID:
絵里「…さて、そろそろ冷えるわ。」
絵里「中に入りましょう。」

にこ「うん…」

絵里「暖かいお茶を入れましょ?」
絵里「それで、今日は就寝かしら。」

にこ「そうね…今、いれるわ。」

絵里「ありがとう、にこ。」

にこ「…ふふ。」

にこ「よし、これでオッケーにこ♪」

にこ「…はい、絵里。」

絵里「ありがとう、にこ。」


絵里「…あつっ!」ガシャッ

にこ「絵里!?大丈…あ。」

絵里「ご、ごめんなさい。」
絵里「大丈夫だった…?」


にこ「にこは平気だけど…布団が…」


絵里「…あ。」
39:2014/12/01(月) 05:48:19.27 ID:
にこ「はあ…今日は散々な一日ね。」

絵里「ご、ごめんなさい…」

にこ「絵里だけじゃないわよ。」
にこ「にこも、いっぱい迷惑かけたから。」

絵里「ふふ…おたがいさまね。」

にこ「毎回これじゃ、流石に嫌だけどね。」

絵里「それもそうね…」

絵里「でも、何となく引いた福引きで。」
絵里「こうしてにこと来れたのは嬉しいわ。」

にこ「それはにこも同じだから。」
にこ「誘ってくれて、本当に感謝してる。」

絵里「…それはそうと。」
絵里「私たちは、予定通り仲良くなれたのかしら。」

にこ「そりゃあ…なれたんじゃない?」


にこ「少なくとも、にこは。」
にこ「こうして同じ布団で寝るくらいは。」
にこ「アンタの事、好きになったわよ?」


絵里「…そうね、私も。」
絵里「同じ布団で寝るくらい、にこの事が好きよ?」


「「…」」


「「クスッ」」



「「おやすみなさい。」」





おわり。
40:2014/12/01(月) 06:04:34.65 ID:
眠れなかったので
リクエストのあったにこえり、作ってみました。

楽しんで頂けたら幸いです。
どうもありがとうございました!
41:2014/12/01(月) 06:06:37.12 ID:

最高でした
42:2014/12/01(月) 06:11:31.40 ID:

まさか本当ににこえりをやってくれるとは…

ありがてえ
50:2014/12/01(月) 07:01:22.89 ID:
Short Epilogue


ムクッ…

絵里「…」

絵里(ああ、そういえば旅行に来てたんだった。)

にこ「Zzz…」

絵里「ふふ。可愛い寝顔。」
絵里「本当に、妹みたいね…」

にこ「んん…」
にこ「だい…す…」


絵里「いったい、どんな夢をみてるのかしら…?」


ムクッ

にこ「…」

絵里「おはよう、にこ」

にこ「…」ボー…
にこ「あ、絵里ちゃあん…」

にこ「すきー…」ギュッ

絵里「に、にこ!?」

ドサッ…

にこ「Zzz…」

絵里「もう…にこったら」ナデナデ

絵里「仕方ない、もう一眠りしますか♪」
絵里「おやすみ、にこ♡」

にこ「…」

にこ(ありがと、絵里…)



ほんとにおわり。
55:2014/12/01(月) 11:12:52.29 ID:
乙乙よかった
俺もほのにこが見たいぞ